ジェレスタ38「封 じ ら れ た Ss 未 来 へ の 激 突 ! !」



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「どうですの?約束を今日と取り付けしておいて、実はまだ対抗策が見つかってないとは言わせませんわ」

「なにをおっしゃるかと思えば・・・。僕のデッキを、昨日見たデュエルの内容から少し変えただけです。あと30分後、必ず遊矢は現れる。その時がアイツの最後だ」

「私は期待してるわ。あの人がどう思ってるかは知らないけど、前にも言ったとおりあそこのクズより働いてくれると信じているわ」

「・・・かしこまりました」



~~~



「いっけえ!エア・ファイアーソウルで暁のシロッコを攻撃!!」

「そうはさせねえぜ!罠発動!」

「げええええ!?ミラーフォース!?」

「んじゃあ俺のターン!いけっ!アーマードウィングでダイレクトアタックだ!」


《遊矢のライフ:0》


「本当に遊矢ったら・・・」

「今日はドリーミストの奴らとデュエルすること、忘れてんのか?」

「・・・・さぁな、考えがあるようではあるみたいだが」


「遊矢くん!ちょっと来てくれないかしら!」


アキさんに呼ばれてやってきたけど、にしてもなんなんだろ?


「このカード、使って?」

「・・・このカードは・・・」

「貴方がもしもピンチに陥った時、きっと力を貸してくれるわ」

「・・・・・・・・」


いいのかな。でも、こういったことをしてくれるんだ。俺だって、期待にこたえて見せないとダメだよな・・・!!

やる気出てきた!ネロだっけ?あんな奴に絶対に負けるわけいかねえ!!


~~~


夕方の埠頭。夕暮れかぁ・・・。まぁ、気にする事ねえけどなっ!


「待ってたよ、遊矢」

「あぁ、昨日の宣戦布告!受けて立つ!」

「良いよ。さぁ君の実力を全力で発揮するが良いさ!」


なんか不気味だなぁ・・・。

まぁそんなこと気にしてるつもりもないけどね!


「行くぜ!Dシューター展開!デュエルディスクセット!――Dゲイザーセット!」


《ARヴィジョン、リンク完了》

「「デュエル!!」」


やるしかねえ、やるしかねえけど・・・。


「僕の先攻だ!僕は永続魔法《猛毒の風》を発動!」

「えええええええ!?」


《猛毒の風》はこのカードが存在している限り、お互いに風属性モンスターを特殊召喚する事はできない。更に表側表示で存在する風属性モンスターの攻撃力は500ポイントダウンする。

どう考えても俺のSsに対応してきやがった・・・!


「更に僕は《宝仙の先陣》を召喚!先陣は1ターンに1度、自分のデッキからフィールド魔法1枚を手札に加える事ができる!そして僕は手札に加えた《猛毒の都》を発動!」

「このカードも・・・・」


風属性のモンスターエクシーズの攻撃力を0に、風属性モンスターの全ての効果を無効にするフィールド魔法・・・。


「僕はカードを1枚伏せてターンエンド」


「俺のターンドロー!・・・」


俺のデッキだって、風だけじゃない!光の力がついている。


「俺は《Ss-ワンダー・ガール》を召喚!」

《攻撃力:1200/レベル:4》


「どうだ!ワンダー・ガールは光属性だぜ!」

「・・・・・・」

「更に装備魔法《ワンダーウィンドロッド》をワンダー・ガールに装備!その効果で攻撃力が1000ポイントアップする!」

《攻撃力:2200》


「いけっ!ワンダー・ガールで先陣に攻撃!マジシャンズトルナード!」

「永続罠《光篭りの牢獄》を発動!このカードは相手の光属性モンスターが攻撃してきた時、その攻撃を無効にし、僕のエンドフェイズまでコントロールを奪う!」

「なにっ!?」


ワンダー・ガールの装備魔法はそのまま・・・このままだと・・・。


「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンドだ!」

「僕のターン!僕は《孤喰の雅》を召喚!レベル4のワンダー・ガールと雅でオーバーレイ!2体の光属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《闘士巫女-アサガオ》!」

