ジェレスタ55「試 練 の 戦 い ! ?

               精 霊 界 マ イ ナ ス ワ ー ル ド 化 !」




『・・・・・・遊馬、』


5年ぶりにこの世界にやってきたが遊馬の様子がおかしい。他の全員、小鳥やシャークは成長しているのに遊馬は全然変わっていない。それは性格面もだが容姿が変わっていないのはどうなのだろうか。

それに遊馬と遊矢は同じ力を感じる、・・・・・まさか遊矢の正体は――。


いや、そんなことはない。遊馬は1人の、普通の人間なのだ。

そんな非現実が起こりゆるわけなんて――。


『No.96、私はどうすればいいと思う』

『んだよ・・・。一々俺様頼りかァ?』

『そんなつもりはない。お前から見て、今の遊馬をどう思うかだ』

『そんなんヌメロンコードに聞けばいーだろうがバーカ』


No.96も結局住み着いてしまっているが・・・。ヌメロンコードにも記されていなかった未来、過去が起きているのだ。

ならば、一馬――その答えを教えてくれ。



~~~



「ねえ遊矢!今日のデュエル、すっごい面白かったわよ!」

「んだよ~俺負けちゃったじゃん・・・蒸し返すなよぉ・・・」


遊矢はいつもどおりに戻ってるし、別にそこまで心配することじゃなかったのかも。今日もいつもどおりにバカやってたし!

でも・・・今困ってるのは遊矢というよりも――。


「おーい・・・アミー?」

「えっ?!」

「大丈夫かよ、朝からボーッとして。壁にぶつかって怪我するぜ!」

「ちょっと失礼しちゃうわね!私は遊矢なんかよりも慎重に動くのよ!」

「なぁに言ってんだよ!お転婆娘の癖に!」

「なんですって!?」

「やんのkアダッ!!」


・・・・案の定ぶつかったわね。


「もー、余所見してるから――」

「あいっててて・・・・「おい小僧!」うえっ!?」

「どこ見て歩いてんだ!!」


・・・・・・あわわ・・・どうしましょ。


「あ、あははーちょっと余所見しちゃってー」

「ナメてんのか!!」

「遊矢・・・!どーするのよ・・・!」

「俺に聞くなっ!」

「兄ちゃんコイツら絞めてやろうぜ」

「いいぜ、好きにしろよ」

「って本格的にヤベーだろ!!」

「もー!遊矢のせいだからねっ!」


このままだと2人揃って不良にボコボコに――。


「ヴッ―――!?」


目の前に立ってたスキンヘッドの不良がいきなりうなり声を上げた。そして真正面に向かって倒れてくるとその後ろには見慣れたポニーテール。


「ヒカル!?」


「てんめえ!よくも弟を!」

「大の大人が、中学1年生に寄って集って・・・てめえはハエか?」

「ナメんじゃねえぞゴラァ!」

「ふんっ」

「うぐぅ・・・!」


す・・・すっごい、そのまんまその場から動かずキックして倒しちゃうなんて・・・。


「すげえ、さすがはヒカル。大人顔負けだぜ・・・」

「ハエに倒されるほど柔な体じゃない」

「自分より50cmは身長のある大人をハエ扱い・・・」


でもヒカル先輩って170くらいあったはず・・・・ってあれ?


「そういえば、だ。遊矢はどうするんだ?」

「へ?なんのことだ」

「聞いてないのか・・・」

「お、おい!なんだよ!隠し事なのか!?そんなに重要なのか!?」


あー、多分私の事よね!というか絶対にそうよね!


「今度、精霊界ってところに行けって・・・」

「精霊界ってリンさんの庭とか言ってた?」

「そんなこと言ってたのか・・・(いつかアドルインに殺されるな・・・)」


遊矢にお話しすると遊矢がとんでもなくビックリした顔でポカンと見てきた。

確かに、精霊界に行くのが私とヒカル先輩だけって聞いたらビックリするだろうケド・・・・どうやって行くのかしら。

って・・・遊矢が涙目でこちらを見つめてくるんだけど・・・どうすることもできないわよ。



~~~

――土曜日――



「よしっ、来たな」

「リンさん・・・どうやって精霊界に行くんですか?」

「嫌な予感しかしないが・・・」


「なんで俺はいけねえんだよー・・・」

「しょーがねえだろ?」

『もしも敵が現れた時、ここに君がいなければ対処できまい』

「そっか!」


遊矢って超チョロい・・・・。


「まぁ、行く方法は簡単だ。それよりも・・・」

「私が同行する」

「私もです」

「ライダーさん!アーチャーさん!」

「2人がいれば色々な問題は解決できるだろうし、まぁ後はアドルインに頑張ってもらうか・・・」


そういえば前からアドルインアドルイン言ってるけどモンスターの名前なのかな?私は聞いたことないけど・・・。でもヒカル先輩は「あー」って顔してるし、やっぱり誰かが持ってるカードなのかな。


「そんじゃあ、行ってら~」

「ちょっ!?」

「後は任せろ、」「さぁ、掴まって」


ライダーさんの背中に乗って空の旅みたいになってるけど・・・なんだかよく分からないような・・・。

別に変わったような感覚もないし。


「2人とも下を見てみろ、」

「へ?」

「下って・・・・・え!?」

「全然違う世界!?」


さっきまでビルの谷間を抜けていたのに、いつの間にか森に――。しかも後ろにはハートランドらしき建物もない!一体何処まで飛んできちゃったの?!


