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ジェレスタ101「 熱 拳 の 帰 還 ! 炎 纏 う 闘 士 ・ ア リ ト 」
遊矢の言っていた神の名のマイナスエクシーズ。恐らくゼウラやアフロティナも隠し持っているはず……。
どうすればいいか……遊矢にばかり期待をかけたからああなった、せめて遊矢たちと同等かそれ以上の力がなければ奴らは倒せないし……。
「……いた」
だが、アイツらは………。
~~~
あいっかわらずヒカルはすげえ、腕がまだ完治はしてないらしいのにかなり全速力で走れてる。
つか授業に参加してるの初めて見たかもしれない。アリスの仕業かな…。
やっとなんとなく日常に戻ったって感じ。
神の五王はともかく、とりあえず解決したっていうか…。誠のことは……なにか言うものじゃないから、鏡が生きているとしたら誠の言ってたことを伝えなきゃ。ただそれだけかな。
だけど、あまりにも呆気なくて……ちょっと怖かった。
「遊矢くーん!」
「ん?うわっ!」
「朝からボーッとして、もう放課後よ?」
「大丈夫だぜ!ほらっ!デュエルタイムだぜ!」
ーーピルルルルル
ん…?着信……リンさんからだ、まさかまた良からぬことが…!!
《遊矢、拒否権はない。ヒカルとアミとアリスを連れてハートランドに来い、30分以内にな》
……なんつー無茶ぶりを……。
「大河も来るか?」
「うん!行く行くー!」
「どこに?」
「ハートランドだよ!」
多分ヒカルとアリスは上の階にいるだろうから呼びに行かないとな。
「アリスー、ヒカルーいるかー…って…」
「あっはは~やぁやぁ遊矢」
「うわぁ爆睡…」
「さっき体育でしたよね…?」
アリスによると体育で動き疲れて昼のHLから爆睡らしい。
運動不足っていうかなんつーか。
「遊矢くんなにしてるのー?」
「しーっ!こういうときはな?うなじの辺りをー」
「…まさか…!」
「くすぐるとだなー」
「……ん…ひゃっ…!?く、くすぐったい!やめろ~!」
「やーだねーだ!」
「お、起きた」
「私も昔やられたやつだわ…」
そうそう!お泊まり会で慶太と考案したんだぜ!!アミにこっぴどく叱られたっけか。
「やめろっつーのー!!」
「うぼぁっ!!」
ヒカルさん、金的はキツいです…。
~~~
「遅い!なにしてた貴様ら!」
「お兄ちゃんの蹴りが遊矢の大事な部分に…」
「………」
「すいません…」
「………分かった、多目に見る」
リンさんもそこのところは分かってるんだ…。
「大河がいるのは…いいや、お前らに紹介したい奴らがいるから、付いてきて」
紹介したい奴ら?らってことは複数人?
リンさん曰く「脳筋の天使バカとドラゴンバカの竜使いと盾にならない白き盾」だとか。どういうことかさっぱりだよ!!
「アリトー、ミザエルとドルべもい……ないのかよ!?」
「よおリン!二人ならいないぜ!」
………えっと……。
「真っ赤だぜ」
「暑苦しそうな奴…」
俺もヒカルも考えてることはおんなじだったかぁ…真っ赤ってヒカルは……青いから良いのか?
「そいつらが例の?」
「あぁ」
「ようっ!俺は、バリアン七皇のアリトってんだ!よろしくなっ!」
ば………バリアン七皇!?バリアンって遊馬さんたちと戦った連中だよな!?あ、あと托都のお父さんもバリアンだっけ。
「俺、風雅遊矢!よろしく!」
「へー…そっか。その目、…」
「えっ」
「遊馬そっくりの良い目だぜ」
「遊馬さんに…?」
なんか久しぶりに遊馬さんに似てるって言われたんだけど…。
「他は?」
「朽祈ヒカル…」
「孤鈴アミです!」
「僕、大河っていうんだー!」
「なるほど、ヒカルってカイトに似てるな!性格のキツさが!」
……あ、地雷踏んだ。
「…別に、似てないけど」
「あ…あれ?」
…!?珍しい……ヒカルにカイトさんの話題は地雷なのに……!反応がめちゃくちゃ薄い!!
「はーい!僕、アリス!ヒカルお兄ちゃんの妹だよー!」
「離れろよ気持ち悪い」
「良いじゃないか!血の繋がった者同士なのだから!」
「……………」
ん?アリトの表情がなんかおかしい……、ボーッとしてるっていうかアリスの方見てるっていうか?
