令和ですね。1年近く間があきましたが久々の投稿です。
3年半前ですが、私が2015年に取得したPMPの勉強の仕方に関して纏めておきたいと思います。

※写真:私のPMP取得に役立った書籍
投稿の概要は以下4点です。
1.PMP資格の概要
2.受験状況
3.使用した学習書
4.その他(ご参考)
1.PMP概要
PMP® (プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)資格と発行元の米国PMI本部に関しては以下のリンクを見ていただくとして国際資格であるため、どこの国でもアドバンテージになる、とされている認定です。
モダンなプロジェクトマネジメントの知識体系を押さえたい方にはお勧めの認定になります。
Project Management Institute - Project Management Professional (PMP)®
https://www.pmi.org/certifications/types/project-management-pmp
一般社団法人 PMI日本支部 - PMPとは
https://www.pmi-japan.org/pmp_license/
・受験前申請
- 4500時間以上の実務経験、36ヶ月以上のPM経験が必要
- 35時間のPM研修受講が必要
- 上記条件の上、PMIのWebからPMP受験のための英文申請を行う。
- レジュメはPMBOKのカテゴリに沿って記載するとよい
一定の割合で個別チェックが入りますが私は運よくノーチェックでした。
・試験内容
- 出題数: 200問
- 試験時間: 4時間
- 合格条件: ダミー問題25問を除いた175問中106問以上の正答
- 合格ライン: 61%(ダミー問題を考慮し122問以上の正答)
・受験費用
- $405 (PMI会員)
- $555 (PMI非会員)
私は一般(=非会員)で受験しています。
PMI会員になっても日本在住の一サラリーマンとしてはその費用に対しての回収要素がないと判断したため
・更新要件
- 3年毎に60PDU(1PDU=1時間の学習時間に相当)を取得することで更新が可能
- 更新料: $150 (=PMI非会員の場合。PMI会員の場合は $60)
※私はPMI非会員です。会員の場合、受験料、PMBOKガイド等ディスカウントになります。
・メリット
- 社内評価向上
実際に周囲の目に留まる追い風要素がついて翌年昇格できました。
- 市場価値向上
受験に伴う申請時に必要な35時間のPM研修時間を対象者が達成できるよう会社が講師を招いた集合研修に参加したところ、(私は既に80時間以上の認定されたPM研修は受講済みでしたので新たにPM研修受講は必須ではありませんでしたが・・)講師が言うにはPMP保有者は転職市場で年収1,000万円で取引される、とか言ってましたw