「2人への負担をできるだけ減らす為に、瞬間的に時空の壁を越えたのです。空をこうして飛んでいれば助走がつく、それを利用してハートランドを出たと同時にこの世界にやってきたのです」

「なるほど・・・」

「さっぱり分からないが、とにかく目的地は?」

「封印されたカードを取り戻すのが目的だが、まずはアドルインのところへ行こう。こちらでの時間感覚は、向こうの1時間がこちらの1日だ。時間は掛かるが・・・まぁ目的をゆっくり果たす事にしよう」


ここが精霊界、自然がいっぱいあるだけなのになんだか神秘的。でもそんなにゆっくりもしていられないわよね!

目的は私の新しいカードの封印を解く事だもの!


「・・・!な、なんだ!?」

「どうしたんだアーチャー!」

「急に重力が・・・っ!」

「きゃああああ!!なんなのよー!!」


2人って重力を無視していられるはずなのになんで重力が働くのよー!!


――ドォォォォォン


「いってえ・・・」

「一体どうなっているのだ、」

「我々に重力が働くなんて・・・・・・あれは・・・」

「どうしたんだろう・・・?」


ライダーさんが立ち上がって不思議な形をした杖を持ってきた。マイナスマークみたいなものが形作られてるみたい。


「カースド・ニードル・・・・・。どうやら、マイナスの力で我々の能力を奪ったと見えるわね」

「なるほど・・・。だがしかし、マイナス化は数千年以上前の出来事だぞ――?」

「その、マイナス化ってなんなんだ?」


「俺が、伝えることにしよう」


「貴方は?」


大きなドラゴンがやってきた。なんだか禍々しいけど、優しい雰囲気をしてる・・・。


「俺の名前はアドルイン、ヒカルに会うのは3度目だな」

「この竜がアドルイン!?」

「あぁ、それでマイナス化について詳しく」

「分かった、住処に行くまで話そう。ついて来い」


アドルインは住処のある洞窟まで飛んで連れて行ってくれた。どうやらアドルインにカースド・ニードルは効いていないみたい。


話によると、数千年前に精霊世界を支配しようとしていた「猿魔王ゼーマン」がいたらしくて、そのゼーマンがカースド・ニードルを使って精霊たちをマイナス化させていたみたい。

だけど、勇気ある少女と魔法使いの精霊による活躍でこの世界を癒す力である「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」が復活して、ゼーマンを倒し、この世界を平和に戻したみたい。