「て…天使……!」
「えっ!?」
「は?」
「アリスさん!」
「はい!」
「貴女のような方に出逢えて光栄です、もしよろしければこの後喫茶店にでも…」
なにしてんだろう。ヒカルは別に興味なさそうなっつーか理解してないし、アミは顔真っ赤だし、大河は…論外だぜ。
「良ければお付き合いも…」
「あのね…僕は正直興味ないんだよねー、僕とお付き合いしたいならデュエルに勝てないとね!」
「デュエル……!!」
すっげえ反応してる!!なに!?やっぱりデュエルに燃えるタイプなのか!
「はーぁ…もうどうにでもなれ…」
「そうですね…」
「よっしゃ!んじゃあデュエルしようぜ!」
「いっくよー!デュエルディスクセット!」
「デュエルディスク、セット!」
「「デュエル!」」
そういえばアリスのデュエルって初めて見るような気がする…当然アリトもだし、超楽しみだぜ!ワクワクしてきた!
「先攻はもらうよ、ドロー!僕は《銀河の黒猫(ギャラクシーブラックキャット)》を召喚!」
《攻撃力:1000/レベル:3》
「僕はカードを二枚伏せ、ターンエンド!」
《手札:3》
「んじゃあ、久々のデュエルだ!ハデにやらせてもらうぜ!俺のターン!」
アミ曰く「《銀河の黒猫》は1ターンに一度、ギャラクシーと名の付くモンスター一体を手札から墓地に送り、破壊を無効にする」効果がある…。伏せカードは二枚。
アリトのデッキは知らないけど、どんなデュエルなんだ…!?
「俺は、《BK(バーニングナックラー) ヘッドギア》を召喚!ヘッドギアの効果でデッキからBK一体を墓地に送るぜ」
《攻撃力:1000/レベル:4》
「更に、手札から《BK スパー》を特殊召喚!コイツは自分フィールドにBKが存在する時、特殊召喚できるが、特殊召喚したターンはバトルができなくなる」
「バトルができなくなるのにわざわざ召喚するなんて…」
「来るぞ…」
「えっ!?」
もしかして……エクシーズ召喚!?
「レベル4のヘッドギアとスパーをオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《BK 拘束蛮兵リードブロー》!」
《攻撃力:2200/ランク:4/ORU:2》
「攻撃力2200…!だけど、このターンバトルはできないよ!」
「その通り!俺はカードを三枚伏せてターンエンドだ!」
《手札:1》
あのモンスター、見たことない!一見弱そうに見えるけど…間違いなく強力な効果を持ってるはず…!
「僕のターン、ドロー!僕は《銀河の赤札兵(ギャラクシーレッドカードナイト)》を召喚!」
《攻撃力:1500/レベル:4》
「更に、フィールド魔法《銀河の国のアリス(アリスインギャラクシーワールド)》を発動!」
「な、なんだ!?」
「宇宙!?」
い、息が~~~!!……なんちって、まぁARだからさ。すっげえリアルだけど。
「更に、赤札兵の効果発動!1ターンに1度、デッキから罠カードを伏せることができる!」
罠カードをデッキから伏せるなんて、すっげえ効果だぜ…でもなんの意味が?
「僕は、黒猫をリリースして《銀河の兎(ギャラクシーラビット)》を特殊召喚!このモンスターは銀河と名のつくモンスターをリリースすることで特殊召喚できて、銀河モンスターのレベルを7に統一する!」
《攻撃力:2000/レベル:7》《レベル:7》
「レベル7が二体ってこたァ来るか!」
「レベル7の兎と赤札兵でオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!銀河の世界の住人よ、守人となりし少女を誕生させよ!現れて!《ギャラクシー・ドラゴンナイト・アリス》!」
《攻撃力:2800/ランク:7/ORU:2》
見たことないモンスター………。
「……………」
___
「お姉ちゃん!!」
「来ちゃダメよ!………!!!」
___
「ヒカル…!ヒカル!」
「!遊矢、」
「どーしたんだよ急に」
「………いや、なんでもない」
「そっか!」
なにかあったのかな?ボーッとしてたし…。
「このターンで決着つけたいなぁ!とか思ったけどムリそうだね、よしっ!ドラゴンナイト・アリスでリードブローに攻撃!ワンダースラッシュ!」
「リードブローの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使い、あらゆる破壊から身を守るぜ!」
《ORU:1》《アリトのライフ:3400》
「更にオーバーレイユニットが減ったことでリードブローは攻撃力が800上がる…」
「マジかよ!」
《攻撃力:3000》
「へへっ、ダメージは受けたが攻撃力は上回ったぜ!」
リードブローにはまだオーバーレイユニットが残ってる…!つまり、破壊からまだ身を守れるし、攻撃力はまだ上がる!今あるオーバーレイユニットで最大3800の攻撃力になるのか!
