昨夜の影響と・・体の震えで、自分ではちゃんと歩けなくなっていた僕をベッドまで、連れてきてくれて。
座らせてくれた。
抱きしめて。

大丈夫だよ。俺がいるから。
って言いながら、僕が落ち着くようになのか・・
背中とか、頭とか、手とかを、触れて、撫でながら・・
いろいろ、声をかけてくれるけど。

震えと涙は収まらなくて。


「いっぱいにしてよ・・」

翔くんがためらってるのは、なんで?
きっと、僕の体を気遣って・・なんだろうけど。
そんなの、いらない。
今は・・体も・・心の中も翔くんでいっぱいにして欲しいのに・・
翔くんには、ちっとも、その気がなさそうに見えて・・・
僕は、また、薬を目で探した。

せっかく、ここに戻って来られたのに。





目の端に薬のシートが映って。
そこから、目が離せなくなって。


それに気づいた翔くんが
「ダメだよ。智くん、もう飲まないで」
って・・

でも・・だって・・翔くんは・・
「だって・・・夢の中にいないと、翔くんは、僕のこと、いっぱいにしてくれないんでしょ?」
だって・・・昨夜は・・そうしてくれたんでしょ?


「智くん・・・俺は智くんが大事だから・・
だから、これ以上、ダメージを与えたくないだけだよ・・
ホントは・・俺だって・・・・」

「じゃあ・・・・してよ。今・・・欲しいの」
カラダのダメージなんて・・そんなのどうでもいい・・
カラッポになってる、心を満たして欲しいだけ・・
隙間があると、また・・・

「・・・分かったから・・ツラかったら・・ちゃんと、言ってね」