外科医が教える、正しいダイエット -3ページ目

タイプ別ダイエット?

TBSテレビの「教科書にのせたい」で、
タイプ別のダイエット方法を紹介していました。

1.食べ過ぎ型
2.運動不足型
3.代謝低下型
4.自律神経型

の4タイプに分けて、タイプ別に適したダイエット方法を提示していました。


確かに、
「あなたはこのタイプだから、こんな方法で痩せる!」

という提案は分かりやすいかもしれません。

しかし、肥満になる理由は複合的でタイプの複数が当てはまるはずです。
理由は複合的でしょうが、真実はひとつです。


摂取エネルギー > 消費エネルギー
エネルギーが余れば、脂肪になる。


上記の「食べ過ぎ型」と「自律神経型」は実は同じです。



自律神経バランスが崩れているために、
「食欲が亢進」してしまい食べ過ぎているのです。


★解決策としては、「亢進した食欲を正常化」することです。

具体的には、
①不足しているミネラル・ビタミンを十分に補充する
②自律神経バランス回復のために身体を「ゆるめる」こと


また、「運動不足型」と「代謝低下型」も同じです。
基本的に、基礎代謝は筋肉量で決まります。

運動不足の人は筋肉量が少なくなり、
基礎代謝が低下しているために、消費エネルギーが少なくなっています。

そのために少しか食べなくても、
エネルギーが余り太ってしまいます。


もうひとつ、基礎代謝を決めているのは「腸内環境」です。

腸内環境が良くなれば、腸が常時動いているので、
体温があがり基礎代謝が上がります。


★解決策としては、腸内環境の改善が最優先です★


太っている人に運動を提案することは無理です。
特に肥満度が高い、高度肥満の方は、運動ができないし、危険です。

まずは、かなり体重が減って来て、動ける身体になることです。
それまで、無理に運動をする必要はありません。

運動にも正しい順番があります。
運動については別の機会にお話ししましょう。


ダイエットのために、タイプ別の解決策はないと思います。


だれでもが実行できる「正しい方法」を
正しく理解できるかどうかが鍵です。

方法が正しければ、ダイエットは誰でも成功します。


ドクターヒロの「ダイエットマニュアル」には
ダイエットのために理解するべき医学的に正しいことが解説されています。


ドクターヒロでした。

ヨーグルトは腸内環境を改善するか?

ヨーグルトなどに含まれている乳酸菌

エビオス、ビオフェルミンに含まれているビール酵母などは、
腸内に届き、善玉菌を増やすので、


腸内環境を改善すると言われています。



しかし、実際は胃を通る時に、強烈な胃酸の関門によって、
ほとんどは死滅してしまいます。


つまりは、ヨーグルトや乳酸飲料に含まれている菌のほとんどは、
大腸まで届かないで死んでしまいます。


ヨーグルトを摂るだけでは、腸内環境を改善するには、

十分ではありません。



最も効率的なのは

胃酸を含む胃と、小腸で溶けずに
大腸で溶けるようなカプセルに腸内細菌を包んで

摂取する方法です。
すでにそのような製品も出ています。
(FLP社のアクティブ・プロバイオティクス)


胃と小腸で溶けないカプセルで、腸内細菌を包んであるために、
効率的に大腸に届きます。


しかし、善玉菌が大腸に届いてももう一つの問題があります。



悪玉菌が沢山居ると、善玉菌は悪玉菌に駆逐されて、
増えることができません。


善玉菌を増やすためには、
一度、悪玉菌を出してしまうことが必要です。


悪玉菌を出してしまうには、週末断食が有効です。



週末断食の方法、腸内環境の改善については、
「ダイエット・マニュアル」を一読ください。


ドクターヒロでした。

骨粗鬆症になったらカルシウムを摂ると改善するか?

骨は大人になって、成長が止んで骨の形が変わらなくなっても、
常に一部が壊され、一部が作られて入れ換わっています。


骨を構成しているのはカルシウムだと思っている方が多いですが、
実は骨の基礎になっている類骨成分は蛋白質です。

蛋白質で構成された類骨に
リン酸カルシウムがくっ付いて骨を形成します。


骨を作る量 < 骨を壊す量

となれば、骨量は減少して骨粗鬆症になります。


骨を作る量を刺激するのは、
女性ホルモンであるエストロゲン、

運動と重力などの骨への物理的刺激などがあります。



また、骨の素材となる蛋白質、カルシウム、リン…
その他の全ての必須栄養素がないと骨を作ることはできません。



特に病気がなくても起る骨粗鬆症を原発性骨粗鬆症と言います。

主に
①妊娠後骨粗鬆症

②閉経後骨粗鬆症

③老人性骨粗鬆症


の3つです。

その他にホルモン系の病気や薬で起こってくる
骨粗鬆症を続発性骨粗鬆症と呼んでいます。


比較的多いのは、何かの治療目的でステロイド剤を長く使った場合です。



実は骨粗鬆症が起こってから治療をすることは、
なかなか難しいのです。


①妊娠中妊娠後に十分な栄養を摂って骨量を回復させる。

②閉経までに十分な骨量を確保する。


ことが重要です。

ここでも忘れてはならないのが、
必須栄養素全ての底上げです。



カルシウムだけを沢山摂っても、
他の栄養素がないと代謝は上手く行きません。

使われなかったカルシウムは尿として排泄しますので、
かえって尿路結石を増やすことにもなりかねません。


カルシウムの代謝について詳しい話は、
ここではできません。

また、牛乳はかえって骨にとっては良くない事も分かってきました。
この辺の話は基礎医学講座でお話ししています。

ドクターヒロでした。