夜遅くに、いきなり鳴ったインターフォン。
画面にはニノの姿。


部屋に入ってきたニノはオレのことをじっと見つめる。
こんな時のニノが、求めてるのは・・





「おいで・・」
手を広げて、ニノを迎え入れるオレ。



「オーノさん・・・」
オレにしがみつくようにして、腕の中にきたニノは、オレの肩口に顔を埋めて、泣きだした。




ハンモックチェアにオレと一緒に、揺られながら。
オレの膝の上に、斜めに座って、涙を流している。




泣きたくなったら、オレのトコロに来いよ。

そう、言ってあるから。
泣きたいときには、オレのトコロに来る。
連絡なしで来るのは、そんなときだけ。



理由はオレからは聞かない。
言いたくなったら、話すだろうから。
オレは、ただ、それを聞くだけ。
アドバイスも解決もしない。
ニノは自分で、なんとかできるヤツだから。
ただ、話して、自分の中を整理したいだけ。


今夜も、ニノの話を聞いていた。
話が終わる頃には、ニノの涙も、止まっていることが多い。
今夜も、そう。





その後は・・・
「ありがと・・・」
っていう、言葉と一緒に、ニノからのキス。


恥ずかしがって
「お礼のキスだから・・」
とは、言うけど・・・

赤らめた顔とその表情・・・




ホントのトコロは・・・
違うよね?