「らんね!クリスマスパーティするの!
かずやくんが かわいい っていってくれたの。
ね?パパ? らん かわいい?」

「もちろん!翔パパは世界で一番らんが可愛い子だと思ってるよ」
「んふふ〜しょうパパ だいすき〜♡」

「らん!雅紀パパも可愛いと思うよ!すっごいキュート!」
「まさきパパもだいすき〜♡」

「カズパパはね。らんのこと大好きだよ。
他のパパよりカズパパが一番、らんを大好きだからね!」
「カズパパ〜らんもだいすき♡」

らんはクルっと振り向いた。
そして、3人とのやりとりを眺めていた潤くんに近づいた。

「じゅんくん!らんね・・ じゅんくん だいすき!」
「ありがとう、らんちゃん。潤おじさんもらんちゃん大好きだよ」


あ・・らんが潤くんのほっぺにチュってした。
3人が固まった。
いつものことなのに・・・まだ、慣れないんだね。

でも、かずやくん?のことは・・なんとなくうやむやになった。



クリスマス会は、潤くんが手配してくれることになった。
自分のともだち集めてパーティするついでだから、って。



らんはクリスマス会が楽しみで楽しみで。
どんなプレゼント持って行こうかな?
どんな服、着て行こうかな?

って。
ずっと、言ってた。


「らんね ふわふわの おひめさまの ドレスきたい!
かずやくんがおうじさまなの!」

「ね?ママ?かずやくん どんなプレゼント よろこんでくれるかな?」

「ね?かみのけ おひめさまみたいに くるくるってしたい!
それで おひめさまのティアラつけるの!」

「かずやくんチーズケーキがすきなんだって。チーズケーキある?」


毎日、毎日、楽しそうで。
僕もすごい楽しみだった。



なのに・・・・






「39度もある・・病院行かなきゃね?」



前日の夜、らんは熱を出した。

夕方、保育所に迎えに行った時に、ちょっと元気がなくて。
気になってたんだけど・・・
ミタゾノ先生も何も言ってなかったし。

帰宅してからも様子が変だった。
食欲がなくて、お風呂に入ったら、すぐうとうとし始めて。

ベッドに寝かしたら、すぐ眠った。
けど・・・数時間後。
急に泣き出して、座り込んだと思ったら・・
いきなり吐いた。

抱っこしたら、体が熱い。
熱・・出てる。

体温計を取り出して測ってみると・・・39度。
夕方から調子が悪かったに違いない。



必要なものだけ持って、病院へ向かった。
季節柄か・・・夜間診療は混んでいた。
らんは、抱っこでうとうとしている。
寒くないかな・・厚めのブランケットでくるんできたけど・・
待合室は人の出入りが激しくて、暖房の効きが悪い。
手足を触ると、冷たくはないから・・大丈夫かな。

かなり待った診察の結果・・・インフルエンザ。


飲み薬はなくて、その場で吸い込むタイプの薬を処方されて・・おしまい。
解熱剤と吐き気止めの薬だけ出してもらうことになった。