ドーシャ・ニヴァーラナ

最初にパンチャーンガの解説から入るのが筋でしょうが、その前提知識として必要と思われる

ものについて数回に渡って書いていきます。

 

今回は19世紀にインド・タミルナードゥが産んだ天才数学者のシュリニヴァーサ・ラマヌジャン

が考案したものの1つの高度合成数という概念を紹介します。

 

 

高度合成数 - Wikipedia

 

Wikipediaに依れば、『高度合成数(こうどごうせいすう、英: highly composite number)

とは、自然数で、それ未満のどの自然数よりも約数の個数が多いものをいう。』と定義されます。

 

 

 

 

何だかこれじゃ分かりづらいので、解説していくと・・・

 

自然数を1から順番に並べて約数の数が過去最高を記録した場合、その数を高度合成数とします。

 

具体的に述べると、1は1自身がその約数で他には無いので1個

当然ですが、今まで1個が最多なので1は高度合成数になります。

 

2は1と2が約数で数は2個また記録更新したので2も高度合成数になります。

 

3は1と2が約数で数は2個。手前の2も2個でタイ記録なので3は高度合成数にはなりません。

 

4は1と2と4が約数で数は3個。おっ、新記録で4は高度合成数です。

 

5は1と5が約数で数は2個。5は現状最多の3個を下回っているので高度合成数ではありません

 

6は1と2と3と4が約数で数は4個。また記録更新しました。6は 高度合成数です。

 

7は1と7が約数で数は2個。これは違います。

 

8は1と2と4と8が 約数で数は4個。あ~、こちらも多いですが、

6の4個とタイ記録なので高度合成数ではありません。

 

9は1と3と9が約数で数は3個。記録更新ならずでこれも違います。

 

という具合に高度合成数を求めていきます。当然ですが、1桁の数字で例を挙げた

ので該当する数が多いものの、数が大きくなる程その間隔が広くなっていきます。

 

 

上記Wikipediaにもありますが、高度合成数を列挙すると

 

1, 2, 4, 6, 12, 24, 36, 48, 60, 120, 180, 240, 360, 720, 840, 1260, 1680、、、

 

等があります。

 

「ん、でこれが暦と何の関係があんの?🤔」と思われたアナタ。

 

筆者も最近再確認したのですが、時間の概念には非常にこの数々が用いられています。

 

 

 

 

2桁以上の高度合成数にはピンク色の配色をしています。

 

 

ヒンドゥー暦の年を意味するサンヴァットサラではプラバーヴァからクシャヤの

60年を1つの周期とします。

 

 

更に一年という周期では、

 

ヒンドゥー暦、またはそれに限らない日本の旧暦も含めた(太陽)太陰暦では月の

満ち欠けを1つのサイクルとし、それが12回巡ったものを「一年」とします。

 

また太陽は黄道帯を1日約1度動き、12ラーシ(星座)を各々30度の計360度動いて

元の位置に戻って来た時にも 「一年」とされます。

 

 

一月(ひとつき)という周期では、

 

ヒンドゥー暦の月齢を表すティティでは、スーリヤ(太陽)とチャンドラ(月)の

位置が12度離れるごとに次のティティになります。

 

これが朔→望→朔もしくは 望→ 朔→望と 廻ったものを「 一月 」とします。

 

 

一日という周期では、

 

今私達に身近な60分を1つの単位とし、それを24回巡ったものを「一日」とする

24時間制ですが、古代バビロニアに起源を持つとされます。ヒンドゥー暦では

ホーラにその特徴がみられます。

 

またタイミングの吉凶を占断するムフールタは、語源元来の用法は48分を

1つの単位とするものです。

 

 

少し話が脱線しますが、ここでムフールタにとって最も重要な概念が登場します。

それは24分を1括りとするガティという単位です。

 

つまり、

 

1ガティ(घटी Ghati)=24

 

2ガティ=1ムフールタ(मुहूर्त Muhurta) =48

 

になります。

 

このガティは ムフールタにおいて高頻度で用いられ、後々紹介する事になる

ドゥ・ガティ・ムフールタ(दो घटी मुहूर्त Do Ghati Muhurta)というメソッドでは有名な

アビジット・ムフールタ、ニシータ・カーラ、ブラフマー・ムフールタ等の著明な

時間帯を算出するのに使います。

 

