ジェレスタ70「脅 威 の マ イ ナ ス エ ク シ ー ズ 蘇 れ 奇 跡 の 風 !」




「そうね・・・・、カミサマですか・・・」


考えるのは面倒だけれど、カミサマとか変な陣営まで現れましたか・・・。いえ、正確には神の五王。


誰もが私の邪魔をするのですね。世界を滅ぼせば私もいなくなってしまう。彼も当然居なくなるというのに、全く貴方はなにをしているのかしら?


「九十九・・・・遊馬・・・・」



~~~



『勝つぞ』

「アストラル・・・・!?・・・ちょっと待て!どうしてお前がここに!」

『今の君では彼に勝つことはできない、それに遊馬もいるぞ』


アストラルが俺の真後ろを見る、俺ももしかしてと思って見てみるとそこにはDゲイザー着けてニコニコしてる遊馬さんがいた。


「頼んだぜ!アストラル!」


『あぁ。ということだ、まずは簡単な説明をしよう』


アストラル曰く、あの時エクススパイラルアーマードで出現した魔法カード《Re:contract universe》と《旋風騎士神 エクススパイラルブレード》はこの状態でも残っているらしい。

でも、英雄の光を全て失ってしまった今、俺にそれを使う事はできないって。

だからアストラル世界の力と俺の持っているエクススパイラルアーマードの残った力でこの世界に留めなければいけないっていうことだった。


「でも、どうやってそんなこと――」

『遊馬の準備は整っている。後は君次第だ』

「ええっ!?」


そんな無茶な!!つかなに考えてんだよアストラル!!


『どうした!アストラルをの会話は終わりか?』


「チッ・・・」


『俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ!』

《手札:2》


なんとかして、とにかく留めとかないと!


「俺のターン、ドロー!」


俺の手札に逆転のカードはない。今は守りを固めるしかないってことだな。


「俺はモンスターを裏守備表示でセット!更に永続魔法《疾風の護封剣》を発動!このカードは、相手のフィールドにモンスターエクシーズがいる場合、相手はバトルフェイズを行えない!」


これでうまく数ターン稼げれば!


『無駄だ!カイゼルグリュウズの効果を発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使い、相手の魔法・罠の発動を無効にし破壊。更に相手裏守備モンスターがいた場合、そのモンスターを表側攻撃表示に変更する!』


《攻撃力:200/レベル:4》

「アルテマ・センクションが!!」


「アルテマ・センクションの攻撃力は200、それに守備表示でなければ破壊耐性効果は無効・・・」

「そんな・・・!」


しかも次ターン攻撃受けたら完璧に俺の負け、罠カードも1枚だけじゃ足りない・・・!

・・・・・罠カード・・・?そうか!


「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

《手札:3》


『俺のターン、ドロー!俺は、カイゼルグリュウズでアルテマ・センクションに攻撃!!これで終わりだ!』


「俺は、罠カード!《バックアップガード》を発動!このカードは、俺のフィールドの攻撃表示モンスターを守備表示にする!」


『無駄だと言っている!俺はオーバーレイユニットを1つ使い、その効果を無効にする!』

《ORU:1》


計算どおりだ!ココまで来たら強行手段しかねえ!


「俺は、罠カードが無効になった時、アルテマ・センクションをリリースして《Ss-アタックガードナー》を特殊召喚!」

《攻撃力:2400/レベル:6》


『構わん!そのまま攻撃を続行だ!』


「アタックガードナーが戦闘するバトルでのダメージは、半分になる!よってダメージは500だ!っうわっ!」

《遊矢のライフ:100》


『俺はこれでターンエンドだ』

《手札:3》


『遊矢、大丈夫か?』

「なんとかな」


それでもライフは残り100、このままだと・・・・・!


「・・・!」

「緊急連絡・・・?」

「なにっ!?建物内に侵入者だと!?」

「侵入者?どういうことだ、カイト」


『その侵入者は3人だろう』


「そうだ、3人だが・・・・・」


『そいつらは俺の手駒となった人間だ、俺を倒そうとそいつらが風雅遊矢、貴様にデュエルを仕掛ける。すでにボロボロのお前に奴ら3人を相手にすることなどできんだろう!』


「っ・・・・!」


事実だからなにも言い返せない・・・!

このままだと・・・確かにゼウラが倒せても、3人を相手にする体力が残ってるか自体が分からない・・・。


「・・・・?もう1つの反応?」



