「翔くん?」
「翔く~ん?」
「しょおくん?」
「翔くんてば!?」


何回、呼んでも、こっち見ない。
ソファーで、膝抱えて、ちっちゃくなってる。



隣に座って、翔くんに寄っかかった。


「どうしたの?なんか・・翔くんが落ち込むようなこと、あったっけ?」


顔をのぞき込んだら。
大きい目に涙浮かべてて・・
今にも零れ落ちそう。



「智くんが・・・松潤とデートしたって・・・表参道なんて・・オシャレな場所で」

「デート・・とは言わないんじゃないかな?」


誕生日のプレゼントに僕がリクエストしたもの。
僕をオシャレにして、っていうもの。
プレゼントしてくれるっていうから・・
行ってきただけなんだよ?


「智く・・ん・・・」
あ。涙、とうとう、零れた。
勢いよく、抱きついてきて。

・・痛いってば!


「俺のこと・・捨てないで~~~」

え?なんで、そうなるの??
翔くんの考えてることが、全然わからない!




「俺だって、表参道に行ったことくらいあるのに・・・」

分かってるけど・・・知ってるけど・・・
潤くんがプレゼントしたいって、僕の休みに合わせてくれたんだし。


「俺じゃ、エスコートができないって思ってるんでしょう~~~」

え?なんで、そうなるの??
メンバーと出かけるにしても・・
エスコートなんてものはされないし。



「翔くん、大丈夫。落ち着いて・・・」

「俺のこと・・キライにならないで~~~」

全然、話、聞いてくれないから・・
軽く、頭をぽかっと叩いた。



「智くん・・やっぱり、俺のこと、キライになったんでしょう~」
鼻水まで垂らして・・・
だから・・抱きつきすぎ!
痛いってば!



「翔くん。離して」

「さとしくん・・・やっぱり~」

「翔くん!大好きだから!落ち着いて!」




潤くんにプレゼントしてもらって、僕、少しはオシャレになったかな?
って・・真っ先に見せようと思って、翔くんのところにそのまま来たのに。


なんで、気付いてくれないの!?