ジェレスタ50「響 け ソ ウ ル ユ ニ テ ィ ! !
. 聖 奏 華 神 ネ ロ フ ァ ク ス !」
「なんだって!?」
「マジかよ!」
「あぁ、すまない」
まさか護衛であるアサシンと緑茶の魔力を無効化して一時的に死滅させるなんて・・・そんなことができるのか、あの連中は・・・。それにしても、遊矢にはセイバーがついていたはず・・・ならばほかに別の力を持っているということなのか・・・?
だんだん理解の幅が狭まってきたぜ・・・わけがわからん。
「とにかく、俺はカイトを連れてそこまで行く、遊馬は待ってろ!」
「あ、あぁ・・・」
『敵もついに焦りだした・・・ということか』
「そうとも言えるな・・・」
~~~
「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」
緊急事態っつーか、息が合わないなぁ・・・。どうにかしねーと!!
「俺のターンドロー!俺は魔法カード《コモンソウルゲージ》を発動!このカードは、俺のライフ2000ポイントのつき1つ、自分フィールドのモンスターエクシーズのオーバーレイユニットを1つ増やすことができる」
「つーことはオーバーレイユニットがまた2つに!?」
「冗談じゃない!カウンター罠発動!《ダブルクロス》!このカードは、相手の魔法カードの発動を無効にし、カードを1枚ドローする!」
「くっ・・・だが、お前らのモンスターを破壊するのには十分すぎる攻撃力だ」
《攻撃力:3000》
確かに、エレンの攻撃力は2100・・・このままだと・・・。策は・・・・・・・・・なさそうだな・・・。
「いけっ!ガイアスパイラルでエレンに攻撃!」
「っ!!」
《慶太と敏也のライフ:1100》
「これだけじゃない!速攻魔法《アマノツリブネ》を発動!このカードは、自分フィールドのランク7以上のモンスターエクシーズが相手にダメージを与えた時、相手にランク×100ポイントのダメージを与える!」
「なにっ!?ぐっ!」
《慶太と敏也のライフ:400》
これで俺たちのライフは残り400・・・まさに風前の灯ってところじゃんか!それに対してアイツのライフは減ってさえいない、このままだと本当にやられちまう・・・!
「俺はこれでターンエンド」
「俺のターン、ドロー!俺は《イービルソーン》を召喚!コイツは墓地に送る事で、相手に300ポイントのダメージを与える!」
「くっ!」
《リクのライフ:3700》
「更に2体の《イービルソーン》を特殊召喚する!俺はレベル1のイービルソーン2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《イービルローズ》!」
《守備力:2000/ランク:1/ORU:2》
イービルローズは攻撃された時、オーバーレイユニットを1つ使う事で破壊を無効にして相手に1000ポイントのダメージを与えるモンスター。コイツでカウンターを狙ってやるぜ!
「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド!」
「俺のターン、ドロー!俺は魔法カード《オーバーレイクロスソウル》を発動!このカードは相手モンスターのオーバーレイユニットが、2つ以上ある場合発動でき、そのオーバーレイユニットを自分のモンスターエクシーズのオーバーレイユニットに加える!」
《ORU:2》《ORU:0》
「そんな!」
これじゃあ《イービルローズ》の効果は使えない上に、ダメージを受けちまう・・・!
「さぁ、これでとどめだ!行け!ガイアスパイラルの効果発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使う事で相手の手札1枚につき400ポイントのダメージを与える。お前らの手札は合わせて3枚、よって1200ポイントのダメージだ!」
《ORU:1》
―――ドォオオオオオオォォン!!
「慶太くん!!」
「敏也!・・・・まさか・・・!?」
「これで終わりだな、・・・・・なにっ!?」
《慶太と敏也のライフ:200》
「・・・どーなってんだ・・・!?」
「罠カード《ミラークロス》。このカードは、自分のライフを半分払う事で、このターン受ける効果ダメージを全て無効にする」
なるほど、敏也がこのカードを発動させた事で《イービルローズ》の破壊だけで・・・なんとかなったってわけなのか・・・!
「俺も倒されたらたまらないからな、勘違いするなよ」
「・・・へへっ、よく言うぜ」
「貴様ら・・・っ!ならば、今度こそ止めを刺してやる!!ガイアスパイラルでダイレクトアタック!ガイアエクスプロージョン!!」
「やべえ!!」
「2人ともこの攻撃が通れば、負けてしまう・・・!」
「そうはさせないぜ!罠カード《ミラーフォース》を発動!このカードは、自分のライフを半分払う事でこのターン受ける全ての戦闘ダメージを無効にする!」
《慶太と敏也のライフ:100》
「っ・・・また・・・!」
これで効果と戦闘ダメージの両方を無効にした、でもどちらにしても俺たちのライフは残り100・・・。次のターンで決着を着けるかガイアスパイラルを倒さない限りは・・・勝ち目がない!
