「え??え〜〜〜??!」
翔くんの声が聴こえた。
薄目で覗ってみると、カーテンの隙間からの光はすっかり明るい。
朝・・よりか、昼に近いか。
翔くんはベッドの上に起き上がって、キョロキョロしてる。
何も、変わったことなんてないのに。
時計を見て、スマホを見て、また時計を見て。
僕の方を見て、布団をしっかり掛け直してくれて。
寝たふりをしてたんだけど、そのあたふたしてる翔くんを見るのが楽しくて。
思わず、クスっと笑いが出た。
「さと・・智くん!起きてるの!?」
「うん。おはよう。よく眠れた?」
目の下にあったクマは消えて。
いつもの元気な翔くんの顔に戻ってて。
僕は安心した。
やっぱり・・・これからのスケジュールを考えると、健康第一!
「あ〜〜もう!せっかくの智くんのお誘いを!俺ってば!」
僕は早く寝かそうとベッドに誘っただけなんだけどね。
そういう意味のお誘いをしたわけじゃないんだけど・・・
「ね?智くん?あの、お誘いはまだ有効?」
僕の目にかかってた髪を指先で避けて。
そのまま耳の後ろに指を滑らせて、耳たぶを指先で摘んだ。
僕はくすくす笑った。
耳たぶに触れたままの翔くんの手に頬を擦り寄せた。
「時間、大丈夫なの?」
「あと、3時間はある」
翔くんは僕の横にまた寝そべって。
耳たぶをきゅって、また摘んだ。
赤い赤い翔くんの口唇に親指の腹で触れた。
薄く開いた口唇に吸い込まれるように指が咥えられて。
「翔くん、なんか・・ヤラシイ」
「智くんの指の方がヤラシイでしょ」
脚が絡んで、翔くんの体温が移ってきた。
☆★
凝りもせず、まだ誕生日〜(笑)
続きは・・・どうしよう?