(5)意思決定、診断、管理
さて、この項も(これ以降も)生活課題を軸に考察していくのは変わりません!
前回の(4)問題概念の展開で、具体的な問題が何なのかにたどり着きました。
…厳密に言えば、「意思決定」はこの項なので、問題点はこれだ!と今、意思決定しました(笑)。
そして、「目標設定」「プログラム立案」をひとまとめに決定していきます。
この章では、目標設定の5原則(SMART)について説明します。(英語は苦手なのでそれぞれ何の頭文字なのかは自分で調べてください笑)
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・具体的であること
・あとから測定可能であること
・達成可能であること
・重要であること
・期限が決められていること
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これ、すごく大切だと思うんですよね。でも実践できる人ってあまり多くないんです。
リハ職の養成学校に限らず、中高生のうちから長期休暇の目標、学級目標、部活動の目標を立てる時にこれを意識するように徹底的に叩き込めば良いのではないか…と思うぐらいなのですが。
良い目標を立てることによって、少しは過程も変わるでしょうし、結果の振り返り方もずいぶん違うはずなんですけど。
社会人になってからこれを意識して…というところから始めると、なかなか時間がかかってしまいます。
さて、では5原則についてひとつずつ具体例を挙げながら解説していきましょう。
具体的であること
ひょっとするとこれは徹底すれば「測定可能」「期限」も包括されるような気がします。
・居間からトイレまでの8mの距離を…
・一日3回、食後1時間以内に…
・ベッド柵に右手で掴まって立ち上がり、両足を3歩ずつ動かして車椅子に乗り移る
・週1回は孫の好きな揚げ物を作って、娘宅まで届けに行く
少々極端かもしれませんが、こういうことですね。
生活課題に着眼した評価をしていないと、なかなか短時間でここまで詳細な描写はできません。
あとから測定可能であること
リハ業界ではこれについてはうるさく言われることが多いですが、介護現場ではなあなあになりやすい気がします。
あるいは、数値化に偏り過ぎて、生活課題と関連しない場合が見受けられます。
必ずしも数字に表れる必要はありませんので、最低限あとから振り返られるレベルを意識しましょう。
・トイレでの下衣の介助の際に、手摺に掴まって10秒立っていられる
・週1回はデイサービスに来れる
・200m先の商店まで買い物に行ける(ために6MDが400m、とか)
・尻の下にクッションを置いて仏壇の前で正座ができる(ために膝屈曲140度、とか)
カッコ内のように検査の数値も挙げられればプログラム立案や後からの振り返りのに大変役立ちますが、検査に置き換えられなくて良いと思っています。
少々不格好でも良いので、対象者の生活課題がきちんと反映されている目標を立てましょう!
達成可能であること
当たり前のことなんですが、意識されていないことがしばしばあります。
指導者「この目標、達成できそう?」
学習者「…難しいと思います」 みたいに(笑)。
先の見立てができないのであれば(例えば1か月とか)、ごくごく短い期間の目標を設定してみるのも良いでしょう。
・今週1週間、今日一緒にやった運動を家でもやってみる
・次回も肩の痛みなく動かせる
・昼食後すぐに寝るのではなく、1時間はテレビの前で起きている生活をあさってまで続けてみる
・(長期目標はデイ利用だが)来週も訪問リハが来ても嫌がることなく、翌日に疲労を残さない
こんな目標でも、意外と達成は難しいと思いますよ!
重要であること
「どうでもいいことを目標にしても仕方ない」ということですね(笑)。
これも当たり前のようですが、意外とできていないことが多いかな。
「何が重要か」は対象者の意向も大きく関係してくるので、次章以降に詳しく取り上げることにします。
まずは、自分の中で「これは重要か?」と考えるようにしましょう。
期限が決められていること
これはリハ職に限らず、医療業界だと徹底されている感はありますかね。
ただし、「2週間後」「3か月後」のように制度上の再評価時期を当てはめただけの場合は多いかもしれません。
経験の浅いうちは当てずっぽうな期限を設けることになってしまうと思いますが、この積み重ねが予後予測の精度に関わってきますので丁寧にやっておいた方が良いですよ!
◆今回の格言◆
目標設定は5原則を意識して!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※当ブログの記事は随時更新される可能性があります。ご了承ください。
(最終更新2020,01,17)