なんてか強力なカード…!しかも単に力押しなだけじゃない、アリトにはまだなにかある…!
「まぁ、リードブローの効果を知らずに攻撃するほど、僕も甘いデュエリストじゃないよ!ドラゴンナイト・アリスの効果発動!戦闘でモンスターを破壊できなかった時、オーバーレイユニットを一つ使うことで、攻撃力を1000ポイント上げてバトルできる!」
《攻撃力:3800/ORU:1》
リンさんによるとドラゴンナイト・アリスの効果は制限なし、つまりは次守ったらまた攻撃力を上げて攻撃してくるのかよ!
「もう一度攻撃だよ!セカンドワンダースラッシュ!!」
「カウンター罠《エフェクトカウンター》発動!相手モンスターの二回目以降の攻撃時に発動し、リードブローの攻撃力は攻撃してきた相手モンスターと同じになる!」
「これでお互いに破壊…」
「それだけじゃねえ、《エフェクトカウンター》は相手がこのバトルフェイズで与えたダメージと同じダメージを受けるのさ!」
「狙いはそっちか!フィールド魔法《銀河の国のアリス》の効果により、伏せカード一枚を破壊し、効果ダメージは無効!」
もしかしてアリトってカウンター罠使いなのかな?扱いになれてるって言うか…俺カウンターは苦手なんだよなぁ~使いこなせるってすごいぜ!
それにしてもアリスもすげえ…、フィールド魔法の効果は伏せカードがあれば強制発動なのか…。
「それに破壊しただけじゃ意味はないね!儀式魔法《竜騎士の聖臨》を発動!墓地のドラゴンナイト・アリスをエクストラデッキに戻し、儀式召喚!」
「儀式召喚には本来、自分フィールドか手札から儀式モンスターのレベル分、モンスターを墓地に送らなければいけないが…」
「ドラゴンナイト・アリスをエクストラデッキに戻すことで素材を無視できるのか」
「聖臨せよ!《竜騎士 セイバー・オブ・アリス》!」
《攻撃力:2500/レベル:7》
レベル7だから…まぁランクだけど素材分のレベルにはなってるんだ……。
「僕はこれでターンエンド!」
《手札:0》
手札を使い切ったのにすごい余裕だぜ。すげえ奴……。
「…………うっ…!」
___
「私は行くわ、あの子が遠き世界に転生しようとも、必ず見つけ出す!」
「ならば少女よ、なにを望む」
「永久を生きる命を、再び地を歩く足を望むわ!例えどんな代償が出ても構わない、私に力を!皇の扉よ!」
___
「……皇の……扉………遠き世界……?」
「…なぁ、ヒカル…ホントに大丈夫か?」
「問題ない…ちょっと色々考えてただけだ」
やっぱりおかしい…考えてたって、一体何を……。どうなってんだ、デュエルが始まってからずっと…。
「俺のターン!…うしっ!俺は《RUM-七皇の剣(ザ・セブンス・ワン)》をドローしたぜ!」
「ランクアップ…なるほど、だけど発動させない!罠カード《聖剣の刻印》を発動!このカードは相手の手札を一枚選択し、そのカードを僕の魔法・罠ゾーンにセットする!選択するのは当然七皇の剣!」
これでアリトのモンスターはランクアップできない!ナイスな戦術だぜ!
