翔くん・・・ぼくのこと・・・好きでいてくれる?



キス一つ、しなくても。
指先すら、触れなくても。

大好きだから。
しあわせ。



だけどね・・・・こうやって・・・
指先だけでも・・・
触れられたら。
もっとしあわせ。


もぞもぞと動く指先に自分の指を絡めた。
もぞもぞとした動きは・・それきり止んで。
翔くんの指と僕の指。
しっかり絡まった。

体温が伝わってきて。


昨夜、わけもわからないまま抱いていた不安。
それだけで忘れられる。


いつも僕の胸の奥底に眠っている、その不安。
いつまで、忘れていられるか。
忘れてていいのか・・わからないけど。


こうやって、翔くんが僕の側にいてくれる間は・・
忘れてていいんでしょ?



だって・・・

今は・・・


翔くん・・・僕のこと・・・好きで。
僕も・・・翔くんのこと・・・好き。

・・・だから。