「俺はこれでターンエンド・・・!」
「敏也、慶太!俺と代われ!この先は俺がデュエルする、そいつは危険だ!」
「遊矢!だけどよぉ・・・」
「代わるわけにはいきません!遊矢さん!」
「敏也・・・?」
「敏也くん・・・・・どうしたの」
「いつも遊矢さんやアミに任せっぱなしで、俺たちにはなにもできやしない。そんなの嫌だ!俺たちだって遊矢さんたちの役にたちたいんです!ほんの少しだけでも良い!だから、お願いします!俺が・・・俺たちが勝ちたいんです!」
「俺・・・たち・・・」
「慶太、力、貸してくれ」
「・・・・・・あぁ!」
「2人とも・・・・・・・分かったぜ、2人の力、見せてくれよ!」
敏也にそんな思いが・・・。俺もそうだけどさ、アイツの幼馴染なのにアイツが最近遠く感じちまってた。だからこそ、その距離を埋めたかった。どんなに一緒にデュエルしてもダメだ、遊矢の思いに答えることが俺たちにできることだったんだからな。
「俺のターン、ドロー!」
「俺は永続罠《エクストラレボリューション》を発動!このカードは、自分のエクストラデッキに存在するモンスター1体を特殊召喚する。その代わりバトルはできない!現れろ!《ブラック・ローズ・ドラゴン》!!」
《攻撃力:2400/レベル:7》
これが俺にできる最後の策だ。後は、敏也の思いに俺が答えるだけだからな。
「俺は魔法カード《死者蘇生》を発動!蘇らせるのはこれだ!《龍魔人レイジ》!」
「俺のカードを・・・!?」
「うまいわ!」
「レイジには、エクシーズ素材にした後、墓地から特殊召喚した時、エクシーズ素材にした時と同じレベルになる効果があるわ」
「更に、俺の手札にも《エクシーズナイト》がいるんだぜ!」
これで俺たちのフィールドにレベル7のモンスターが3体揃った・・・!!
「俺はレベル7のブラック・ローズ、レイジ、《エクシーズ・ナイト》でオーバーレイ!3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!奇跡を紡げ、野薔薇に輝きし音色の騎士よ!《聖奏華神ネロファクス》!」
《攻撃力:2800/ランク:7/ORU:3》
「バカな・・・ランク7のモンスターエクシーズを、あの状況から呼びだすだと!?」
「すげえぜ敏也!慶太!」
「俺は、ネロファクスの効果を発動!オーバーレイユニットを1つ使い、3つのうちから1つの効果を選択する!俺は素材を1つ使う事で相手フィールドのモンスター1体を除外する効果を選択!」
《ORU:2》
「なんだと!?」
これでアイツのフィールドは丸裸!完璧だぜ!
「いけっ!ネロファクスで、相手にダイレクトアタック!オーロラローズブレイザー!!」
「っぐあぁぁああ!!」
《リクのライフ:900》
すげえ、奴のライフを900まで減らした上に、アイツのモンスターまで除去しやがった!これなら次の俺のターンで勝てるぜ!
「すっげえ!」
「敏也くん何時の間にデッキ変えたの!?」
「い、いや・・・遊矢さんに見せようと思って」
「見せるだけじゃないぜ!今度デュエルしような!なっ!」
「遊矢さん・・・」
「遊矢はこんな時にでもあんなテンションなんだな・・・」
「っははは・・・・」
・・・・・・まさか、アイツ笑ってんのか・・・?ネロファクスの攻撃まともに受けてんのに・・・ライフが1000一気に切ったのに・・・?
「くそっ・・・俺はこれでターンエンドだ」
「残念だったな、このターンで俺を仕留められなくて」
「あぁ・・・だけど次のターン、慶太が決めてくれるさ」
「もちろんだぜ!」
「残念だが、貴様らに次も、未来もこない!俺のターンドロー!」
未来が来ない?一体なに言ってんだコイツ・・・・。
「俺も使わせてもらうぞ、魔法カード《死者蘇生》!蘇らせるのは《龍魔人レイジ》!更に、手札のレベル8《龍王デビス》を墓地に送り、レイジのレベルを8に変更。デビスの効果を発動!コイツは手札から墓地に送られた時、特殊召喚できる!」
《攻撃力:0/レベル:8》
「俺はレベル8のレイジとデビスでオーバーレイ、2体の闇属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!混沌を切り裂き、時空の羽間より闇を拡げよ!《闇竜騎士王ディヴァインダークネス》!!」
《攻撃力:3500/ランク:8/ORU:2》
す、すげえモンスター・・・でもなんか、普通のカードと雰囲気違うような・・・。
「アミ、あのカード・・・」
「ただのカードじゃないことは確かね」
「そうだな、間違いなくあれは奴らが生み出した邪悪な意思を持ったカード・・・」
「り、リン!?」
「何時の間に・・・」
・・・向こうで漫才やってるけど、そういうわけにもいかないみたいだな。
「お前らの相手もそろそろ終わらせないとな、まさかと思って油断してたぜ」
「ゆ・・・油断・・・?」
「負け惜しみだ、言わせておけ」
「俺の本気、見せてやろう!!ディヴァインフォーゼ!!」
「「「「「「「!?」」」」」」」
へ、変身!?・・・違う、アイツは・・・どこに行ったんだ!?
