dorueruのブログ

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野球を好きになる方法は野球がうまくなること
仲間を尊敬することさー始めよう!

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一人ぼっちだったドエル少年は

とにかく野球がしたかったのです。

 

 

 

というのも、

 

父親の仕事の関係で関東から

とある県に引っ越しをしてきたからでした。

 

 

 

当然進展地には

友達はいませんでした。

 

 

 

学校のクラスには

野球をする子は一人もいません。

 

 

 

普通でしたらまず先に

友達をつくるのが当たり前の中

ドエル少年は

 

 

 

『あばれはっちゃく!!』

 

 

 

 

長太郎ばりにランドセルを振り回し

学校から帰宅後

 

バットとグローブとボール

3点セット持って

野球をしている上級生や

 

若い大人の人を見つけに

毎日公園や空き地を

彷徨っていました。

 

 

 

野球をやっている人が

そこにいることが分かると

すかさず近寄り、

 

ボールを壁にあて始めます。

 

 

 

そうですアピールです。

 

 

 

普通でしたら

仲間に入れてと声を掛けますが、

 

小学1年のドエル少年は

プライドが非常に高く

 

スカウトされないと嫌だったのです。

 

 

 

ドエル少年の企みはこうです。

 

 

顔より大きいグローブを

一生懸命振りかぶり、

 

小さい体をこれでもかと

オーバーに捻り

 

腰を落とすやいなや

左足を”飛雄馬”ばりに上げ

弓矢を打つように胸は大きく開き

 

豪快に右腕を振り切りました。

 

 

そして手から離れたボールは

壁へ一直線!

 

ボンッ!!

 

 

これには

遊びで野球をやっていたお兄さん達は

ドエル少年に注目!

 

 

そしてお兄さんの一人がこう言ってくる。

 

 

「君!投げてみないか?」

 

これを待っていたのでした。

 

 

 

しかし投げても投げても

一向に声がかかりません。

 

 

しびれを切らしたドエル少年は

次の作戦に出たのでした。

 

 

 

今の場所から10メーター程近づき

再度アピールを開始しました。

 

 

 

しかしまたスルーされてしまいました。

 

 

 

そしてまたまた10メーター近づき

もうアピール。

 

 

 

するとどうでしょう、

 

一人のお兄さんがこちらえ

やってくるではありませんか。

 

 

 

「ヤッター!来た来たドキドキ」

 

ピッチャーマウンドに上がれるヤッホー!!

 

 

しかし態度は冷静に何か用ですかを装い

第一声を待っていました。

 

 

 

いよいよ近づきお兄さんがドエル少年に

こう言いました

 

 

 

「僕ちゃんここは危ないから

向こうでやってくれる?」

 

ガーン!!!

 

今まで積み上げてきたものと

ドエル少年のプライドはガタガタと

崩れていったのでありました。

 

 

 

またまた落ち込むドエル少年でしたが、

 

もう一人のお兄さんが

哀れに見えたのか

 

「入れてやればいいじゃん!」

 

なんて優しいお兄さんでしょ。

 

 

 

そう思いながらマウンドに立たせてくれました。

 

 

 

せっかくのご行為でしたが、

 

一球もホームベースまで届きませんでした。

 

 

あっけなく後退され

 

お兄さんが一言

 

「うまくなったらまた来なよ!」

 

 

見ず知らずの人といきなり

プレーできるその感覚に

引き込まれ、

 

ますますのめりこむドエル少年でした。