ゴクっと翔くんの喉が鳴った。



残った 精 を絞りだすように、翔くんが僕のを 舐 め てる。
脈 動 が収まると、また翔くんが口に溜めたものを飲み込んで。

それから・・・僕 を口から離した。
僕 の先と・・翔くんの口を結ぶ糸がタランと切れて。

翔くんの口元に垂れた。


一滴も残さないで。
そう思いながら見ていたら。

翔くんが舌を出して、ぺろっと 舐 め とった。



「智くん・・・」

いつもより赤みを帯びて、ちょっとだけ腫れたような口唇が動く。
突き出してキスをねだるような口唇。

フッって、目元も口元も緩んだ。


「いつもは恥ずかしがるのに・・・・
今夜は・・・・・ふ し だ ら・・・だね?」




ふ し だ ら・・・って翔くんは言うけど。
今日の・・・これは・・・
僕にとっては儀式。


僕の中に翔くんを取り込んで。
翔くんの中に僕を取り込んでもらう。


お互いがお互いの一部になって。



離れられない半身になることを祈る。
そのための・・・・儀式。




そんな風に翔くんを想う僕は・・・・・
どこまでも・・・・強欲の罪から逃れられない。



翔くんを離さないでいられるなら。
罪を犯して地獄に堕ちることになったとしても・・


悔いはない。





ver.Satoshi
END