※〈〈読者・なう及びTwitterフォロー・アメブロ外〉〉以外のコメントは固くお断りいたします。コメントは削除されます上、不快と思った場合はそれなりのコメントをさせていただきます。また、宣伝やいいね返し目的のいいねはお断りします。
※深夜0時~5時までのコメントや読者登録はマナー違反です。おやめください。


===
TRIGGER.003「交差する白き光」




「シンクロ使いか……」
「このままではエンジェリング召喚が出ないまま、デュエルが終了してしまう可能性も…」
「…………」
「社長?」
「……天使が……四人か…」
「四人…!?まさか…!」


~~~


「俺はカードを二枚伏せてターンエンド!さぁお前のターンだ!」
《hand:2》

アクションデュエルの性質、あのシンクロモンスターの効果…理解したからにはもう大丈夫だ。

「俺のターン!」

来た…!!
コイツが来たなら、そろそろ本番だな。……よく読んだからルールは把握してるはず、この二体は効率よく二体が並ぶようになってる効果ってことも…!

「あの子、カード捨ててたわりに理解してるじゃん」
「よく見てますね、灯櫂先輩。…カードも、どこで見つけたんですか?」
「さぁ、なんのことだか」


「俺は《Si-閃光のアマテラス》を召喚!」
《ATK:1000/level:3/ring gauge:8》

「リングゲージ!?」

アマテラスがフィールドにいる時、1ターンに1度、手札にリングゲージが5以下の【Si-】モンスターを特殊召喚できる…。
この効果でアルテミスを…!!

「俺はアマテラスの効果発動!」

「させるか!カウンター罠《チェーン・ウェーブ》!!相手モンスターの効果を無効にし、そのモンスターをデッキに戻す!」


「うまいね」
「へえ…彼、エクシーズかなにかでも狙ってたのかな?」

アルテミス一体じゃエンジェリング召喚は使えない、アイツ…色んな召喚法を封じる策はしてたんだな…。

「カードを一枚伏せてターンエンド!…っ……!」
《hand:3》

「アクションカード探しか…?残念だけど、カードは渡さねえ!俺のターン!ドロー!俺はダイヤモンド・ダストで、お前にダイレクトアタック!」

「……!」

あった…アクションカード!これをとれば多分―――!

「!!」

取れない………、そうか、鏡か…!
つまり本物のカードは後ろにあるはず…!

「あれ…!?」

どこにもカードが………反射してカードがいくつもあるように見えるってことか……?

「くそっ…!罠発動!《銀幕のバリア-アイス・フォース》!!手札の水属性モンスター一体を墓地に送り、攻撃を無効にしてターンを終了させる!」

「ターンの強制終了効果だと!?」
《hand:3》

とっておきだったのに…仕方ないか…だけど、次のターン必ず…!!

「俺のターン!俺は《Si-白光のスクルド》を召喚!」
《ATK:1000/level:4/ring gauge:5》

「またリングゲージ…」

「さっき墓地に送った《Si-光輝のシグルズ》の効果発動、フィールドにリングゲージを持つモンスターがいれば、墓地のこのモンスターを特殊召喚できる!来い!」
《ATK:1000/level:4/ring gauge:9》

「…っ―――…」

これで条件は揃った!アイツに一泡ふかせてやる!

「俺は、リングゲージ5のスクルドとリングゲージ9のシグルズでアンリミテッドチャージ!!」

「なにあれ?!」
「なにか始まるの?」

「エクシーズじゃないのか?」

「二つの輪を巡る時、新たな境地の扉は開ける!光のアーチよ輝け!エンジェリング召喚!現れろ、風纏う銀河の竜!《Si-空眼の運命竜》!!」
《ATK:2500/level:8/ring gauge:8》


~~~


「召喚反応出ました!!」

「この膨大なエネルギー…間違いありません!エンジェリング召喚の反応です!」

「来たか…!」

私の探し求めるピースが、ついに現れた…!!