話を戻すと、60分が24回巡ったものが「一日」 なのであれば、24分(1ガティ)が60

巡ったものも「一日」になります。

 

 

そして次回取り上げますが、古代から比較的近代では「一日」を昼と夜の2区分に

分割して時間を捉えていました。

 

現在でもAM, PM、日本でも午前と午後がありますが、アナログ時計を見て頂ければ

分かる通り表示はされておらず区別されていません。

 

それぞれ均等なのであれば12時間、つまり720分が1つのサイクルでそれが2つ

巡ったものが「一日」です。

 

この様に暦には高度合成数が溢れています。

 

 

更に暦から離れてジョーティッシュの他概念に目をやると、

 

ジャータカにおいて、ダシャーの王と呼ばれるヴィムショッタリ・ダシャーでは

120年を1サイクルとします。

 

人間の自然な年齢域に対応したナイサルギーカ・ダシャーもシャニ・ダシャーまでは

120年です。

 

その他にライフイベントを診る際に重要度が高いヨーギニー・ ダシャーでは36年を

1サイクルとします。

 

またシャシュティアーンシャ(D-60)はラーシ(D-1)よりも重要なヴァルガとされます。

 

 

こんなところにも?っと書いていて筆者も驚いたのですが、これらの数はこの世界の真理と

関連しているのかもしれません。

 

因みにヒンドゥーの精神世界で重要な108という数は高度合成数12に神聖数9を掛ける、

もしくは 高度合成数の36にトリムルティの3を掛けると算出されます。

ソーマヴァーラ、プナルヴァス、ダシャミー、ヴァイドリティ、ヴィシュッティ、、、

 

 

皆さんは耳にした事があるでしょうか?これらはヒンドゥー暦のパンチャーンガと

呼ばれるものの内のそれぞれ1つです。

 

ナクシャトラはジョーティッシュを学んだ経験のある方ならご存知でしょう。

 

ヴァーラは別の言い方では占星術に全く関わり合いが無くても、最も私たちに身近な概念です。

 

ティティは日本では同じ呼び方はされていませんが、例えば朔・望・上弦・下弦等の

名称で親しまれています。

 

ただ、(ニティヤ)ヨーガとカラナだけは全く馴染みが無いと思います。

 

インターネットが普及してWeb上で情報が入手するのが容易になった20年程前と比較しても

ジョーティッシュは西洋占星術程ではないものの、英語はもとより日本語でもアクセスが

容易かつ情報量が大幅に増えました。

 

ただ当然と言えば当然ですが、ほぼ個人の命式・運気の流れを観るジャータカと呼ばれる

領域が最も人気かつ需要があって、その他のカテゴリーはまだまだ 日本では情報量が極端に

少ない、もしくは全くない情報もまだまだ多いと感じます。

 

 

当ブログではヒンドゥー暦かつ改善策ヲタの筆者が信頼性の高い参考文献やインターネット上の

情報源をベースとしてこれら領域の日本語情報の補完・拡充を目指していきます。

 

重点的にムフールタと呼ばれる骨格部分の パンチャーンガを押さえ、それに付随する

独自のヨーガ・無条件で良いまたは悪い日取りなどのムフールタ関連の情報の網羅、

また様々な問題を引き起こすドーシャの紹介並びにウパーヤと呼ばれるそれぞれへの

処方(改善策)等を示していきます。

 

またヒンドゥーのフェスティバルの吉兆なタイミングやパンチャーンガ的に特異日があれば、

それらの情報もお伝えしていきます。

 

 

唐突ですが、こちらをご覧ください。

 

 

 

 

これは2028年1月10日と11日の18時30分・東京で作成した場合のチャートです。

 

ラーシ・クンダリーではナヴァグラハの配置は両日共に全く同じになります。

 

もしあなたが新居への入居や新規ビジネスの立ち上げを予定している、かつどちらかの

タイミングでしか選択出来ない場合どちらを選ぶでしょうか?

 

「えー、どっち選んでも同じチャートなんでしょ。じゃあ気分の問題じゃん。ニヤリ

 

そう思われたかもしれません。ですが学習が進んで行けばこの2日では天と地とも言える

位の差があると分かるようになるでしょう。

 

私はそんな皆様の学習の糧になれるように邁進し、またこの記事を持ってこのブログの

始まりの挨拶とさせて頂きます

 

 

ヴァサンタ・パンチャミーの吉日に