二人で、帰ってきた。


口を開いたら、なんとなく・・この空気が壊れてしまいそうで。
無言のまま、帰ってきて。

手をつないで、玄関から、バスルームに直行する。


なんとなく・・・
まとったものを洗い流したい。
そんな気がして。

きっと、翔くんも同じ気持ちだったんだよね?

引っ張ることがなくても、バスルームに二人で、来られたから。



シャワーのお湯を浴びながら。

「しょう・・くん・・・」
「さとし・・くん・・」

名前を呼び合って。


洗い流す。

あの場の空気も。
そこで付いた匂いも。

それで、巻き起こった、わだかまりも。



洗い流して。
いつもの二人に戻って・・・