「消えただと・・・!?」
「違う!奴はあのモンスターの中にいる!」
「「ええっ!?」」
あのモンスター自体がリクなのかよ!そんなことって・・・!
『ご名答だな、そう、俺のようなデュエリストにはこういった力がある。見せてやる、真の力をな!俺はディヴァインダークネスの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使う事で、相手フィールドのモンスターエクシーズのオーバーレイユニットを全て墓地に送り、墓地に送った枚数×800ポイント攻撃力を下げる!」
《ORU:1》《攻撃力:1200/ORU:0》
「そんな!!」
『これで、終わりだ!いけっ!ディヴァインダークネスでネロファクスを攻撃!!アローズスローアーベスト!!』
「!!っうわぁああああぁ!!」
「慶太!」
『2発目だ!喰らえ!!』
「うわあぁぁああ!!」
《慶太と敏也のライフ:0》
《WIN:リク》
~~~
「・・・・!」
『遊馬・・・・・まさか彼らが・・・・・』
「負けちまった・・・のか・・・?」
~~~
そんなこと・・・まさか、アイツにはまだあんな力があったのかよ・・・2人が同時に倒されるなんて、聞いてねえよ・・・!!
「慶太!敏也!」
「おぉっ、と・・・。風雅遊矢だったな」
「てっめえ!今すぐ俺とデュエルだ!」
「そういうわけにも行かないな」
「・・・!2人を離せ!」
「無茶言うなよ、2日後の夕方、この手紙の場所で待ってるぜ。2人を助けたかったらそこに来な」
手紙・・・・?これまた旧式の地図を・・・・。
ベイエリア402の廃工場・・・そこで、2日後にデュエルを・・・・・。
「待ってるぜ、お前の覚悟にも、よりだがな」
「待て!!っ・・・・」
「遊矢!大丈夫か?」
「俺は・・・、平気です。でも、アイツらが・・・みんな守りきるって約束したのに・・・!」
「・・・・・・・・・・」
~~~
「どうやら第一段階には成功したみたいですわね」
「あぁ、これで第二段階。・・・アイツとの決着だ、しかと見届けてくれよ、トルテ嬢さんよ」
「もちろんですわ」
あぁ・・・暇だわ。こんなデュエリストなんて、私の退屈さえ癒してくれないなんて・・・やはり、あの子が1番よさそう・・・。
わざわざ呪術まで覚えたんですもの、良い操り人形になってくれるんじゃないかしら・・・?
51話へ続く
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【あとがき】
ヘタレ遊矢再臨☆意外とメンタルが弱い系中学1年生。マモリキレナカッタ・・・
つーわけで新エクシーズが3枚登場。《イービルローズ》、《聖奏華神ネロファクス》、《闇竜騎士王ディヴァインダークネス》ですね。
ディヴァイン「呼んだ?」とか言ったらトカゲの地縛神でパックンチョするよ^^
まさかの予定外の2話完結だったんですが、次回の遊矢VSリクも2話完結になりそうですね・・・・。いや、Aパートで遊矢を立ち直らせないといけないのでそこが結構なところです、ヘタレは殴ればなんとかなる法則。
にしてもモンスターと一体化する必要があるのか分からないのは遊戯王の法則。マリク然りパラドックス然り。
そしてファンサービスを髣髴とさせる1人ずつ仕留める法則。ちなみにディヴァインダークネスはもう1つ効果があるのでそれは遊矢戦でのお楽しみになります!遊矢は遊矢でまたアーマードの能力でとんでもないこと仕出かすでwwwまぁ伏線ですけどね。
次回は遊矢VSリク!!仲間を取り戻せという遊矢の想いがアーマードに奇跡を齎し新たなSsが誕生する!?
【予告】
慶太と敏也を取り戻すためのデュエルを受ける事になった遊矢は仲間を守り切れなかった責任感で落ち込んでしまい部屋に篭もってしまう。そんな遊矢を励ますため、両親が帰国してやってきた。
「取り戻せるなら取り戻せば良い」という父親の助言により遊矢は強い心を取り戻しリクとのデュエルに挑む。
1ターン目からガイアスパイラルを召喚するリクに対して遊矢はアーマードとなって挑む!!
次回!第51話「仲間を取り戻せ!遊矢VSリク」
【おまけ】
今回の最強カードは《聖奏華神ネロファクス》!
バウンス・破壊・除外の3つを持つ最強の聖奏士であり歌の女神!そのあらゆる効果で敵をなぎ倒せ!