~~~



「「「ヤツを倒せ、ヤツを倒さなくては・・・・」」」


「そのヤツっていうのは・・・・遊矢のことか?」



~~~



「くっ・・・!」

《遊矢!!》


いきなりヴィジョンに映されたのはヒカルだ、それもなんかよく知っている場所にいる。そう、この建物内に。


《安心しろ、あの3人は俺が引き受ける》

「でもっ!ヒカルはまだあの時のダメージが残ってるんだろ?それに3人を相手にするなんて!このデュエルはダメージが現実になるんだ!無茶は――」

《はぁ・・・?そんな事で俺に引けって言いたいのか、てめえはまだまだ甘いな》

「んだとっ!?」

《大丈夫だ。俺を信じろ》


信じ――。


『そうだ、君の光は信じる気持ち。そして遊馬の諦めない気持ち』

「2つの力が・・・・!そうか!」


「そうだ!!いけっ!遊矢!」

『新たな再生!遊矢、勝利の方程式は完成した!』



あぁ!勝つしかない!いや、勝てる!勝てるんだ!!


「俺のターン、ドロー!」


『例え奇跡の風の力を持ってしても!俺を!神を倒す事などできん!』


「神がなんだ!そんなの全部超えてやる!俺は魔法カード《スパイラルショット》を発動!このカードは、俺の墓地からSsと名のつくモンスターエクシーズを特殊召喚する!」


『無駄なのがまだ分からないのか!俺はオーバーレイユニットを1つ使い、硬貨を無効!』

《ORU:0》


『遊矢!彼のコンボは崩れた、このまま押し切るぞ!』

「もちろん!このときを待ってたぜ!」


『なにっ!?』


アイツのモンスターエクシーズはオーバーレイユニットを1つ使う事で、魔法・罠を無効にして破壊する効果。だけどオーバーレイユニットを無駄に消費させれば、そのターン俺は普通に魔法・罠を発動できる!


「俺は魔法カード《Re:contract universe》を発動!このカードは、自分の墓地の1番攻撃力の高いモンスターエクシーズを特殊召喚する!ただしのこの効果で召喚されたモンスターエクシーズは攻撃力が0になり、効果も無効になる!現れろ《希望騎士 ホープ・オブ・ソード》!」

《攻撃力:0/ランク:4/ORU:0》


『攻撃力は0!!更に効果は無効!なにができる!』


「そうじゃない!俺はホープ・オブ・ソードを素材とし、エクススパイラルエクシーズチェンジ!希望に輝く未来と共に、重なる願いをその身に宿し、終焉を薙ぎ払う光となれ!今こそ現れろ!《旋風騎士神 エクススパイラルブレード》!」

《攻撃力:3000/ランク:5/ORU:1》


これが俺の持つ最大最強の力、エクススパイラルブレードだ!・・・ま、確かにエクススパイラルアーマードはもう使えないっぽいけどな・・・。


「俺は、エクススパイラルブレードの効果発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使う事で、相手のモンスターの攻撃力を攻撃力に加える!更にこの効果は無効化されず、チェーンすることもできない!スパイラルブレイブ!」

《攻撃力:6400/ORU:0》


「いけっ!エクススパイラルブレードでカイゼルグリュウズを攻撃!ユニバーススパイラルブレイク!」


「これが通れば遊矢の勝ちよ!」

「いけっ!」


『通るわけがないだろう!俺は永続罠《天王の裁き》を発動!このカードは相手モンスターの攻撃力を元の数値に戻し、攻撃を続行させる!更にこの効果を無効にすることはできない!』

《攻撃力:3000》


「ということは!」

「《Re:contract universe》で無効化できず、」

「攻撃力が3000に戻って遊矢の負け!?」


『これで終わりだ!!』


「・・・・それはどうかな?」


『なにっ!?』


「俺は速攻魔法《バトルレボリューションチャージ》を発動!このカードは、攻撃力が相手を下回っているときに発動できる、攻撃力を2倍にし、バトルを続行させる!」

《攻撃力:6000》


『攻撃力・・・・・6000だと・・・!?』


《バトルレボリューションチャージ》は相手の効果を無効化するものではなく、攻撃力を上げるためのもの!これは《天王の裁き》の効果に引っかからない!


『行け!遊矢!』

「あぁ!俺はエクススパイラルブレードでカイゼルグリュウズを攻撃!!オーバーユニバーススパイラルブレイク!!」


『っぬっぐあああああああ!!』

《ゼウラのライフ:0》


《WIN:風雅遊矢》


・・・・・勝った、なんとか・・・・勝てた・・・。


「やったぁ!遊矢の勝ちよ!」


「よっしゃあ!勝ったぁ!!


最後まで冷や汗かきそうなデュエルだったぜ、でもマイナスエクシーズ、あなどれない・・・。


『くっ・・・・・はは』


「!」


そういえば!


『貴様、これで勝ったと思うなよ。所詮1人のデュエリストで洗脳されたデュエリストを倒す事など―――「できない、って言いたいわけか」


後ろから聞こえてきた聞きなれた声、というか今日の夕方に聞いた声が部屋に響く。ハッとなって後ろを振り向くと――。


「ヒカル・・・・!?お前、まさか!」


「ま、雑魚だったな。なにが最強だ、フザけるな。あの程度で俺を倒せると思うなよ、1人で3人なんて余裕だ」


酷い言われようだなあいつら・・・。


『ば・・・バカな・・・マイナスエクシーズに近い力を与えたというのに、勝ったというのか・・・!?』


「てめえが神ってヤツか、神だろうがなんだろうが、俺には関係ない!俺の最強と認めるのは遊矢だけだ」


『くっ・・・・!風雅遊矢、いつか貴様は真実を知る事になる、その力が起す破滅をな!』


・・・・消えた、か。どこに行ったかは追わないけど。


「遊矢!これで一旦解決ね!」

「ま、まぁな・・・」

「マイナスエクシーズ、まだ俺はよく分からない。だけど力を貸す、また頼んだぞ」

「ヒカル・・・・あぁ!」

「私も当然力を貸すからね!」

「アミもサンキューな!」


また仲間たちで力を合せてこの世界を守る!これが俺たちの運命ならやるしかないじゃん!


「遊馬、分かっていたのか?このこと」

「まあな~遊矢ならって信じてたさ」

『遊馬、おそらくここからは君の力も必要とする。我々も力をつけるとしよう』

「あぁ!」


「遊馬さーん!!」


「頼むぜ!遊矢!」


遊馬さんも力を貸してくれるんだったら、百人力だぜ!やってやるぜ!