・・確かに私がお世話になっているAcclaimによると米国のPMP保有者の年収はほぼ1,000万以上といえますね。
海外ですからそんなところでしょうか。
真意としてはそれくらい通用する認定だ、という物の例えだと思いますが、公官庁のプロジェクトの入札要件にもPMP資格を保有していることが条件である等講師はおっしゃっていました。
実際に検索してみましたが、入札要件としての条件は本当のようですね。
例えば、経済産業省資源エネルギー庁、これはインターネットで検索するとネット上にキャッシュは残っていますが、現在はリンク先URLが変わったようで、該当のPDFは所在不明なものもありますが、同類の機関の入札要件としては最近でも内容確認できました。
入 札 適 合 条 件 - 資源エネルギー庁 - 経済産業省
www.enecho.meti.go.jp/appli/advertisement/140131c/pdf/aplad_140131c_4175.pdf
米国 PMI 認定の PMP(Project Management Professional)又は同等の資格のうち 1 つ以上を取. 得している者をそれぞれ1名以上 ... 鉱業権出願処理システムの運用保守業務」の入札に関し、応札者の条件に適合することを証明. するため、適合証明書を提出 .
・電力広域的運営推進機関 - 入札資格
https://www.occto.or.jp/choutatsu/2017/170525_ippan_securitylog.html
(11) 業務を実行するにあたり選任する者は、以下に定める項目に該当すること。
(ア) プロジェクトマネージャーは、独立行政法人情報処理推進機構のITスキル標準に定めるPMレベル5クラス以上の専門性を有する者であること、サイバーセキュリティ関連業務で15年以上の経験を有する者である、又は、以下のいずれかの資格を保持している者であること。
プロジェクトマネージャープロフェッショナル(PMP)
情報処理技術者試験 プロジェクトマネージャー試験(PM)合格者
プロジェクトマネジメントプロフェッショナルが資格名称として正しいのですが・・
偶然にも誤記の掲載を見つけてしまいましたが見なかったことにします。。
2.受験状況
(1)状況概要
・受験当時本人スペック: 大学院卒(情報系)、社会人歴12年、PMというよりは技巧派エンジニア
・受験時のバージョン: PMBOK 第5版
・学習期間: 1.5カ月 →仕事の繁忙期にあたり途中で一度中断
・受験回数: 3回
・難易度: 中の上~高 ※費用面含め
・学習書: 5冊 →受験で落ちる都度対策で書籍購入
・取得までの総期間: 3.5か月 →仕事の繁忙期にあたりこの期間内に一度中断
・取得理由: 自己啓発、PMスキル向上、昇格/転職への考課への期待
(2)受験動機
2008年頃の当時、近い将来に取得を考えておりPM研修に乗じて当時在籍していた会社でPDUを80近く貯めていましたが、その後転職も有りしばらく取得意欲が形骸化していました。
2015年に社内で取得奨励された年があり意を決して受験。他ベンダー資格と比較すると受験料はやや高額($555 ※PMI会員の場合$405)であり、社費で費用負担があるならこの機会を利用したいと考えたのが受験動機です。
実のところ、当時のチームメンバーに5つ下の後輩が私と同じ職群にいましたが、彼が私の1つ上のポジションに先に昇格した直後に彼が受験するということでしたので、年下の彼が受験するのに上を目指す私が受けないというのは選択枝としてはないな、ということで意を決したのが正直なところでしたw
(3)受験と学習の状況
1回目:8月受験
→研修後すぐ受験した方が合格率が高いということで受験料を持つので受けなさいという研修最終日の会社の提言により2週間後に受験、これが1回目の敗因でした。
結局合格時にしか受験料が出ないということでしたので、最初からこれを知っていれば無謀な受験はしなかったのですが・・。初回は会社に騙された感はありましたが単純に1回目の敗因は学習不足でした。
2回目:9月受験 →1ヶ月後に予定を入れて学習、あと1歩で再度不合格
3回目:12月受験 ※学習の再開は11月下旬~
→11月中旬にシステムリリースがあり、これを終えてから学習再開。12月頭に3度目の正直で受験を設定し合格。
3度目に不合格になると1年間受験できなくなるので、3度目の受験に対しては市販の問題集を相当数消化して万全を期しました。
1回の受験で$555ですから、つまるところ、費用を抑えるために最初からやることはやっておくべきでしたね。
3.使用した学習書
・受験1回目/2回目
- PMP試験合格虎の巻 第5版対応版 (PMP試験対策) : アイテック
- プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第5版 (A Guide to the Project Management Body of Knowledge) : Project Management Inst
用途: 虎の巻は参考書、巻末問題は2回消化、考え方や詳細確認にPMBOKガイド
・受験3回目
- PMBOK問題集 第5版対応 (PMP試験対策) : アイテック
- 合格ターゲット PMP試験問題集 : オーム社
- PMP教科書 Project Management Professional 第5版 (EXAMPRESS) : 翔泳社
- プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第5版 (A Guide to the Project Management Body of Knowledge) : Project
用途: 問題数をとにかく消化、翔泳社の参考書は各章の問題のみ実施するために購入。考え方や詳細確認にPMBOKガイド
実際に問題集を解いて理解を深めた各書籍に対して役立ち度を含めたコメントです。
(1)受験1回目
・PMP試験合格虎の巻 第5版対応版 (PMP試験対策)


会社の集合研修で配布されたテキストです。
社外講師のセレクションの一冊で、執筆された著者を高く評価されていました。
実際にチームメンバーの後輩、元上司はそれぞれこの1冊で集合研修後の2週間後、1ヶ月半程度後にそれぞれ合格に至っています。
入門者が最初に扱うテキストとしては確かによく纏められています。
ただ、巻末に1回分(200問)の問題しかないため、少ない回数で確実に合格したい場合は問題集は別途用意することをお勧めします。
索引込み:440ページ
現在はPMBOK第6版ですので、以下がお薦めでしょうか。
・PMP試験合格虎の巻 第6版対応


PMBOK6版では5版で分類されていたカテゴリが別のカテゴリに再編されたはずです。
体系の違いとしてはこちらが参考になると思います。個人的にコメントするのであれば体系が整理されても問題の問われている内容がなくなる、または変わることはないと思いますので、問題集に関していうとほぼ第5版と6版とで古い第5版を使えないということではないと考えています。
・プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第5版 (A Guide to the Project Management Body of Knowledge)


