文部科学省は 2024 年 8 月 29 日
不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価についてと題した通知を全国の教育委員会などに発出しました。
その内容についてお知らせをまとめてみましたので参考になさって下さい。

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①概要・内容について
②対象者
③告示内容についての概要・趣旨 • 留意事項
④取り組みでの具体例
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①概要・内容について

不登校生徒で自宅や学校外の教育機関で学習活動を行っているお子さんは全国に増えてきています。今までも制度上は可能でしたが、成績評価に反映される機会が少ない現状がありました。 しかし、継続した努力を成績評価へ反映することは、「自立を支援する上で意義が大きい」と認められ、今回改めて各都道府県教育機関に向けて周知する目的で成績評価に関する告知が出された形になります。

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②対象者

• 小学校
• 中学校
• 義務教育学校
• 中等教育学校前期課程
• 特別支援学校小学部・中学部

上記の学校に在籍していて、何らかの心理的・情緒的・身体的もしくは社会的要因又は背景によって学校生活への適応が困難であるため 相当の期間出席しない又はすることが出来ない状況にある不登校生徒が対象になります。
現在様々な学びの形がありますが、家庭の教育方針などで上記の要因などがなく登校していない場合は対象とならない可能性があるので、注意が必要です。

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③告示内容についての概要・趣旨 ・留意事項

不登校生徒が行った学習の成果を反映する際に満たす要件は全部で 3 つあります

1)不登校生徒の学習内容や計画が在籍する学校の教育課程と照らし合わせて適切なものである。

2)学習状況の把握や相談などを行うため、学校と保護者の間に十分な連携協力体制が取れている。

3)学校が訪問やオンライン等を使用して不登校生徒との間に適切な関わりを持ち、維持することが出来る。
         
 留意事項 
▶不登校期間の学習について
要件を満たす為に無理に学校の範囲に分からないまま合わせなくても成績評価の対象として見てくれる。

▶学校外の教育機関の学習について
成績表などがでる学期ごとに学習状況を学校側は把握しておきたいので、学習履歴の提出のタイミングなどは学校側と相談して、フリースクール等にも協力してもらった方がスムーズです。

※ただし必ずしも学期ごとのタイミングで提出すれば良いわけでは無いので、学校と相談して置くと安心です。

▶対面での指導が難しいお子さんについて
不登校生徒の中には様々な理由で対面での指導が難しいお子さんもいます。
要件では対面指導が望ましいとされていますが、お子さんの状況を踏まえて、ICT 等のオンライン環境を 使用して相談や指導を行うことも可能としっかりと記載がありますので、学校側に理解を得ることが必要です。

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④取り組みでの具体例

・学校から支給されている PC やタブレットを使用して、自宅や教育支援センターなどでオンライン授業に参加する。

・学校で配布された教材を使用して、自宅や教育支援センターなどで学習をする 

・フリースクールや学校外の教育機関で行っている学習状況や内容等をまとめたものを学校に提出することで不登校生徒の学習状況を共有して評価する。

※ 学校外の教育機関とは・・・

『不登校児童生徒に対して指導を行っている機関(施設)』

塾はどうなのか・・・? 
→出席扱い制度当初は「不登校児童生徒に対して学習を指導している」明らかな資料やホームページ等の記載されている文書の提出が必要であったため、塾などに確認が必要。

→不登校のお子さんに対して学習指導していて、教材も提供しているところは学校側に学習の進み具合を提出する際も連携が取れやすくメリットな点がある。

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そこを踏まえて、今後お子さんが学習を継続できる状態になったときに選択しやすいように リサーチ、準備をしておくとスムーズに進められます。

ご家族やお子さんが家庭内だけで悩まずに当会で相談したりしながら進めて行ければと思います
参考資料