テーブルの上の載せてある、3つの品。
Tシャツの上にノート、その上に万年筆。
手早くまとめて。

僕に差し出す。

「智くんの希望に添うか分からないけど・・
俺なりに考えて、考えて。
選んだ物なんだ・・・
これで・・満足してくれる?」


品物にまつわる話を聴いている間。
翔くんにとって、心の拠り所でもあったのかもしれない・・
そんな大切な物を・・
僕のくだらない嫉妬心のために、手放すことを強いるってことに・・
罪悪感を持ち始めてた。

満足してくれる?
その一言は、翔くんが僕のくだらない嫉妬心に気付いてるってことを・・
表してて。


「ありがとう・・・・」


声がか細くて震える。
僕の・・気がすむようにするために・・なんて・・受け取れない。
受け取っちゃいけない。

翔くんだって・・・
手放したら・・きっと、後悔する。



「どうしたの?気に入らなかった?」



違うよ。

こんな大事なものを・・・
僕が強請ったとはいえ・・手放してくれるなんて。
嬉しくて嬉しくて。


でも・・・・