日本が強くなったのか，アジアが弱くなったのか．

アジアカップの初戦はカタールにひどい引き分けをしたが，今回は勝つには勝った．初戦のカタール戦もそうだったが，日本の中盤支配力は圧倒的で，ボール奪取力にも優れていた．そしてあいかわらずファインセーブをする川口がいる．2戦を通じて，事故でもおこらなかぎり点が取られる気配はなかった．

決定力がないのはいつものことだ．高原は成長し，決定機を確実に決めている．決定力については個人の問題だから，それぞれのレベルアップを期待するしかない（まあ，ほかの能力もそうもしれないが）．ディフェンスはルールと節度を守ってよくやっていた．カタールもＵＡＥも９０分間とおしてほとんどチャンスはなかった．

なのにすでに2失点である．

理由がよくわからない．Ｗカップのオーストラリア戦もそうだが，くずれかたがもろすぎるのだ．ディフェンス全員の気が同時に抜けてしまうような感じだ．85分間は90点のディフェンスをしているのに，くずれたときはいきなり高校生のようなディフェンスになる．それが不思議だ．

それにしても中東勢は弱くなった．体がフィットしていない．オイルマネーで年俸が上がってしまったのだろうか．あたりが強いというのは昔のことで，今はただのラフプレーである．ＵＡＥも残り10分でファウルゲームに持ち込む気力もなかった．

他のリーグではオーストラリアが一分一敗ととんでもない成績だ．よくわからない大会になりそうである．現代サッカーはヨーロッパチャンピオンズリーグを頂点に，欧州勢のレベルアップが圧倒的で，他の地域がぜんぜんついて行けていない．まるで外為市場のユーロのようだ．そんななか日本はついていこうという意志は見られる．

ぱっとみたら日本の優勝は間違いない気がするのだが，金子達仁もいうとおり，そういうときに限ってあっさり破れるのもまた日本である．

それはそうと，いいかげんジェフの選手は見限るべきだ．セルジオ越後の言葉をささげよう．

　　「ジェフの誰が世界に通用するって言うの？」