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ジェレスタ96「 光 満 ち る カ ー ド  二 つ の 皇 の 鍵 」




《攻撃力:5000/ランク:9/ORU:0》《攻撃力:4000/ランク:8/ORU:0》

「あんな超強力モンスターが二体も!?」

「効果を無効にして特殊召喚する永続魔法…!」
「アイツあんなカード持ってたのか!」
『カイトを倒した捨て身のデッキ破壊もあればあのようなカードまで…臨機応変だな』

でも、効果が無効になってるからカイゼル・レーヴァの連続攻撃はない!

「行けクロイツエンドで裏守備モンスターを攻撃!クロスブレードカノン!」

「裏守備モンスターは《Ss-ワンダー・シールド》だ!ワンダー・シールドは守備表示の時、一回だけ破壊されない!」
《守備力:1900/レベル:4》

「ならば次だ!カイゼル・レーヴァでワンダー・シールドを攻撃!この瞬間、速攻魔法《クイック・ブレイクアウト》発動!攻撃力と守備力の差が1000ポイント以上の時発動でき、貫通効果を与える!」

「なにっ!?うわぁぁぁ!!」
《遊矢のライフ:900》

貫通効果まで……、越えた攻撃力は3100……危なかったぜ。

『痛い…マスター…』
「!」

まただ……またカードの声が聞こえてきた。さっきからなんなんだよ…!!もう静かにしてくれ!!

「俺はこれでターンエンド」
《手札:2》

「俺のターン…ドロー!」

托都のフィールドには攻撃力4000と5000のモンスター……倒せない、今は守るしかない…ホープ・オブ・ソードがあればこの状況を脱出できるのに…!

『また頼るのね』
『一度彼も我らも捨てたのに』
『なんて自分勝手……』

違う!!みんなを捨てたりなんて…!そんなこと絶対にないのに!そんなこと……ないのに。

「魔法カード《疾風の銃弾》!このカードは手札の風属性モンスターを全て墓地に送り、一枚につき400ポイントのダメージを与え、カードを二枚ドローする!手札の風属性モンスターは三体、1200ポイントのダメージだ!」

「っ!」
《托都のライフ:2800》

ドローしたのは…良かった、モンスターじゃない……。

「俺はカードを三枚伏せてターンエンド!」
《手札:1》

「さっきからカードの声が聞こえる…」
「声?」
「あぁ、私達をフィールド出してくれって声だ」
「でも遊矢はみんな墓地に送っちまったぜ?」
「そこがよく分からん…」

落ち着こう、もしかしたら銀河眼を出せるかもしれない!その望みに賭けよう!

「つまらんヤツ…」

「な、なにがだよ!」

「分からないのか!お前には、そのカードたちの声が聞こえないのか?!遊矢を信頼し、戦おうとするカードたちの声が!」

カードたちの……声……。

「聞こえる…でも違う!怖いんだ!カードたちが俺を責めるのが……怖い…デュエルに裏切られた気がして!」

「……やはり、今の貴様に期待などかけた俺が悪かった」

期待……?

「次のターン、一撃で仕留めてやる、行くぞ!ドロー!」

もう意味わっかんねえよ!!もうなんにもいらない、期待も同情もなんにもいらない!だから……俺は、もういいよ。

「魔法カード《エタニティサイクロン》!手札のカードを二枚墓地に送り、相手のフィールドの魔法・罠カードを全て破壊する!」

「これで遊矢のフィールドはがら空き!!」
「遊矢!!しっかりしろ!」

「これで終わりだ!クロイツエンドでダイレクトアタック!」

終わるなら、終わりたいよ。早く……。

『クリクリ~!』
「…!」

《ウィンド・クリボー》…?お前は、俺を信じてくれるのか?

『クリクリッ!』

いててて!!なに?勘違いしてる?…そんなことないよ!だってみんな!

『そうじゃない、』
「…!」

タスキ……なのか?

