「受付番号1番の方どうぞ」

 

俺と同じラテを希望。

ラテは淹れるのに時間が掛かる。

マシンで抽出しながら、話を始めた。

 

「ブログは読むことはできますが、コメントなどはできません。

赤ん坊の両親への面会も電話も認めません。

一切の接触を禁止させていただきます。

出産経験者というのは、こちらとしても心強いのですが・・

1年こちらに滞在していただく間、そのお子さんの養育については?

何かお考えはあるでしょうか?

こちらの施設には、お子さんの立ち入りはできませんが?」

 

タカと名乗ったその女性は、ラテを少しずつ飲みながら考え込んだ。

 

 

 

「次の方どうぞ」

 

柚子茶の爽やかな香りが部屋に広がった。

 

「ご応募ありがとうございます。

条件等を考慮の上、当研究所のプロジェクトにご協力いただけるようでしたら、次は健康診断にいらしていただくことになります」

 

 

 

次はココさん。

 

「同時に妊娠することがないよう、胚移植は時期をずらして行います。

母体の保護にもなりますし、不要なトラブルを避けられると考えてます」

 

 

 

面接まで来た応募者もかなりの人数だった。

流れ作業にならないよう、丁寧に面接をしていった。

 

 

 

「次の方、どうぞ。

まず、お名前のご確認を。

ありがとうございます。

・・・・・・さんですね?」