その日は順番に風呂に入った。


風呂あがり、ほんのりと紅く色づいて。
髪から水が垂れて顔に流れていく。
そんな智くんが・・・すごい・・・艶めいてて。

ふらふらっと、引き寄せられた。



水を飲んでいた智くんが、冷蔵庫の前から避けた。
そのまま、リビングの方へ戻ろうとした。
俺の目的は、智くんだから!冷蔵庫じゃないから!

ちょっと待った!
腕を引っ張った。
智くんが、俺の腕の中に落ちてくるのを、期待して。

・・・なのに。
引っ張り返されて。
バランスを崩したのは、自分だった。

智くんが待ち構えた腕の中に落ちた。
あれ??


「んふふ・・」って智くんに笑われて。

シンクに押し付けられるように、体を押さえつけられた。
掬い上げるように、ちょっと下からキスされる。

「しょおくん・・・」

俺の頬をはさむ智くんの手が離れていかない。
捉えられた口唇も・・・弄ばれてる。


智くん・・・


服の上から、二の腕を掴むと・・・・硬い!
俺も最近、鍛えてるから分かる。
・・・男として・・絶対負けてる。

なんとなく、ショックで。
手を離した。
・・・智くんが、なんか・・・大きく見える。


俺・・・負けてる。