静岡のアリーナツアーのネタバレをやや含む。
なので〜気になる方は、読まずにお帰りください。




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はぁ〜、って翔くんがため息?深呼吸?した。



アリーナツアー再開の夜。
明日からの打ち合わせ、初日の簡単な打ち上げをすませて。
ホテルの部屋に戻ってきて。
それぞれ個室を取ってもらってるけど、こっそりと翔くんの部屋を訪れて。

お疲れ様、って。
お互いのことを抱きしめた途端。






翔くんはいつだって、全力で頑張ってる。
僕たちに見えるトコでも。
きっと、見えないトコでも。
ファンの子たちには、決してその姿を見せない。

でも・・・いつだって頑張ってる。
僕はいつもそんな翔くんを見てて・・
そのたびに、好き、が生まれる。

毎日、1つずつ・・・違う。
もっと、もっと、たくさんの「好き」が生まれて。
僕の中、降り積もっていく。


たくさん降り積もっていった「好き」が溢れだして。
ただただ、ボーっと見とれちゃうことも・・・ある。



そんな風になってた僕を・・・ニノがからかう。
手拍子すら忘れて。
ただ、見てた。ひたすら見つめてた。
舞台裏で。
アイドルの大野智が消えて。
翔くんの智くん、になって。

胸がギュっと痛くなるくらい。


好き。






翔くんの深呼吸につられて、僕も大きく息を吐く。

「翔くん、今日もカッコよかった。
カッコよすぎて・・・見とれちゃった」

「惚れなおした?」

「ううん」

「え〜なんだ〜残念」



いつだって「好き」が降り積もっていってるから・・
惚れなおす、なんてないよ。



「いつだって、翔くんを好きになっていってるからね」




そんな翔くんのこと・・ちょっとだけ・・・
ファンの子たちに自慢したかったんだ。

僕の・・翔くんは、こんなに頑張ってるんだよ、って。
僕は、そんな翔くんを近くで見てるの。

いいでしょ?って。