でも、ゼーマンがいなくなったのにどうしてカースド・ニードルがあるんだろう。


「しばらく精霊界を離れていたアーチャーとライダーは分からないかもしれないが、大変な事が起きてな」


理由はその私の新しいカードが封印されている洞窟に封印されていた邪悪なる者が蘇ってこうなったらしい。

このまま放置したらすべてがマイナス化してなくなっちゃうなんて・・・。


「そんなの絶対に許せないわ!アドルイン!私を封印の洞窟に連れて行って!」

「言われなくても分かってる、ヒカル、いいか?」

「俺は別にいい、アミに考えさせた方がこの場は納まりそうだしな」

「決まりだ」

「いっくわよー!」



~~~



『すべての力よ、マイナスとなり我が手に――ん?』


「貴方ね!精霊界をマイナス化させようとしてるのは!」


フードを被っていて顔も姿もよく分からないけど、どうやら私達に気づいたみたいで振り向いてきた。


『いかにも!このワイト1世が、この世界を掌握して、全てを我が物にするのだ!』


「ワイト1世か・・・」

「だっさい名前だな」

「マスターよりもひどい性格・・・」


ひどい名前をしてるわね・・・いかにも魔王って名前だと思ったのに・・・なんだろう、この全身から出て行くようなやる気は・・・。


『なんだそのバカにしたような顔は!私こそが、煌蝶竜の真の姿を封印した張本人なのだぞ!』

「煌蝶竜の真の姿!?」

『だが、アイツは最後の抵抗に私自身も封印した。が、しかーし!ドリーミストとかいうおかしな連中のおかげでこうして蘇ったのだ!』


「やはりこの一件にもドリーミストが関わっていたのか!」


ということは、あいつを倒さないと封印は解けないってことよね。面白いわ!


「それじゃあデュエルで決着よ!」

『もちろんだ、私はデュエルでなければ死なん!まぁ小娘相手ならば死ぬわけがないがな!』


カッチーン・・・。

いいわよ!小娘ってバカにした相手に負けて後悔してもしらないんだから!


「Dシューター、展開っ!デュエルディスクセット!」

『デュエルディスクセット!』

「Dゲイザー、セット!」


《ARヴィジョン、リンク完了》


「「デュエル!!」」

《《ライフ:4000/手札:5》》


「私の先攻!ドロー!私は《閃光獣 ハルピュイヤ》を召喚!更にこのターンのバトルを放棄する代わりに《閃光獣 ファルコン》を特殊召喚よ!」

《攻撃力:1000/レベル:3》《攻撃力:1400/レベル:3》


「私は、レベル3のハルピュイヤとファルコンでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れて!《閃光神獣ミハエラファイム》!」

《攻撃力:2100/レベル:3/ORU:2》


ミハエラファイムは1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使えば相手の攻撃を無効にできる。

これなら、アイツの大概の攻撃は防げる・・・。


「私は、カードを1枚伏せてターンエンド!」

《手札:3》


『私のターン、ドロー!私は《墓場の亡者ネグロ》を召喚!ネグロは相手フィールドにモンスターエクシーズがいる時、レベルが3つ上がる。更に《死者の呪いゴースト》を特殊召喚!このモンスターは自分のフィールドにレベル6のモンスターがいるとき、特殊召喚できる』

《攻撃力:0/レベル:3→6》《攻撃力:0/レベル:6》


これでレベル6のモンスターが2体に・・・!


『私はネグロとゴーストでオーバーレイ!2体の闇属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れよ、我が化身!《呪われし王者キングスネピュロス》!』

《攻撃力:0/ランク:6/ORU:2》


「攻撃力0のモンスターエクシーズ!?」


『勝負はここから始まるぞ!』



56話へ続く


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【あとがき】


言い忘れていたことが2件(焦)

1つ目は、アンケートの締め切りが金曜日なこと。2つ目は手札確認システムをエンドフェイズに設置しました☆これで見やすくなってきたかな・・・。

アンケートに関してはもしかしたら差別化しない方向かも・・・手札大変・・・。


今回は序盤にギャグとリアルファイトが入りました。まぁヒカルくんからしたらリアルファイトの範囲にも入らないんだろうケドね。不良というのはZEXAL登場の陸王海王兄弟です。だから兄ちゃんと弟。不良=ハエェ・・・・・。

我々の業界ではご褒美です。

ちなみに勇気ある少女=龍可です。ゴッズ見た人は分かるよね。あとトルンカとかいるよね。エンシェントフェアリーざまぁぁぁぁぁ!!wwwwww

今回はアドルイン様(龍)が出てきました、デュエルは人間の姿で見てますけどね。そしてやっぱりヒカルくんが来る意味はあったのだろうか・・・。無能なアーチャーとライダーとか言ったら無限の剣製(物理)な。

ワイト一世テラワロスwwwwwwwwwとか思ったらあかんよ!

しかもワイト一世は裏設定だと猿魔王ゼーマンですから^^その辺は次回分かりますよ、次回ね。いずれ分かるさ、いずれな・・・。


次回は煌蝶竜様覚醒!!封印が途中で解けるのは遊戯王の法則、エンシェントフェアリー様然り。

アミたんが強くなるよ!やったねタエちゃん!((オイバカヤメロ

見え・・・・見え・・・・・・見えねええええええええ!!な回になる事間違いなしな次回をお楽しみに((できるかぁぁぁぁぁ!!


【予告】

ワイト一世と名乗る元凶とデュエルを始めたアミだったが、ワイト一世の強力なデッキ破壊コンボに手も足も出ない状態になってしまう!

強力なデッキ破壊と反射するダメージのコンボで大ピンチのアミに煌蝶竜の声が届く!

そして封印されていた煌蝶竜の新の姿がついに開放される!

次回!第56話「蝶竜覚醒!解き放たれた希望の光!」


【おまけ】


遊矢「なんで今日は宣伝なんだよー・・・」

ヒカル「しょうがないだろうが・・・それじゃあ、よろしくっ」

遊矢「おい待てヒカル!帰んな!!・・・・・・遊戯王Lightning Skyのイラストはまだまだ募集中!みんなコメント待ってるぜ!」


今回の最強カードは《閃光神獣ミハエラファイム》!

1ターンに1度、相手の攻撃を防ぐ守りの神獣だ!その能力を次回どのように使いこなすかお楽しみに!