『帰ってきちゃいました。そして、この子の言う通り、誤解してます』

だからその誤解ってなんなんだよ…。

『だって、ご主人を信頼してやまないカードたちがこんなにいるんですよ!』

俺を信頼してくれるカードたちが……本当に、みんなみんな……?

『本当に決まってるじゃないですか』

じゃあ今まで俺に聞こえていたのはなんだったんだ?

『あれは、鏡の残した呪縛が貴方に幻想を魅せていたのです』

幻想…?はっきり聞こえてたし、もしかして遊馬さんたちのも?

『皆さんはご主人を責めるつもりは本当にないのです、ご主人に同情してるのでもなんでもない、ただ皆さんはご主人に元気で居てほしいんです』

元気で居てほしい…悪くないって、本当なんだ。でも、俺が悪いって思ってる、だから…、

『クリリィ~』
『ゆっくり償いましょう?その悪が、誰からも許されるよう、償っていけばいい』

みんなが許してくれるように……か。

『さ、行きましょう!勝ちに!』

「…!!」

「この一撃で目を覚ませ!!遊矢!」

「俺は手札から速攻魔法《疾風の宝札》を発動!」

このカードは墓地の魔法・罠を三枚デッキに戻し、カードを二枚ドローできるカード!

「この効果でドローした《ウィンド・クリボー》の効果発動!手札から墓地に送って、ダメージを無効にする!」

「ならばカイゼル・レーヴァでダイレクトアタック!」

「手札から《Ss-鉄壁のウォール》を特殊召喚!このモンスターは手札がこのモンスターだけの時、特殊召喚でき、バトルフェイズを終了させる!」
《守備力:2000/レベル:4》

よしっ!!これで守りきったぜ!ありがとな、《ウィンド・クリボー》。それにウォールもな。

「俺はターンエンド。良い顔になったな」
《手札:0》

「あぁ!ちょっと、悩みが吹っ飛んだんだよ」

みんなのおかげなのかな。なんかホッとしたというか……安心したって感じ。なんでだろう、今までの重苦しい気持ちが嘘みたいだ。

「必ず勝つぜ、托都!」

「やれるものなら…!」

「俺のターン!!魔法カード《パワー・ディストーション》を発動!このカードは、ウォールに二体分のエクシーズ素材となる効果を与える!」


「遊矢!」


「アドルイン!?」

どうしてこんなところに!?つかあのカードなんだ!?

「受け取れ!!」

「これは…」

ホープ・オブ・ソードのカード…!!まさかアドルイン、気づいて持ってきてくれたのか!?サンキューだぜ!!

「俺はレベル4のウォール二体分でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ!《Ss-エア・ストリームソード》!!」
《攻撃力:2100/ランク:4/ORU:1》

「更にエア・ストリームソードをエアストリームエクシーズチェンジ!!来い、光輝く希望の光!《希望騎士 ホープ・オブ・ソード》!」
《攻撃力:2500/ランク:4/ORU:2》

遂に来てくれたぜ!ホープ・オブ・ソード!

「だが、ホープ・オブ・ソードじゃライフを削りきれない!」

「それはどうかな?ホープ・オブ・ソードの効果!1ターンに一度、オーバーレイユニットを一つ使い、相手フィールドのモンスター一体の攻撃力1000ポイントにつき、攻撃力を800ポイントアップする!俺はカイゼル・レーヴァを選択!」
《攻撃力:6500》

