君を思い出す夜

 

身を焦がす夏の夜に

 

君だけをいっぱいにした夜

 

 

 

明日にはお別れ

 

また続くといいなと、

 

思う事はあっても

 

言う事はない二人

 

指先がずっとくすぐったい。

 

 

 

いつも、孤独だとは限らない。

 

たまには二人になる事もあるけど、

 

結局、僕はまたいつも一人。

 

 

 

それがずっと自然な二人だから

 

それを知るから

 

君と身を任す今が

 

全ての答え。

 

 

 

朝が来る前に

 

二人は別れの歌通り

 

それぞれの家路とつく

 

君は別の誰かが待つ家に続く道をゆく

 

種明かしがなされる前に。

 

 

 

僕は一人、

 

朝焼けに聞くデュポンの音と、

 

煙草の湿気った煙で

 

昨日を隠した。