「これ、お借りしていいですか?」

ルームウエアのような服を箪笥から出した。
服を着て、ようやく落ち着いて。

返事がないから、センセーを振り返ったら・・
眠っている。
いつもの昼寝のように穏やかな顔をしていた。


布団をかけると、ふにゃっと、微笑む。
口の中でむにゃむにゃとなにか、言葉を遊んでいるようで。

その口の動きとか。
表情とか。
全身が弛緩してる感じとか。


とても、リラックスしている感じがして。
なんか・・・愛おしく・・感じる。
センセーに愛おしいなんて・・僭越な気がするけれど。

あんなすごい能力をもつ陰陽師とはとても思えない。



布団を掛けたら、暑かったのか、いつの間にか、足元を布団から出していた。
腕もバンザイするみたいに出してしまっていて。
こどもみたいですね。


安心したら、疲れが襲ってきて。


センセーの隣に潜り込んだ。




以前だったら、絶対にこんなことできない。

でも・・・・・意識を通い合わせて。
センセーの想いを感じたから・・・



センセーに触れるか触れないか・・
汗のニオイがほんのりした。