「大野さん、セッティングできました?」

「え?なんで?明日早いからって、自分のとこ、帰ったんじゃなかったのか?」



カズが、ニヤっと笑って。

「家電のセッティングの出張サービスもプレゼントに込みです。
どうせ、セッティングするのに、手間取るだろうと思ったので」


案外、進んでましたね・・・
とか、言って。


すでにセッティングのスペースの目星を付けてたらしく・・・
あっという間にセッティングが終わった。

スイッチを入れると、青い光が灯って、微かな作動音をさせた。

近づくと、ふわ~っと、風が吹き上がっていた。



「お!この風浴びたら、なんか、よさそう」

近くで口を開けて、その風を吸い込んだ。
ついでに、風を仰いで喉のあたりとか、膝のあたりとか、にあてて。



「カズ、腰にあててやるから、こっち来いよ」

「大野さん・・浅草寺の煙とかと、勘違いしてませんか?」


そんな風に笑うけど。
オレの言葉に従って、側に来たじゃん。

風を仰いで、カズの腰にあてる。



「ちょっと・・寒いですね」

「ん・・・そうだな。風呂入って、早く寝よ」












風呂でしっかりと温まったら。
冷める前に入ったベッドの中で。



「おーのさん・・」って、舌っ足らずな口調で呼ばれて。
誕生日プレゼントのお礼をネダラれた。