~~~



「風雅遊矢くん・・・・・、」


僕の親友になってくれるかな・・・・。


「また会おうね、今度はちゃんと挨拶も含めて」



71話へ続く


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【あとがき】


今回の一言、「勝利の方程式(シャイニングドロー)」。

というわけで《Re:contract universe》の効果なんてお見通しの神様たちは遊矢のデッキを把握しているわけじゃないという事である。さすが主人公汚い。


今回も托都兄さん出てないけどもうちょっとしたら出てくるよ。マイナスエクシーズについても教えないといけないって言うのがあるからね。でも托都はそれ関係のデュエリストとデュエルする予定はゲフンゲフン・・・。どちらかといえば過去に決着をつけるのが目的ですからね、しょうがないです。

ヒカルくんは後々色々とあります、トルテも今回最初に登場しました。これで遊馬がどういう位置づけにいるかは大体察したと思います。何故遊馬なのか・・・それとも遊馬の姿をした誰かなのか・・・それはいつかわかる事かもしれないですね。

そして今回のラストに登場した僕っ子、次回のメインキャラになります!!つか新章の3話の転校生っていうとゲスなイメージしかないwwwwあとメインのはずなのに他モブに持っていかれたりとか。もしかして→ン熱血指導ウゥ!!

よwwwwかwwwwれwwwwwとwwww思wwwwっwwwwwてwwwwwwwwww


次回!転校生がやってきた!僕の名前は天領大河です!

遊矢のお弟子を志願する大河くんがついに登場!ここまで長かったwww前々から言っている大河くんが登場します!一体彼の登場がどんな変化をもたらすのか・・・・必見です。


【予告】

遊矢のクラスに転入生がやってきた!!その名も天領大河!

愛くるしさのある猫男子の大河は遊矢の大ファンであり、遊矢の弟子になりたい!と言ってくる。しかし遊矢はそれを断って友達になろうといいすぐに友達になる。

しかし大河は遊矢の役に立とうとするといつもドジをやらかして泣いてしまう少年だった。

そんな時、ゼウラに洗脳されたデュエリストに大河が襲われてしまう!大河を助けるために遊矢は再びマイナスエクシーズに挑む!

次回!第71話「お騒がせな転校生!?天領大河登場!」