久しぶりに食べるたこわさはやっぱり美味しい。

正直、山葵を下ろすのは面倒くさい。

でも、それだけの価値はある!

 

酒も進むよね。

最近、ハマってるのは日本酒。

松潤に教えてもらったお店で飲んで美味しかったのを、何本か買ってある。

 

一気に飲まず、ちびちびするのがいいんだよね。

 

 

酔ってくると体を起こしてるのが、かったるくなるんだろう。

隣の翔くんが僕に寄りかかる。

まだ、湿ったままの翔くんの髪が顔に触れて、くすぐったい。

セットされてた髪が降りると、翔くんは色っぽくなる。

翔くんの髪を指にくるくる巻くようにいじる。

長くないから、巻けないけど。

それがなんかおかしくって・・・くすくす笑いが出る。

 

 

「何がそんなにおかしいの?」

 

翔くんがたまにガラスの杯を傾けながら、僕の腰を抱く。

僕より少し高い体温翔くんの腕が、心地いい。

 

 

「んふふ・・・なんだろう?

なんかね・・・翔くんが可愛いなって」

 

翔くんがガラスの杯をコト、とテーブルに置いた。

髪をいじってる僕の指をまとめて握って、口元に持っていく。

指先にチュっとキスされて。

可愛いのに、色っぽくて、することがなんかヤラシイよね。

 

 

「今日はどんな仕事だったの?」

 

「んーロケ?建築雑誌のロケ」

 

「今日は都内?」

 

「うん・・・近場で、いつもなら全然平気なとこ。

課題図書があるから、今回は・・3冊かな?

読んどかなきゃいけなかったんだけど。

ちょっと時間がなくて、ほぼ貫徹で読んでったから・・・・」

 

あぁ・・それで、今日はすごい疲れてるんだ。

まだ一ヶ月も先の司会の台本。

きっと、一回読んで、補足で調べたいことチェックとかして。

当日までに何回読み込むんだろう?