シャルケの日本代表DF内田篤人(22)がフランクフルト戦(ホーム)にフル出場。右サイドバックで2-1の勝利に貢献後、メッセージを手書きしたシャツで、東日本大震災の被災地に向けエールを送った。古巣のJ1鹿島(茨城・鹿嶋市)も大きな被害を受けるなど、遙か離れた欧州に届く悲しいニュースに心を痛め、故郷へと熱い思いを届けた。
試合終了後、ジャージーの上から被った白いシャツのすそを引っ張るように、内田がメッセージを掲げた。その姿が大型スクリーンに映し出される。勝利を祝うサポーターからわき起こった拍手は、被災地へ届けとばかりに温かい波動となり、スタジアムを包み込んだ。
「日本の皆へ 少しでも多くの命が救われますように 共に生きよう!」
自らペンをとり、日本語とドイツ語で手書きしたメッセージ。「ドイツ語は教えてもらって、自分で書いた。このスタジアムのパワーを届けたかった」。遠い異国でプレーする22歳のサムライは、かみしめるように口にした。
9日に行われた欧州CL決勝トーナメント1回戦第2戦から中2日。スペインリーグの強豪・バレンシアを寄り切り8強進出を決めた激闘の疲れも見せず、躍動した。右サイドから何度も攻め上がりチャンスメーク。惜しいシュートも放った。力強いプレーをどうしても見せたかった。
ドイツの地で受けた悲しいニュース。被害状況はインターネットの映像を見て知った。昨年6月まで在籍した鹿島の本拠地・茨城県鹿嶋市も震度6が襲った。損壊が激しいカシマスタジアムは、少なくとも2試合は開催できない。練習場も地割れが起き、建物が損壊した。
9日の欧州CL後にはベスト8進出の感想を聞かれ、「鹿島がなければ今の僕はない。鹿島の皆さんによろしくお伝えください」と切り出したほど大切にする「第2の故郷」の惨状に、心を痛めた。
「何かしたいなと思うけど、無力さを感じる」と内田。第2の故郷へ、そして悪夢のような大震災に苦しむ被災地へ-。「共に生きよう!」。果敢なプレーに込めた熱い思いを、ドイツから届けた。