「そうはさせねえ!カウンター罠《ダッシュギアライン》を発動!相手の罠を無効にし、相手のモンスター一体と魔法・罠カードを一枚を破壊する!」
「まだだ!カウンター罠《銀河の零刻》!モンスターを破壊する効果を持つカードを無効にし、自分フィールドのモンスター一体の攻撃力分ダメージを与える!これで罠を無効にする効果も無効だよ!」
「チッ…!こうなったら、カウンター罠!《カウンターリセット》!このカードは、このターン発動した全ての効果を無効にし、破壊する!」
これで全部のカードの効果が無効になったから、七皇の剣は奪えない!でもアリトにとっても今までのカードが無駄になるといえばデメリットだ…。
「このターンで決着つけてやる!俺は《RUM-七皇の剣》を発動!エクストラデッキから《No.105 BK 流星のセスタス》を素材に、カオスエクシーズチェンジ!現れろ!《CNo.105 BK 彗星のカエストス》!」
《攻撃力:2800/ランク:5/CORU:1》
「カオスナンバーズ……」
「あれが…」
「バリアンの力!すっげえカッコいいぜ!」
「だろー!カエストスの効果発動!1ターンに一度、カオスオーバーレイユニットを一つ使い、相手モンスター一体を破壊しその攻撃力分のダメージを与える!俺はセイバー・オブ・アリスを破壊!」
「っ!!」
《アリスのライフ:1500》
すげえ!一気にライフを1500まで削ったぜ!
「セイバー・オブ・アリスの効果発動!破壊された時、攻撃力分ダメージを与える!」
「おわっと!」
《アリトのライフ:1100》
「だが、これでフィールドは丸裸!カエストスでダイレクトアタック!コメットエクスプロージョン!!」
この攻撃が通ればアリスの負けだ!…でもなんでデュエルしてるんだっけ?
「墓地から罠カード《夢幻幽閉》発動!」
「墓地から罠だと!?」
「墓地から!?」
「すごーい!墓地から罠なんて!」
「このカードは、僕がダイレクトアタックを受けた時、墓地から除外することでダメージをお互いが受ける!」
「なにっ!?」
アリトのライフは1100!これで!!
《アリトのライフ:0》《アリスのライフ:0》
《DRAW》
両者ライフ0で引き分け、すげえデュエルだったけど……なんでデュエルしてたんだっけ?
「アツいデュエルだったぜ、アリス」
「こちらこそ!久々に楽しいデュエルだったよ!」
「で、…なんでデュエルしてたんだっけ?」
「さぁ?楽しかったなら良いじゃないか!」
「そうだな!」
いい友情って感じだぜ…アミがすごい腑に落ちない顔してるけど。まぁいっか!
「なぁアリト!次は俺とデュエルしようぜ!」
「あぁ!アツいデュエルしようぜ!」
頼もしい仲間、バリアンだけどめっちゃ良い奴。アリトも加わって、更に強くなれそうな予感だぜ!
「「デュエル!」」
~~~
「今のは…」
昨日から感じていたバリアンの力、すぐに消えたが…あれはCNo.105の力か。
バリアンが人間界にいるなんてこと、ありえないはずなんだが。
「君が、」
「…!」
「闇を操るバリアンの子か」
「お前は……」
「私はバリアン七皇の一人、ドルベ。君の記憶を呼び覚ます者だ」
=====================
【あとがき】
今回の一言、「最強の恋愛フラグクラッシャーども」。
遊矢・アリス・アリトの恋愛フラグクラッシュ率の高さやべえ。デュエルが好きすぎる人たちはフラグクラッシャー、はっきりわかんだね。
(面)白き盾ことドルベ見参!ナッシュナッシュ言ってた人だから扱いやすいと言えば扱いやすい。ミザちゃんも隣にいるけどそれはまた次回のメインキャラなので。
アリトはキャラ作り簡単なんだけどデュエル構成が難しすぎる…カウンター合戦楽しいですハイ(白目)。
そしてカイト似なんて言われたらいつも激おこなヒカルは何故か無視、しかも不思議なビジョン。「私」とは一体誰なんでしょうかね。二人くらいいそうな予感はするんじゃないでしょうか。まぁすぐ分かりますよ、すぐ。
次回!!難癖ありなバリアンのドラゴン使い・ミザエル登場!!
ドルベに出会った托都、一体何があるのか…!
更にミザエルとヒカルという最強ドラゴン使いの二人が出会う時、ヒカルはある決断をしなければならなくなる…?