非常に大きい分厚い公式PMBOKガイド第5版です。
私は研修で配布されたため使用できる場合は活用していましたが、大きいので使いどころは限られます。本はサイズが非常に大きく持ち運びが困難ですが、最近は電子書籍で閲覧可能ですので電子書籍が使い易いように思います。
考え方が分からない、納得感が得られない場合に記載があるかどうかという点が回答の判断ポイントになったりしますので、あるにこしたことはないと思います。
索引込み:607ページ
現在は第6版ですから以下でしょうか。
・プロジェクトマネジメント知識体系ガイド PMBOKガイド 第6版(日本語)


(2)受験3回目
・PMBOK問題集 第5版対応 (PMP試験対策)


私のPMBOK体系の理解を非常に助けた1冊です。これは抜群にお薦めです。体系別に問題が250問あり、値段もお手頃で他の問題集より一回り小さく(13.3cm×18.4cm)通勤電車の中でも持ち運びやすく使っていました。PMIが監修であり、問題の回答に分厚いPMBOKガイド第5版との解説の対応記載のページ番号と章番が記載されている点がポイントです。回答がなぜそうなるのか分かり辛い場合、該当する根拠となるPMBOKガイド第5版の解説が記載されたページと章番号が問題毎に記載されているため、研修で配布されたPMBOKガイド第5版から解説の記載された箇所を探す手間がかからず読み込めることで理解度が大幅に向上し理解が深まりました。(600ページほどのPMBOKガイド5版から問題の正解の根拠となるリソースの記載箇所をリンク無しに探すのにはそれだけで一苦労します)
索引込み:319ページ
現在ではPMBOK第6版ですので、購入するのであれば以下がお薦めでしょうか。
PMBOK(R)ガイド問題集第6版対応


・合格ターゲット PMP試験問題集


こちらも私の合格を助けたお薦めの1冊です。こちらは問題集で、ポイントは厳選された400問の問題が各章ごとに分かれて記載されている点です。1回でも受験すると試験結果のスコアレポートからドメイン別に以下の得点結果が大まかに分かります。この時、苦手のドメインを重点的に学習をしたい場合に予めドメイン別に問題が章ごとに纏まっていますので効率よく理解を補完できると思います。
- Proficient →平均以上
- Moderately Proficient →平均
- Below Proficient →平均以下
実際に私が合格できたのはこの問題集と一つ上のPMBOK問題集 第5版対応 (PMP試験対策) によるところが大きく理解度向上にとても貢献しました。第6版はどうやらまだないようですが、理解が深まることに間違いのない一冊です。
索引込み:339ページ
・PMP教科書 Project Management Professional 第5版 (EXAMPRESS)


3回目の受験の際にさらに追い込みをかけるために問題集消化のためだけに購入した一冊です。
ずっと書店で気になっていたテキストでちょくちょく書店に赴いた際に手にとって中身を見ていましたがKim Heldman著の日本語訳版でPMBOKガイド第5版に準拠した一冊で非常によく纏まっている印象でした。
PMP試験対策でいくつかの著書や論文を手掛けているMBA,PMP保有の方のテキストでこちらも各章毎に問題と解答が20問×12章の240問、またケーススタディの記載も所々にあり、対策本として追い込みの過程で理解を補完するのに使用した一冊です。
索引込み:820ページ
もし私が今から受験するのであれば書籍名にあるようにパーフェクトマスターですから以下も参考にしそうです・・
・PMPパーフェクトマスター PMBOK第6版対応


4.その他(ご参考)
PMPの試験ですが、実は受験期間が同じ期間の場合、同じ問題が出題され易い傾向があります。これは実際に研修の講師の方が話されていまして、かつ同日、同時期に受けた同僚に私が思いだすことができた出題問題を口頭で話すと同様に同僚の試験でも出題されていました。問題をストックするデータベースのようなデータストアに大量の問題がストックされていると思いますが、一定の期間ある程度同じ領域から抽出される仕組みになっているのかもしれません。
合格に至ってやはり思ったのは問題をより多くこなし、PMBOKの理解度を上げないといけない、と思います。
200問中、25問はダミー問題(プリテスト問題)であり、今後問題として出題する価値があるかどうかをPMIが評価検証していたりしますし(解答しても得点にはならない)、PMBOKの考え方に合致する回答を求められる場合もあります。テキストと問題集をそれぞれ別に用意し地道に問題を解いて準備した上で受験に臨むというスタイルで合格に向けた対策となるかなと思います。