熊本市南区美容室GARDENの芥川です。
今回は、一般的に美容室で使われてるパーマ機器の違いによるウェーブの変化を見ていきましょう。
今回は少し長いです。。。すいません。
まず今回使用する機器は、
プレゴ
オーディス2
エアーウェーブ
その前に少し…。
パーマ機器ってあくまでもサポートの役割って位置付けと私は思います。
だから、よく見る美容室の広告で、クリープパーマ¥○○○、エアーウェーブ¥○○○、デジタルパーマ¥○○○とかあるのが少し抵抗があります…。
だってお客様は何が一番自分の髪にあってるか自分でわかられますか??
髪にあったもの。デザインにあったもの。お客様のライフスタイルにあったもの。そして再現性。
再現性とは、お客様がスタイリング剤をつけられた時にカールを出したいのか?
スタイリング剤を、つけなくてもカール感が欲しいのか?
この他にも、まだまだ色んな方面から考える要素はあると思います。
先日ある有名美容師さんのパーマセミナーに行かせて頂きましたが…
サロンワークではほとんどがデジタルパーマらしいです…。
理由は、乾いた時にカール感がでるから…みたいです。
そのお店のやり方ですから、良いと思いますが、少し理由が寂しいと思いました。。。
なぜなら、デジタルを得意とされる美容師さんは、知り合い、他有名美容師さんって沢山いますが、恐らくそれだけの理由だけで、やっていらっしゃらないと思うですよね…。
そこには薬剤の作り方、塗り方、塗り分け、時間、前中後処理、他沢山の要素があって、デジタルパーマを選択されてると思います。
それで、はじめてお客様にあった質感、スタイルなどを創りあげてると…。
セミナーを見てると、ほとんどの工程をマニュアル化され、「うちはこうしかやりません!」って…。
プロセスを教えているだけのセミナーにしか見えませんでした。
お客様の髪って十人十色です。
もっと細分化する必要があるんじゃないんでしょうか?
どうしても美容室サイドだけの都合ややりやすい方などの理由で、お客様の意思や考えを反映してない店が多いような気がします。
もうそんな時代は終わりにしましょう。。。
では、そんな事を踏まえた検証です
左から①コールドパーマ。
②プレゴ。
③プレゴ+エアーウェーブ。
④オーディス(デジタル)。
ウェット時
水洗後の時間はすべて10分に設定しました。③プレゴのプレゴ+エアーウェーブは5分+5分。
エアーウェーブのみの検証は今回はプレゴ併用のため、やってません。
サロンワークでもエアーウェーブは乾燥工程のみの使用です。
まず①コールドと②プレゴを比べると、明らかに②プレゴを使用した毛束の方がリッジが出てるのが分かると思います。
これはクリープ期にモビルドスチームにより、コルテックスの移動がスムーズに行われウェーブ形成をサポートし、また、ロッドを巻いた状態で、スチームがあたるため、外側にあたる根元付近が、影響を一番受け根元から毛先まで、ある程度の均一なウェーブが①コールドより出てるのが分かると思います。
次に③プレゴ+エアーウェーブ④オーディス(デジタル)を見ていくと、ウェット時はほとんど変わりはないように思えます。
②.③プレゴの温度は40℃設定。
③エアーウェーブの温度は40℃。
④デジタルの温度設定は40℃設定。
で温度は一応一律でやってます。
①.②に比べると③.④の根元付近のリッジ感は変わりませんが、中間から毛先にかけてはリッジが深くなってるのが分かると思います。
③プレゴ+エアーは、やはり両者の特性がうまく出た結果がでてると思います。
ある程度最初の5分でコルテックスの移動がスムーズに行われ、残りの5分で、エアーウェーブの特長である内側から水分を吸引、外側から一気にほぼ完全乾燥に持っていき、ウェーブの固定化をはかり、ウェット時とドライ時のウェーブギャップをなくしていき、ゆるく始まり毛先に向けてクルッと入る毛束になっているのが分かると思います。
②プレゴのみの毛束とは、乾燥工程があるかないかの違いですが、やはり、ガラス化の時間をおく事で、毛先のウェーブ効率がかなり違ってくるのがわかります。
④オーディス(デジタル)は低温40℃でありますが、内側から熱を与えてますので、当然毛先にかけてウェーブ効率が上がってるのが、分かると思います。
デジタル独特のゆるく始まり毛先にかけてリッジ感が出てきてます。
でドライ時
注目するのは、ウェット時からのウェーブギャップです。
①コールドが一番のウェーブダウンを特に根元付近が見られますね。
②プレゴはガラス化の時間をおいてませんが、プレゴ特有の根元から毛先まである程度の均一ウェーブが出て、ウェット時からは根元付近は若干のウェーブダウンはありますが①コールド程でもないようです。
③プレゴ+エアー④オーディス(デジタル)は共にほぼウェーブダウンは見られませんね。
ちなみに毛束を横から見ると若干③プレゴ+エアーより④オーディス(デジタル)の、方が立体感があります。
こうして見ると②プレゴのみの毛束もダメージ毛に立体的なカール形成をつくるのに有効になってくるのがわかります。
今回はあくまでも、各種パーマ機器の違いでどうカール形成が変わるか?を見る検証ですので、質感やダメージ度合いは考慮せずやってますが、実際のサロンワークでは、この他、薬剤、そしてデザインなどの要素が沢山入ってきますね。。
お客様の髪にあったもの…。
お客様が望むデザイン…。
どんなパーマ、どんなサポート機器を選択するべきか?を美容師サイドが考えていくべきだと思います。
最初の方にも述べましたが、パーマ機器って、足りないもののサポートアイテムだと考えます。
パーマってロッドでかかるんじゃありません。
パーマ機器でかかるんでもありません。
『薬剤』でかかるものですよね。。。
最後に毛束一本にも思い通りのパーマをかけれない美容師さんが、どうやって、お客様のパーマスタイルを創りデザインをしていくのでしょうか??
無論なんとなくやってるしか思えませんよね。
やはり、大事なお客様の髪に薬剤を塗布しパーマをかける以上、もっと我々美容師が施術を細分化していくべきではないでしょうか。
そして私はこの毛束一本が、大げさですが、人生でも変えれると信じてます。
毛束は裏切らない…。
そして努力も裏切らない…。
やったやつには勝たない…。
師匠有本氏から頂いた言葉です。
長々と失礼しました。
次回は今日の検証を薬剤の変化でどう変わるか?をやってみますね。