「そして!《パワー・ディストーション》の更なる効果!効果で二体分のエクシーズ素材にしたモンスターが墓地に送られた時、相手モンスターの攻撃力を0にする!」

《攻撃力:0》
「なに!?攻撃力が0に!」

「いっけえ!!ホープ・オブ・ソードでカイゼル・レーヴァに攻撃!これが俺の希望だ!!」


「今の光は!?」
「…!あれって!」
『皇の……鍵……!?』


~~~


「うっ……ぐ、ぁ…」
「大丈夫?……遊矢くん……」

「やぁ」

「誰!?」

女の子…?……また不法侵入者が増えたわね…。

「彼はもう大丈夫」
「貴方は誰なの?」
「僕?僕は不思議の国の赤き女王さ」

そう言って少女はなにか呟いた、私には聞こえなかったけど多分ヒカルくんに言ったのかも。
手を翳しただけのように見えたけど……一体何をしたの?

「これで大丈夫。直に目を覚ますよ」
「本当に!?でも、貴方一体どんな力を…」

「……それを知りたいなら、また後で。そこの彼が目を覚ました後にまた……」

「待ちなさい!…?いない……」

「…っ、ここ…は…?」

「!ヒカルくん!!」

彼女の力は本物なの…?じゃあ何故、姿を眩ませたりするのかしら……。


~~~


「アルティメット・シューティングスターブレード!!」

「…!(強くなったな、また…)」
《托都のライフ:0》

《WIN:風雅遊矢》

………勝った…。勝ったけど…皇の鍵?

「うわぁっ!?なんで首にかかってんだ!?」
『さすがはご主人!二つ目の皇の鍵ですね!』
「なんで順応してんだよ!!」

でも本当にどうして皇の鍵が…?

「仲間を信頼しカードを信頼することを思い出せたから、じゃないか?」
「托都…ってなんであんなことしたんだよ!」
「俺は、いつものお前に戻ってほしかったからお前をおびき寄せただけだ」
「限度を知れ!!」

あーさすがは俺の周りで俺よりバカなだけあるぜ……。

「だから、味方じゃないっていうのは嘘だからな」
「た……托都ぉ……!」
「泣くな!」
「もう兄貴じゃなくなったのかと思ってぇ……」
「俺が悪かった、許してくれ…」

『一件落着だな』
「ああ……!ミナト義姉さん?」
《急いで戻ってきて!ヒカルくんの意識が戻ったわ!》
「ホントか?!」
《ええ!》
「よし!二人とも!急いで病室に戻るぞ!!」

「はい!」
「行くぞ」
「おう!」

とりあえずは一件落着したと思う、心の整理がついて落ち着けた。
でもこれから俺にはまだやらなきゃならないことがある、それをやっていって、必ず償っていく、そして絶対に仲間をもう傷付けたりしない!大切なものを、自分の力で守るんだ!


『……何故皇の鍵が…、まさか彼は…!』







97話へ続く


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【あとがき】

今回の一言、「クリボーはやっぱ天使」
クリボー系モンスターの可愛さは異常、やっぱ主人公と言えばクリボー系モンスターだよね。遊星「」

ディズニーランド楽しかったです!!(ゲス顔)とまあその話はおいといてだな。
なんと言ってもグダグダな回、めっちゃ重要なのに………なにしてんでしょうかね私は……全く…。予告詐欺は基本。
托都が非常にツッコミどころ多い人だということが分かった気がする、彼は(バカとして)伝説になるつもりだ。ジャックくらいだと思ったんだがなぁ……これがサテライト民の力なのか。
そして!タスキ様!!大復活!!!普通に良い子になって帰ってきやがった……彼女本物やぞ…。実はこれからが活躍本番と言うね。四期まで突っ走るぜ!!

次回!!ふたりはプリキュアディアレスト!絆は新たな道へ!
目を覚ましたヒカルに異変が…?あの少女は何者なのか?三期後半から四期に繋がる回に恐らくなるでしょう!
そして鏡編はラストスパートに!!

【予告】
ヒカルが目を覚まし、様々な事実が明らかになる中、遊矢だけ浮かない顔をしていた。
遊矢の心に未だ潜む鏡の力に気付いていたヒカルは遊矢の「本物の相棒同士」になるため、遊矢にある提案をする。
そんな二人の前に不思議の国の登場人物の名を使って手を貸していた「朽祈アリス」と名乗る少女が現れて…?
次回!第97話「絆の相棒(ディアレスト)!!不思議の国の迷い人」