「映像解像度を最高値に、カードをコピーし解析を急げ!」

「了解!!」


~~~


「先日のエネルギー反応と同じものが確認されました」

「それはいつ?どこの話かな?」

「先程、初音学園のアクションデュエルフィールドからです」

「そっかぁ…見つかったんだね、ついに」

「…はい」

「じゃあ、手配ができたら、迎えに行こうか」


~~~


「空眼の運命竜………」

「初めて見るカードだよ」
「すごい迫力…」

「……栞遊紗、やはり君の正体は――」

成功した…!!よし、これでアイツに目にもの見せてやれれば負けたって悔いはねえ!

「いけ!空眼の運命竜でダイヤモンド・ダストに攻撃!白風のシャイニングスパーク!」

「っ…!くそ…!」
《Syuu life:3800》

エンジェリング召喚したターン、ゲートモンスターは攻撃できない…だけど、

「速攻魔法《クリスタル・スパーク》を発動!ドラゴン族モンスターが相手にダメージを与えた時、そのモンスターは一度攻撃することができる!」

「なんだと!」

空眼の攻撃力は2500、ダメージを与えられればライフを1300まで削れる!

「行け!空眼!!ダイレクトアタックだ!」

「っ……!させるかよ!」

「!」

アクションカード…!!あの建物の上か!

「でもあんな場所、届くわけ…!」

「甘く見るなよ三下!!ファルシオン!」

「な、ぁ!?」

あれ、さっきの鎌か!?一体どこからあんなもの…!!というか、ありなのかよ…!

「アクションマジック《リターン・バック》!墓地に存在する攻撃力の一番低いモンスターを、特殊召喚する!来いアクア!」
《ATK:1300/level:3》

「…バトル続行だ!白風の、シャイニングスパーク!!」

「っ……ぐ、助かったアクア」
《Syuu life:2600》

なんか納得いかねーけど、ライフを大幅に削れた!この調子で次のターンも!

「俺はカードを一枚伏せてターンエンド!」
《hand:0》

「はっ…バカにしてかかったら痛い目見るってかよ…信じらんねえな」

「こっちこそ、意外だった。あんな奥の手があるなんて」

「まだ奥の手なんて言えるだけ甘い。だけどな、敵の実力が分かったなら本気でやらせてもらう!俺のターン!」

…!!なんだこのピリピリした空気…!なにか来る…!

「永続罠《チェーン・リバース》!自分の墓地に存在する水属性チューナーモンスターを特殊召喚する!蘇れウォーター!」
《ATK:1500/level:4/tuner》

「チューナー!」

「更に《咲凪の魔剣士 グラス》を通常召喚!」
《ATK:1700/level:4》

レベルの合計は8、来るか…!エースモンスター!!

「俺はレベル4のグラスにレベル4のウォーターをチューニング!」

「くっ…!!」

「なんて風…!!」
「これが…天使の力…!」

「風の加護受けし水上の魔剣士よ、白金の翼輝かせ闇を断て!シンクロ召喚!現れろ《白凪の剣士 スプラッシュ》!!」
《ATK:2800/level:8/synchro》

「あれが…!…くっ…!?」

「…っ………(なんだこの力…!)」

あれは……一体…!


~~~


「天使のモンスター共鳴率上昇!」

「凪鎖シュウから天使反応を確認!」

「栞遊紗からは?」

「それが…」

「天使反応及び共鳴度、いずれも最低値をキープしています。彼は天使ではありません、人間です」

「………」

何故だ…何故天使反応がない……。私の推測が正しければ、彼は天使…それもかなりの可能性を秘めている……何故。


~~~


「………」
「園舞くん?」
「大丈夫、です…(この力…共鳴……?)…!」

「―――――」

「…彼は………?(青い髪の……少年……まさか、そんな)」

頭が痛い…息が苦しい……これは、一体…?

「~~~!!俺はスプラッシュの、効果発動!召喚に成功した時、全ての相手モンスターの攻撃力を1500ポイントダウンさせる!トルネードブラスト!」

「あ…!」
《ATK:1000》
《ATK:0》
《ATK:0》

「あ~うぜえ…なんだってんだよ…まずはそこのドラゴン!テメーに消えてもらう!スプラッシュで空眼の運命竜を攻撃!ブラスターソードタイフーン!」

「っ~!!」
《Yusa life:1600》

畜生…!!まだだ、まだ負けられない!!

