その夜に、ワタシはマーくんに、鏡の外から来たことを、話しました。
ギュッと、抱き締めてくれて。

ここに存在してることが、嬉しいって、言ってくれて。
ワタシは、ここにいてもいいんだって・・思わせてくれました。




こんなことがあって。


ワタシはこっちにすっかり馴染みました。
ただ、やっぱり、カズナリの真似をするのが、下手なままです。

しょうがないよ。
マーくんは慰めてくれます。

「オレたちと違って、にのには、実像のキモチが流れこんでこないんだから」


そこで、初めて知りました。
ワタシのキモチがカズナリに流れ込んでいたこと。

いくら、鏡の前で、虚勢を張って、笑ってても、無駄だったってこと。



今は・・・・
カズナリが鏡を覗きこんだ時に、自分から笑えるようになったし。
「ありがとう」も心の底から、言えるようになったし。

マーくんと、同じグループでデビューできることになって。
離れないでもよくなって。


カズナリも安心してくれてると思います。



ただ・・時々、オオノさんが・・・
「たまには、僕と、どう?」って。
ワタシとマーくんを誘ってくるのだけが・・


困りモノです。





END