ある夜。

急に、マーくんへの気持ちが大きくなって。
どうしようもなくなった。

いつもは、心に何とかとどめて。
落ち着くのを待っていれば、なんとかなったのに。

いつまでたっても、消えなくて。


どうしようもなくなった。


時計を見たら・・まだ、間に合う。
マーくんの家に泊まりに行くって、嘘付いて。
家を飛び出した。


走って、走って。
少しでも、早い時間の電車に乗りたい。
千葉方面への電車に飛び乗った。

酔っぱらいが多くて。
酒の匂いが列車内に充満してる。
いつもなら、耐えられないけど・・・

マーくんに会いにいくためなら。
そんなものだって、なんてことなかった。


マーくんの家の最寄り駅に着いた。
駅の周りも、もう暗くて。


タクシーを待つ大人の列が長く続いてる。
横目にして、マーくんの家に向かった。




家の目の前まで来て。
もう、マーくんの部屋の電気も消えてるのを見て・・・


連絡もなしにここまで来たことを思い出して。
それだけの衝動が自分の中にあったことが、怖くなって。

立ちすくんだ。