しょおくんが・・・どっかいっちゃう。
ふーちゃんのとことか。
まっすーのとことか。

しょおくんがかわいがってる・・たくさんの後輩のところに・・
行っちゃう。

行かないで。行かないで。
僕のしょおくんで・・いて。


側にいられないなら・・・ずっと、僕の中に・・・
しょおくんのこと、置いていって。
僕のこと・・・一緒に連れて行って。

しょおくんが・・いなくならないように・・・引きとめられるように。
連れて帰れるように・・・いっしょに・・いたい。



ぼくのところから・・・いなくならないで。





泣きじゃくりながら、翔くんにしがみついていたのは、覚えてる。
翔くんが、僕を宥めようと、なにか一生懸命・・・
声をかけてくれてたことも。

その声は穏やかだったから、きっと、悪いことは言われてないんだろう。
でも、その内容は全然おぼえてない。
覚えてないけど・・自分の気分はスッキリしていた。



目が覚めた時、翔くんの腕にすっぽりと包まれていたし。
翔くんの寝顔が穏やかだし。
僕も翔くんに抱きついていたし。

それは・・・何もかもを翔くんが受け止めてくれた。
そう、思ったから。


何かを納得できて・・・

翔くんを自分に取り込みたい。
貪るように食べ尽くしてしまいたい。

翔くんに僕を取り込んでもらいたい。
貪るように僕の一部を取り込んでもらいたい。


そんな呪縛が解けたような気がする。