もう眠っちゃっただろう、って思ってたのに。

テーブルの上を簡単に片付けてからベッドに戻ったのは10分後くらい。

翔くんは、まだゴロゴロしながら、なんとか起きてた。

僕がベッドに入ると、腕枕するみたいに、僕の首の下に腕を通す。

抱き寄せられると・・・レポート用紙見られないし!

少しだけ体を離して、レポート用紙を掲げた。

 

 

「これ・・・決められる?」

 

「智くんはどのプランがいい?」

 

「そうだなぁ・・翔くん、和食好きだよね?料亭にする?

そこに泊まれないかな?

ダメなら、家に帰ってくるとか?」

 

「温泉は?」

 

「僕、熱いお風呂苦手だからなぁ・・・

すぐ逆上せそうな気がする」

 

「そうか・・・じゃあ、朝活は別の方向を考える?」

 

「朝活しなくても・・・夜、翔くんと家でゆっくり・・したいな」

 

「ゆっくり・・・・シタイの?」

 

「・・・翔くん、変なこと考えたでしょ?」

 

「智くんからのお誘い・・でしょ?」

 

翔くんが僕の方向いて、また抱き寄せられた。

今度は腰も引き寄せられて・・・

 

「37歳の智くんとお別れさせてよ。

それで、38歳の智くんによろしく、したい」

 

「そんな・・・変わらないし?

ゆっくりしたいのは・・翔くんの誕生日だよ?」

 

そういえば、いつだったか?

翔くんの誕生日のときかな?

僕の誕生日のときかな?

同じようなこと言って、ぶっ続けだったこと・・・なかったっけ?

 

でも・・今夜は翔くんにはそんな余裕はなさそうだよね?

 

 

「翔くん、無理しないの。

疲れてるんでしょ?眠たいんでしょ?

昨日、貫徹だったんだから。

今日は、寝よう?

それでさ・・・明日の僕の誕生日に。

いつもどおりの元気な翔くんの顔見せて?」

 

それでも翔くんは少し不満顔。

僕の大好きな翔くんの赤くてぽってりした口唇が尖ってる。

それが食べちゃいたいくらいに可愛い。

 

自分の口唇をぺろりと舐めてから、翔くんの口唇に合わせた。

 

 

END

 

 

☆★

 

前夜はここまで!(笑)