「スクルドの効果発動!このモンスターをリリースして、さっき破壊された空眼を特殊召喚する!蘇れ!」
《ATK:2500/level:8/ring gauge:8》

「チッ…スプラッシュの更なる効果!相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!残念だが、破壊時の空眼の攻撃力は1000だ。1000のダメージを食らえ!」

「…!うぁあっ!!」
《Yusa life:600》

「カードを2枚伏せてターンエンド」
《hand:1》

わ、わりと洒落になってねえ…!!
空眼を出せたのが奇跡みたいなものじゃねえかよ、信じらんねえ。

「俺のターン!」

…!!きた、このカードなら…!!

「俺は空眼の運命竜の効果発動!フィールドのこのモンスター以外の効果を無効にし、攻撃力を二倍にする!」
《ATK:5000》

「攻撃力5000…!だが、そんなんじゃライフは削りきれないな!」

「それはどうかな?」

「なに?」

「魔法カード《シルバーアイス・ウインド》を発動!」

これによって、空眼の攻撃力は更に倍になる!

《ATK:10000》

「攻撃力10000!?」

「栞くん…すごい……」

「くっ!速攻魔法《シンクロバック》を発動!墓地からチューナー一体を、レベルを二つ下げて特殊召喚する!現れろウォーター!」
《ATK:1500/level:2/tuner》

墓地からチューナーを……?だけど、今さらそんなの無駄だっての!

「空眼の運命竜で、スプラッシュを攻撃!!白風のシャイニングスパーク!」

「この攻撃が決まれば彼の勝ちか…」
「……いや、」

決まった―――!!

「罠発動!《緊急同調》!!必要な素材を使い、バトルフェイズ中にシンクロ召喚を行う!」

「えっ!?」

バトルフェイズ中の、シンクロ召喚!?

「俺はレベル8のスプラッシュにレベル2となったウォーターをチューニング!希望持つ風の勇者よ、大地を抉りて未来を拓け!シンクロ召喚!舞い降りよ《光来の魔剣士 デュランダル》!」
《ATK:3000/level:10/synchro》

「…攻撃力3000……?」

そんな攻撃力じゃ、空眼の攻撃は防げない…一体なんのために?

「デュランダルの効果、相手モンスターの攻撃力を自分の攻撃力に加える」
《ATK:13000》

「攻撃力…13000……!」
「やはり狙ってきた…!どうする遊紗…」

「さぁ返り討ちにしてやるよ!」

――――――!

「罠発動!《クロス・エアー》!バトル時、攻撃力が自分のモンスターの方が低い時、その差の分、お互いにダメージを受ける!」

「な…痛み分け!?」

「攻撃力差は3000、3000のダメージだ!」

「…っ…うぁああっ!」

「うっく…!」

《Yusa life:0》
《Syuu life:0》

《DRAW》

「…………」
「………」

……なんとか、ギリギリ引き分けか……。
情けねえな、俺。

「…おい、」
「……シュウ……?」
「良いデュエルだった、まさか俺にデュランダルを出させるとはな」
「…ホント、アンタのシンクロ召喚凄かった」
「………ふっ…次は負けねえ」
「…こっちこそ、次は勝つ…!」

ライバル、なのかな。こういう関係って。

「彼ら、強くなるね」
「……そうですね」


~~~


「今のデュエルデータを参考に、エンジェリング召喚の解析を行う」
「あの天使は野放しでよいのですか?」
「しばらくはな」

素晴らしいデュエルデータだ、これがあれば…ゲートモンスターやエンジェリング召喚を一般流通させることも可能……。
だが、栞遊紗にはまだ疑問が残る……私が、行くべきか。

………貴方たちも、見ているのでしょう。アリス・コンツェルン……。


