何日ぶり?何週間ぶり?

こうして、翔くんに触れるのも、触れられるのも。

 

翔くんが休めるように、って・・・

僕からはそんな素振りを見せないようにしてた。

それでも、時々、台本を読み込む翔くんにチラチラ視線がいく。

 

触れたかった、触れられたかった。

だから、翔くんの肩を揉んでみたり。

お風呂の後、髪の毛乾かしてみたり。

いつもはやらないようなこと、してみた。

少しでも翔くんに触れたかったから。

 

あんまりにも時間がなさすぎた。

翔くんはそんな気にならなかった。

翔くんがベッドに入るのは、僕がぐっすり眠ってしまった後。

僕はまだ冷たいままのベッドに一人で入る。

翔くんを待って、スマホをいじったりしてたけど・・・

待ちきれなくて、眠気の方が先にやってきてた。

 

きっと、僕の方が、こらえ性がない。

翔くんのこと、好きすぎるのかも。

翔くん欠乏症にすぐにかかってしまう。

 

距離的に離れていたら、仕方がない、って諦められるのに。

すぐそばにいるのに、飢えが満たされないっていうのは・・・

キツイものがあった。

 

そんな日が続いてる中の・・・今日。

 

気持ちが求めてた。

体も求めてた。

 

欠けてた部分に埋めてもらえるのを。

 

 

 

ぐぐぐ、って埋め込まれて、ぴたっとハマった。

僕は一回飛んだ。

 

 

 

 

遠くでスマホのアラームが鳴ってる。

翔くんがベッドから出て行く。

満たされた気怠さをもうちょっとだけ楽しみたくて。

僕は枕に顔を埋めた。

 

でも・・・・

翔くんにコーヒー淹れてあげられなかった。

一緒にフーフー冷ましながら飲めなかったな。

 

それでも、気持ちも体も満たされてる。

きっと、翔くんも同じ。

 

ベッドから出て行く時、僕の髪を撫でる手がすごい優しかったから。

 

 

END

 

 

 

☆★

 

これで翔くんはスッキリ仕事に向かえるでしょう!

でも・・・智くん、何か忘れてますよねぇ(笑)