【予告】
バリアン七皇のドルベと名乗る青年に「記憶を呼び覚ます」と言われ、動揺が隠せない托都はバリアンとしての真の力を知ることに。
一方、アリスのデュエル中で見た謎のビジョンについて調べようとしていたヒカルはハートランドでバリアン七皇のミザエルと出会う。
ミザエルに「底辺レベルのドラゴン使い」と卑下され反発するのだが……。
次回!第102話「孤高の銀河眼使い 竜の騎士・ミザエル」
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ジェレスタ101「 熱 拳 の 帰 還 ! 炎 纏 う 闘 士 ・ ア リ ト 」
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どうすればいいか……遊矢にばかり期待をかけたからああなった、せめて遊矢たちと同等かそれ以上の力がなければ奴らは倒せないし……。
「……いた」
だが、アイツらは………。
~~~
あいっかわらずヒカルはすげえ、腕がまだ完治はしてないらしいのにかなり全速力で走れてる。
つか授業に参加してるの初めて見たかもしれない。アリスの仕業かな…。
やっとなんとなく日常に戻ったって感じ。
神の五王はともかく、とりあえず解決したっていうか…。誠のことは……なにか言うものじゃないから、鏡が生きているとしたら誠の言ってたことを伝えなきゃ。ただそれだけかな。
だけど、あまりにも呆気なくて……ちょっと怖かった。
「遊矢くーん!」
「ん?うわっ!」
「朝からボーッとして、もう放課後よ?」
「大丈夫だぜ!ほらっ!デュエルタイムだぜ!」
ーーピルルルルル
ん…?着信……リンさんからだ、まさかまた良からぬことが…!!
《遊矢、拒否権はない。ヒカルとアミとアリスを連れてハートランドに来い、30分以内にな》
……なんつー無茶ぶりを……。
「大河も来るか?」
「うん!行く行くー!」
「どこに?」
「ハートランドだよ!」
多分ヒカルとアリスは上の階にいるだろうから呼びに行かないとな。
「アリスー、ヒカルーいるかー…って…」
「あっはは~やぁやぁ遊矢」
「うわぁ爆睡…」
「さっき体育でしたよね…?」
アリスによると体育で動き疲れて昼のHLから爆睡らしい。
運動不足っていうかなんつーか。
「遊矢くんなにしてるのー?」
「しーっ!こういうときはな?うなじの辺りをー」
「…まさか…!」
「くすぐるとだなー」
「……ん…ひゃっ…!?く、くすぐったい!やめろ~!」
「やーだねーだ!」
「お、起きた」
「私も昔やられたやつだわ…」
そうそう!お泊まり会で慶太と考案したんだぜ!!アミにこっぴどく叱られたっけか。
「やめろっつーのー!!」
「うぼぁっ!!」
ヒカルさん、金的はキツいです…。
~~~
「遅い!なにしてた貴様ら!」
「お兄ちゃんの蹴りが遊矢の大事な部分に…」
「………」
「すいません…」
「………分かった、多目に見る」
リンさんもそこのところは分かってるんだ…。
「大河がいるのは…いいや、お前らに紹介したい奴らがいるから、付いてきて」
紹介したい奴ら?らってことは複数人?
リンさん曰く「脳筋の天使バカとドラゴンバカの竜使いと盾にならない白き盾」だとか。どういうことかさっぱりだよ!!
「アリトー、ミザエルとドルべもい……ないのかよ!?」
「よおリン!二人ならいないぜ!」
………えっと……。
「真っ赤だぜ」
「暑苦しそうな奴…」
俺もヒカルも考えてることはおんなじだったかぁ…真っ赤ってヒカルは……青いから良いのか?
「そいつらが例の?」
「あぁ」
「ようっ!俺は、バリアン七皇のアリトってんだ!よろしくなっ!」
ば………バリアン七皇!?バリアンって遊馬さんたちと戦った連中だよな!?あ、あと托都のお父さんもバリアンだっけ。
「俺、風雅遊矢!よろしく!」
「へー…そっか。その目、…」
「えっ」
「遊馬そっくりの良い目だぜ」
「遊馬さんに…?」
なんか久しぶりに遊馬さんに似てるって言われたんだけど…。
「他は?」
「朽祈ヒカル…」
「孤鈴アミです!」
「僕、大河っていうんだー!」
「なるほど、ヒカルってカイトに似てるな!性格のキツさが!」
……あ、地雷踏んだ。
「…別に、似てないけど」
「あ…あれ?」
…!?珍しい……ヒカルにカイトさんの話題は地雷なのに……!反応がめちゃくちゃ薄い!!
「はーい!僕、アリス!ヒカルお兄ちゃんの妹だよー!」
「離れろよ気持ち悪い」
「良いじゃないか!血の繋がった者同士なのだから!」
「……………」
ん?アリトの表情がなんかおかしい……、ボーッとしてるっていうかアリスの方見てるっていうか?
