なぜか潤くんと翔くんが意気投合した。
新しい着物を準備したいって。
3歳が西陣だったから、7歳は友禅かな?って。
二人で話してる。
っていうか・・・3歳の七五三終わったばっかりだよ?
次は7歳ってことは・・4年後だよね?
今からそんなこと決めるの?早過ぎない?
僕にも話はあって、カズと相葉くんにもしてたけど・・・
よくわかんないから・・・・翔くんと潤くんにお任せすることになった。
できたら振袖にもなるように仕立てておきたい。
ってことなんだけど・・・
振袖って成人式に姉ちゃんとかが着てたやつだよね?
7歳のらんが着られるの?
聞いたら、袖とか丈とかは折り込んで中に縫いこんで調節しとくらしい。
ふーん、って頷いた僕に二人はニヤリと笑いかけた。
なんか・・・このふたりが結託すると・・・怖い。
なんか・・とんでもないことが起こりそうっていうか。
起こしそうで。
「大野さんが任せてくれたから・・・
早速、加賀友禅の職人さん、紹介してもらうよ。
加賀友禅は職人さんが一人で作り上げるから、時間がかかるんだ」
潤くんはそういうなり、歌舞伎役者の友人に電話をかけた。
決断力と行動力を兼ね備えた二人。
その二人が動くと物事はすごい勢いで動くんだな、って改めて感じた。
数日後。
僕たち5人とらんは新幹線に乗っていた。
職人さんにらんの振袖用の反物をお願いするため。
実際着る人間に会って、その人に合うイメージで作る。
っていうこだわりのある職人さんなんだって。
まだ若いけど、伝統柄を使って斬新なデザインするいい職人さんなんだよ。
って、潤くんが嬉しそうに話してくれた。
らんは潤くんの膝の上に座ってる。
3人が時々、らんに誘いの言葉をかけては、らんに振られてる。
その度に、僕は席を移動しては慰める、っていうのを繰り返してる。
何回・・・キスすることになったんだか?
数えられないくらい。