ニノはズルい!
って・・・駄々をこねた。

いろんな不安といろんなストレス。
仕事の圧迫される時間で息抜きもなかなかできなくて。

つい・・智くんにぶつけた。
俺のイライラはニノには全く関係ないのに。


智くんは・・分かってたよ、みたいに。
俺を抱きしめた。
どれくらい抱きしめられたままになってたんだろう。
ソファーに二人で中途半端に寝そべって。
智くんの体温と、規則正しい鼓動、落ち着いた呼吸。
感じているうちに、なんか・・・
不安もストレスも。
どっかに消え去った。



そしたらさ・・・もたげるよね?
時間がなくて我慢してた・・・・欲求。



「翔くん?この手なぁに?」

欲求を解消すべく動き出した俺の手を、服の上から抑えて。
智くんののんびりした声が胸から直接耳に届いた。


「ん?だってさ・・・智くん、おいで。って・・
誘ったでしょ?」

「・・・違うし」


違うよね。
分かってるけど。

でも・・・ね?



智くんだって・・・ね?