「て…天使……!」
「えっ!?」
「は?」
「アリスさん!」
「はい!」
「貴女のような方に出逢えて光栄です、もしよろしければこの後喫茶店にでも…」
なにしてんだろう。ヒカルは別に興味なさそうなっつーか理解してないし、アミは顔真っ赤だし、大河は…論外だぜ。
「良ければお付き合いも…」
「あのね…僕は正直興味ないんだよねー、僕とお付き合いしたいならデュエルに勝てないとね!」
「デュエル……!!」
すっげえ反応してる!!なに!?やっぱりデュエルに燃えるタイプなのか!
「はーぁ…もうどうにでもなれ…」
「そうですね…」
「よっしゃ!んじゃあデュエルしようぜ!」
「いっくよー!デュエルディスクセット!」
「デュエルディスク、セット!」
「「デュエル!」」
そういえばアリスのデュエルって初めて見るような気がする…当然アリトもだし、超楽しみだぜ!ワクワクしてきた!
「先攻はもらうよ、ドロー!僕は《銀河の黒猫(ギャラクシーブラックキャット)》を召喚!」
《攻撃力:1000/レベル:3》
「僕はカードを二枚伏せ、ターンエンド!」
《手札:3》
「んじゃあ、久々のデュエルだ!ハデにやらせてもらうぜ!俺のターン!」
アミ曰く「《銀河の黒猫》は1ターンに一度、ギャラクシーと名の付くモンスター一体を手札から墓地に送り、破壊を無効にする」効果がある…。伏せカードは二枚。
アリトのデッキは知らないけど、どんなデュエルなんだ…!?
「俺は、《BK(バーニングナックラー) ヘッドギア》を召喚!ヘッドギアの効果でデッキからBK一体を墓地に送るぜ」
《攻撃力:1000/レベル:4》
「更に、手札から《BK スパー》を特殊召喚!コイツは自分フィールドにBKが存在する時、特殊召喚できるが、特殊召喚したターンはバトルができなくなる」
「バトルができなくなるのにわざわざ召喚するなんて…」
「来るぞ…」
「えっ!?」
もしかして……エクシーズ召喚!?
「レベル4のヘッドギアとスパーをオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《BK 拘束蛮兵リードブロー》!」
《攻撃力:2200/ランク:4/ORU:2》
「攻撃力2200…!だけど、このターンバトルはできないよ!」
「その通り!俺はカードを三枚伏せてターンエンドだ!」
《手札:1》
あのモンスター、見たことない!一見弱そうに見えるけど…間違いなく強力な効果を持ってるはず…!
「僕のターン、ドロー!僕は《銀河の赤札兵(ギャラクシーレッドカードナイト)》を召喚!」
《攻撃力:1500/レベル:4》
「更に、フィールド魔法《銀河の国のアリス(アリスインギャラクシーワールド)》を発動!」
「な、なんだ!?」
「宇宙!?」
い、息が~~~!!……なんちって、まぁARだからさ。すっげえリアルだけど。
「更に、赤札兵の効果発動!1ターンに1度、デッキから罠カードを伏せることができる!」
罠カードをデッキから伏せるなんて、すっげえ効果だぜ…でもなんの意味が?
「僕は、黒猫をリリースして《銀河の兎(ギャラクシーラビット)》を特殊召喚!このモンスターは銀河と名のつくモンスターをリリースすることで特殊召喚できて、銀河モンスターのレベルを7に統一する!」
《攻撃力:2000/レベル:7》《レベル:7》
「レベル7が二体ってこたァ来るか!」
「レベル7の兎と赤札兵でオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!銀河の世界の住人よ、守人となりし少女を誕生させよ!現れて!《ギャラクシー・ドラゴンナイト・アリス》!」
《攻撃力:2800/ランク:7/ORU:2》
見たことないモンスター………。
「……………」
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「お姉ちゃん!!」
「来ちゃダメよ!………!!!」
___
「ヒカル…!ヒカル!」
「!遊矢、」
「どーしたんだよ急に」
「………いや、なんでもない」
「そっか!」
なにかあったのかな?ボーッとしてたし…。
「このターンで決着つけたいなぁ!とか思ったけどムリそうだね、よしっ!ドラゴンナイト・アリスでリードブローに攻撃!ワンダースラッシュ!」
「リードブローの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使い、あらゆる破壊から身を守るぜ!」
《ORU:1》《アリトのライフ:3400》
「更にオーバーレイユニットが減ったことでリードブローは攻撃力が800上がる…」
「マジかよ!」
《攻撃力:3000》
「へへっ、ダメージは受けたが攻撃力は上回ったぜ!」
リードブローにはまだオーバーレイユニットが残ってる…!つまり、破壊からまだ身を守れるし、攻撃力はまだ上がる!今あるオーバーレイユニットで最大3800の攻撃力になるのか!
