第8話「新しい風」


ガッチガチに固められたルールに正直理解が追いつかなかった。

このまま自分が広がる予定だったコミュニティも広げずに何をしていくのだろうかと不安になった。そんなある日、同じ農家に新たなメンバーが数日後に入るという情報が耳に入り、素直に期待した。噂によるとかなりの大柄な女性だとのこと。


「今日からお世話になります。アサガオと申しますよろしくお願いします。」(仮名)


当時私は22歳で、入ってきたのは6つ年上の日に焼けた小柄な女性だった。大柄の噂は主のじょうだんだった。


海が好きで沖縄に来た私からするとこうゆう人達とコミュニティを広げたい!と思っていたところだ。色々聞くと沖縄に来て長く元ダイビングインストラクターをしておられたそうで、いわゆる海のプロだ。


他の農家に来てるバイトの方々と関わらないのなら同じ農家内でしっかりコミュニティを広げていこうと少し光が見えたような気がした。





次回「偏見」