俺なりに考えた。
プレゼントを何にするか・・ってこともだけど・・・


なんで、智くんがそんなプレゼントを欲しいって言ったのか。
って、ことを。

俺が大事にしてたもの。使っていたもの。
俺に・・・寄り添っていたようなもの・・・?


ふと・・・思い出したのが、同じ大学に入った事務所の後輩。
確か・・・自分が使っていた時計をプレゼントしたんだっけ。

最近、智くんがその後輩とロケを一緒にしたことがあった。
もしかして・・・そのとき、ヤツが智くんに何か言ったのかも?


プレゼントの話をした時の、智くんの顔。
なんとなく・・ツラそうで。
もしかして・・・ヤツが智くんになんか・・余計なことでも・・・
言ったんじゃないかと・・心配になった。

智くんは、不満は俺には漏らさない。
ただ、自分で解決しようとして、自分に閉じ込める。

俺は・・・そんなのは、間違ってる、って思ってる。
気持ちが通じ合った俺たちのような関係なら・・
もっと・・不満もぶつけ合ってもいいと思ってる。
時には、感情的になることもあるかもしれないけれど・・
そうして、考えをぶつけ合って、妥協しあっていく。
それが・・正しい関係じゃないか?って、思ってる。



智くんのやり方は、俺に負担をかけまいとしているのだろうけど。
それで、悩んでいる智くんを見せられる方が、俺には負担が大きい。

それって・・俺たちの関係からすると・・水くさくないか?
そこまで、俺って、智くんに信頼されてないのか?
もしかして、俺の想いは智くんに軽く見られてるんじゃないのか?


そんなことも考えてしまって。

落ち込む智くんを見ると、俺は・・・
同じように落ち込んだり、怒りが湧いてきたり。