なんてか強力なカード…!しかも単に力押しなだけじゃない、アリトにはまだなにかある…!
「まぁ、リードブローの効果を知らずに攻撃するほど、僕も甘いデュエリストじゃないよ!ドラゴンナイト・アリスの効果発動!戦闘でモンスターを破壊できなかった時、オーバーレイユニットを一つ使うことで、攻撃力を1000ポイント上げてバトルできる!」
《攻撃力:3800/ORU:1》
リンさんによるとドラゴンナイト・アリスの効果は制限なし、つまりは次守ったらまた攻撃力を上げて攻撃してくるのかよ!
「もう一度攻撃だよ!セカンドワンダースラッシュ!!」
「カウンター罠《エフェクトカウンター》発動!相手モンスターの二回目以降の攻撃時に発動し、リードブローの攻撃力は攻撃してきた相手モンスターと同じになる!」
「これでお互いに破壊…」
「それだけじゃねえ、《エフェクトカウンター》は相手がこのバトルフェイズで与えたダメージと同じダメージを受けるのさ!」
「狙いはそっちか!フィールド魔法《銀河の国のアリス》の効果により、伏せカード一枚を破壊し、効果ダメージは無効!」
もしかしてアリトってカウンター罠使いなのかな?扱いになれてるって言うか…俺カウンターは苦手なんだよなぁ~使いこなせるってすごいぜ!
それにしてもアリスもすげえ…、フィールド魔法の効果は伏せカードがあれば強制発動なのか…。
「それに破壊しただけじゃ意味はないね!儀式魔法《竜騎士の聖臨》を発動!墓地のドラゴンナイト・アリスをエクストラデッキに戻し、儀式召喚!」
「儀式召喚には本来、自分フィールドか手札から儀式モンスターのレベル分、モンスターを墓地に送らなければいけないが…」
「ドラゴンナイト・アリスをエクストラデッキに戻すことで素材を無視できるのか」
「聖臨せよ!《竜騎士 セイバー・オブ・アリス》!」
《攻撃力:2500/レベル:7》
レベル7だから…まぁランクだけど素材分のレベルにはなってるんだ……。
「僕はこれでターンエンド!」
《手札:0》
手札を使い切ったのにすごい余裕だぜ。すげえ奴……。
「…………うっ…!」
___
「私は行くわ、あの子が遠き世界に転生しようとも、必ず見つけ出す!」
「ならば少女よ、なにを望む」
「永久を生きる命を、再び地を歩く足を望むわ!例えどんな代償が出ても構わない、私に力を!皇の扉よ!」
___
「……皇の……扉………遠き世界……?」
「…なぁ、ヒカル…ホントに大丈夫か?」
「問題ない…ちょっと色々考えてただけだ」
やっぱりおかしい…考えてたって、一体何を……。どうなってんだ、デュエルが始まってからずっと…。
「俺のターン!…うしっ!俺は《RUM-七皇の剣(ザ・セブンス・ワン)》をドローしたぜ!」
「ランクアップ…なるほど、だけど発動させない!罠カード《聖剣の刻印》を発動!このカードは相手の手札を一枚選択し、そのカードを僕の魔法・罠ゾーンにセットする!選択するのは当然七皇の剣!」
これでアリトのモンスターはランクアップできない!ナイスな戦術だぜ!
