若い頃から繰り返し見る夢がある。

 

 

 

僕は一人汽車に乗っていた。

4人がけのボックスシート。

進行方向に向いて、左側の窓際に座っている。

 

窓の外は自然あふれる風景が流れている。

田んぼが見えるような広がりのある眺めじゃない。

緑あふれる山がすぐそこに迫っているような。

流れがすごい早く見える風景。

窓から手を出せば、生い茂る緑に手が届きそう。

 

汽車の行き先は知らなかった。

いつも、いつの間にか、乗っていた。

しばらく走ったあと、汽車はトンネルに入る。

短いトンネルを抜け、窓からの風景がまた緑になったところで汽車が止まる。

そこには、駅も何もない。

 

一人ぼっちで話す相手もいないけど・・・

寂しいとかは感じてなかった。

 

 

 

そんな夢を何回も繰り返し見ていた。

特に、夢に意味を求めてたわけじゃない。

何回も、同じ夢を見るから、見た日にはちょっと気になっていただけ。

それも、やらなきゃいけないことで、なんとなく紛れていく。

 

ただ、それだけの夢。

 

 

あるときから、シートの隣に誰かが座るようになった。

話すこともなく、ただ座っているだけ。

でも、確実にその人は僕と親しい人。

その誰かがいることで、僕はそれまでにない安心感があるくらい。

誰かが座るようになって、僕は初めて・・・

その汽車に一人で乗っていることが不安だったんだ、って気付いた。

 

汽車の窓は木枠で押し上げて開ける構造だった。

ある日、僕は止まった汽車の窓を開けた。

すぐ目の前の木にぶら下がっているつるが気になったから。

 

 

「遠くまで来ちゃったね」

 

隣から声がかかった。

僕は笑って振り向く。

 

そこには微笑んでる翔くんがいた。

 

 

 

☆★

 

 

見た夢の絵をそのうち描きたいという知人のつぶやきを見たので〜

ワタシも見た夢を文章にしてみようと思って書いてみました。

 

汽車に一人で乗ってて、トンネル抜けたとこで止まるとこまで。

が、ワタシの見てる夢です。

この夢、何回も繰り返し見てるんですよね〜

なんででしょう??