失敗は未熟さを知る機会。過剰に恐れる必要はない

失敗するのが怖くて、行動できない。そんな人に向けて、麻生氏が伝えたいのが「失敗を繰り返せば、失敗は怖くなくなる」との言葉だ。 
 
 「昔、信頼していた部下に1億円を横領されたことがあります。結果、1億円は返ってこない上、計上していなかった未納分の税金を毎月500万円返済する羽目になりました。返済時は本当に大変でしたが、横領が発生してしまうような組織体制を反省しました」
 
  結果、税理士や弁護士ら専門家の力を借りて、組織体制を見直し。現在ではトラブルが生まれない経営体制を構築できたという。
 
 「もちろん横領した部下に対して怒りはありましたよ。ただ、その人に何かしらの危害を加えれば、それは法律違反です。失敗は自分の未熟さを知る機会だと思って、変えられない部分は無視して、自分が変えられることにだけ目を向ける。その積み重ねがあると、結果的には現状が改善されるんです。そうすると、失敗は怖くなくなるし、人への怒りも消えていくんですよ」