「そうはさせねえ!カウンター罠《ダッシュギアライン》を発動!相手の罠を無効にし、相手のモンスター一体と魔法・罠カードを一枚を破壊する!」
「まだだ!カウンター罠《銀河の零刻》!モンスターを破壊する効果を持つカードを無効にし、自分フィールドのモンスター一体の攻撃力分ダメージを与える!これで罠を無効にする効果も無効だよ!」
「チッ…!こうなったら、カウンター罠!《カウンターリセット》!このカードは、このターン発動した全ての効果を無効にし、破壊する!」
これで全部のカードの効果が無効になったから、七皇の剣は奪えない!でもアリトにとっても今までのカードが無駄になるといえばデメリットだ…。
「このターンで決着つけてやる!俺は《RUM-七皇の剣》を発動!エクストラデッキから《No.105 BK 流星のセスタス》を素材に、カオスエクシーズチェンジ!現れろ!《CNo.105 BK 彗星のカエストス》!」
《攻撃力:2800/ランク:5/CORU:1》
「カオスナンバーズ……」
「あれが…」
「バリアンの力!すっげえカッコいいぜ!」
「だろー!カエストスの効果発動!1ターンに一度、カオスオーバーレイユニットを一つ使い、相手モンスター一体を破壊しその攻撃力分のダメージを与える!俺はセイバー・オブ・アリスを破壊!」
「っ!!」
《アリスのライフ:1500》
すげえ!一気にライフを1500まで削ったぜ!
「セイバー・オブ・アリスの効果発動!破壊された時、攻撃力分ダメージを与える!」
「おわっと!」
《アリトのライフ:1100》
「だが、これでフィールドは丸裸!カエストスでダイレクトアタック!コメットエクスプロージョン!!」
この攻撃が通ればアリスの負けだ!…でもなんでデュエルしてるんだっけ?
「墓地から罠カード《夢幻幽閉》発動!」
「墓地から罠だと!?」
「墓地から!?」
「すごーい!墓地から罠なんて!」
「このカードは、僕がダイレクトアタックを受けた時、墓地から除外することでダメージをお互いが受ける!」
「なにっ!?」
アリトのライフは1100!これで!!
《アリトのライフ:0》《アリスのライフ:0》
《DRAW》
両者ライフ0で引き分け、すげえデュエルだったけど……なんでデュエルしてたんだっけ?
「アツいデュエルだったぜ、アリス」
「こちらこそ!久々に楽しいデュエルだったよ!」
「で、…なんでデュエルしてたんだっけ?」
「さぁ?楽しかったなら良いじゃないか!」
「そうだな!」
いい友情って感じだぜ…アミがすごい腑に落ちない顔してるけど。まぁいっか!
「なぁアリト!次は俺とデュエルしようぜ!」
「あぁ!アツいデュエルしようぜ!」
頼もしい仲間、バリアンだけどめっちゃ良い奴。アリトも加わって、更に強くなれそうな予感だぜ!
「「デュエル!」」
~~~
「今のは…」
昨日から感じていたバリアンの力、すぐに消えたが…あれはCNo.105の力か。
バリアンが人間界にいるなんてこと、ありえないはずなんだが。
「君が、」
「…!」
「闇を操るバリアンの子か」
「お前は……」
「私はバリアン七皇の一人、ドルベ。君の記憶を呼び覚ます者だ」
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【あとがき】
今回の一言、「最強の恋愛フラグクラッシャーども」。
遊矢・アリス・アリトの恋愛フラグクラッシュ率の高さやべえ。デュエルが好きすぎる人たちはフラグクラッシャー、はっきりわかんだね。
(面)白き盾ことドルベ見参!ナッシュナッシュ言ってた人だから扱いやすいと言えば扱いやすい。ミザちゃんも隣にいるけどそれはまた次回のメインキャラなので。
アリトはキャラ作り簡単なんだけどデュエル構成が難しすぎる…カウンター合戦楽しいですハイ(白目)。
そしてカイト似なんて言われたらいつも激おこなヒカルは何故か無視、しかも不思議なビジョン。「私」とは一体誰なんでしょうかね。二人くらいいそうな予感はするんじゃないでしょうか。まぁすぐ分かりますよ、すぐ。
次回!!難癖ありなバリアンのドラゴン使い・ミザエル登場!!
ドルベに出会った托都、一体何があるのか…!
更にミザエルとヒカルという最強ドラゴン使いの二人が出会う時、ヒカルはある決断をしなければならなくなる…?
【予告】
バリアン七皇のドルベと名乗る青年に「記憶を呼び覚ます」と言われ、動揺が隠せない托都はバリアンとしての真の力を知ることに。
一方、アリスのデュエル中で見た謎のビジョンについて調べようとしていたヒカルはハートランドでバリアン七皇のミザエルと出会う。
ミザエルに「底辺レベルのドラゴン使い」と卑下され反発するのだが……。
次回!第102話「孤高の銀河眼使い 竜の騎士・ミザエル」