無茶ばっかりするから。
ちょっと躰、起こすのでも、ふらふらしてる。

精気をちょっと与えようと、膝に抱き上げて、額に唇を寄せる。
カズに精気を送った。


「センセー」

微かな・・・聴いて欲しいのか、独り言なのかわからないほど。
微かな声で。
唇を離した。


「どうした?」

性急に精気を送り込んだから、何か不調でも感じたのかと、思った・・・けど。
顔が心なしか・・赤くなっている。
チラっとだけ、目を合わせて、すぐ逸らす。

「なんか、具合悪くなったか?」
「あの・・・」

それきり口を開かない。
頬に手を触れたら、温かくなっていたから、とりあえず大丈夫か。


「どうした?」

「あの・・・服・・着たいんですけど」

「・・・服か・・・服は・・・
オイラんちに置いてきた・・・っていうか・・
多分、潤に捨てられたんじゃないかな?
ボロボロになってたから。
オイラんちで、とりあえず着られる服、見つくろうか?

これ巻いて。
連れてってやるから」