~~~


「きひッ……ひぃ、ひゃひゃひゃひゃ!」

「大層お喜びのご様子ですね、社長」

「あっはぁ…そりゃもちろん……彼は、僕らが手に入れるんだァ……きひ…彼の力は全て、僕らの知っている力だからね」

「……――ミラージュ・アリス…」

「ひゃあはぁ!楽しみぃ!」


~~~


あんな人間がいるなんて………本当に信じられない。

そもそも、あのモンスターや召喚法……知らないものばかりだった。

……知りたい、強くなりたい。

アイツに、勝つために………。


~~~



「…………」

「どうした、ヒカル」

「……エンジェリング召喚……、いや、あのドラゴンは……」

「…扉越しではなにも聞こえないんだが…」

なんだったんだ、あのドラゴン……あれは紛れもない…俺の……、そんなこと…!

「托都!!」

「…なんだ?」

「同じ力を持つ、姿の違う竜……エンジェリング召喚……天使……」

「………?」

「分かったんだ、あれは…!!アイツには、俺たちの求める力がある!」

「…それで?」

「もっと近くで見てみたい…ダメか?気付かれたら、まずいし…」

「はぁ……」

ため息つかれた…でも、あの力は間違いなく……ずっと探していたもの。それがやっと見つかる、それなら―――!

「好きにしろ、」

「え…?」
「方針を決めるのはお前だからな」
「あぁ」

………よし、そうなったら!!

「今すぐ遊紗の家に行こう!」

「はぁ!?」

「バイク借りてくぞ!」

「ま、待て!ヒカル!違う、そうじゃない!」

「…だって、決めるのは俺だろ?善は急げ!」

「………頼む、頼むから、勝手なことはしないでくれ…心臓に悪い……せめて明日…」

「…仕方ないな……」

「…ははっ……(コイツ、やっぱ底無しのバカだ)」








4話へ続く

=================
【あとがき】


今回の一言、「ここに病院を建てろ」
誰かヒカルを止めて、超止めて。托都もビックリとか信じられないです、底無しのバカとか言われてるし。

遊紗VSシュウの後編でした、しばらくこの二人はライバル関係なんだなぁとか思うと胸熱い。デュランダルは初期段階でまだ思い付いてなかったんですけど、ここまで来たら第二エースまで出さなきゃってなりました。でもまだ効果持ってます、次も出るね!!手間が省けるよ!やったね聖桜!(オイヤメロ
トウマ周りも若干目的がわかったんじゃないかなって思います、まぁ今はこんなもんですね。次回の次に期待してください!問題はどっちかって言うと更にその次のキチっぽい社長な!
天使の共鳴は今のところ語れません、解釈はゆやシリーズのあれっぽいかもしれないし、違うかもしれないしです。

次回!!燃える炎と魅力的な罠!?魅せろファイアーマジック!!
遊紗とシュウのデュエルの次の日、エンジェリング召喚で持ちきりな学園内……図書室で暇を潰す遊紗の前にあの少女が?


【予告】
遊紗とシュウの激しいデュエルの次の日、学園中がデュエルやエンジェリング召喚のことで持ちきりになり質問攻めに遭う遊紗は図書室で避難しながら暇を潰していた。
ところが、どこからか祈里が現れて遊紗を連れていき、とんでもない衝撃的な事実を伝え始め…!?
次回!第4話「蠱惑の罠!?炎のマジシャン登場!」


【本日のカード紹介】


《白凪の剣士 スプラッシュ》
ATK:2800/DEF:2000/level:8/風属性/戦士族/シンクロ
①チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上。
②このモンスターの召喚に成功した場合、相手フィールド上に攻撃表示で存在する全てのモンスターの攻撃力を1500ポイントダウンさせる。
③このモンスターが相手モンスターを破壊した時、その攻撃力分のダメージを与える。
④墓地のこのモンスターを除外することで、墓地のチューナーモンスター1体を手札に加えることができる。


『作者からのコメント!』
シュウの使うエースモンスターです!
攻撃力をダウンさせて、破壊したら追撃効果!墓地にあればチューナーを手札に加えると、攻撃効果だけではない便利な効果も持っている!
次のデュエル以降、シュウがどんな風に操るかお楽しみに!