《攻撃力:2600/ランク:4/ORU:2》


エクシーズ召喚かよ・・・まぁ確かに雅の攻撃力は200だから良いんだろうけど・・・。


「雅の効果!このモンスターがエクシーズ素材になった時、相手に600ポイントのダメージを与える!激流降下!」

「っ!」

《遊矢のライフ:3400》


「いけっ!アサガオで遊矢にダイレクトアタック!華時雨!」

「罠カード《次元幽閉》発動!その効果により、アサガオは除外だ!」

「・・・・だけど、アサガオは罠の効果でフィールドを離れた時《アサガオトークン》を僕のフィールドに2体召喚し、相手プレイヤーに1000ポイントのダメージを与える!」

《守備力:0/レベル1》


「うまいな」

「最初から罠カードを発動される事を想定していたのか」

「ミラフォとかの対応策になるかもしんねえな」

「遊星さんがた!そんなこと言ってないで下さいよー!!」


《遊矢のライフ:2400》


どちらにしても、俺のライフはもうすぐ半分。アイツのライフはまだかすり傷1つついちゃいない。次のターンで、なんとしてもエア・ストリームソードを呼び出すしか・・・。


「僕はこれでターンエンド」

「俺のターン!ドロー!」


来たぜ、逆転のカード!


「俺は魔法カード《大嵐》を発動!これでお前のフィールドのメタカードはぶっ飛ぶ!更に俺は《Ss-疾風のカーツ》を召喚!更にカーツの効果でシュート・ブレイブを手札に、シュート・ブレイブの効果で特殊召喚!」


「この間と同じコンボだぜ!」


「レベル4のカーツとシュート・ブレイブでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《Ss-エア・ストリームソード》!」

《攻撃力:2100/ランク:4/ORU:2》


やっとエア・ストリームソード登場だぜ・・・。いやぁ・・・一時はどうなるかと思ったけど、これで俺の布陣も完成したぜ!

どんな風属性メタだって、俺の竜巻でぶっ飛ばす!それがいつもの俺の戦略だぜ!


「いけっ!エア・ストリームソードで《アサガオトークン》に攻撃!!」


やっとモンスター1体破壊だぜ・・・。


「だけどこれでいいんだよ、僕はこの瞬間墓地にあるフィールド魔法《猛毒の都》の効果発動!このカードは墓地からデッキに戻してシャッフルすることで、手札から罠カードを発動できる!」

「手札から罠!?」


「手札から罠だって!?」

「インチキ効果も大概にしとけ!!」


「なんとでも言えば良いさ!僕は永続罠《猛毒の牢獄-ヴェノムサンクチュアリ》を発動!その効果により、このターン攻撃を行った全てのモンスターエクシーズは攻撃力が0になり、エクシーズ素材にできない!更に戦闘では破壊されず、効果も発動できない!」

「なんだって!?」

《攻撃力:0》


これでエア・ストリームソードは完全に使えなくなっちまった・・・。ホープ・オブ・ソードもこれじゃあ呼び出すことができねえ・・・。どうすりゃいいんだ。

とにかく今は守りを固めるしかないな・・・。


「手札3枚を全て伏せてターンエンド!」


「・・・・・・・・・・・・」


「僕のターン!・・・僕は《烈火宝冠兵》を墓地に送り、効果発動!相手フィールドのモンスターエクシーズの数×500ポイントのダメージを与える!」

「くっ!」

《遊矢のライフ:1900》

「更に僕は《飢饉の美少女》を召喚!このモンスターは攻撃する時に僕のデッキからカードを5枚墓地に送る事で、攻撃力が2000ポイントアップする!」

《攻撃力:100/レベル:2》


「マズいぞ!効果を使ったあいつの攻撃を受けたら遊矢の負けじゃねえか!」

「・・・・・・遊矢・・・」


「《飢饉の美少女》の効果発動!デッキからカードを5枚墓地に送り、攻撃力を2000ポイントアップ!」

《攻撃力:2100》


これでアイツの攻撃力は2100・・・か。


「いけっ!《飢饉の美少女》でエア・ストリームソードを攻撃!薄幸砲撃!」

「カウンター罠!《逆境逆綸》を発動!このカードは戦闘ダメージを無効にして、その倍のダメージを相手に与える!」


「うまいわ!」

「これで遊矢が受けるダメージは無効になって、アイツが受けるダメージは4200!遊矢の勝ちだ!」


「うわっ!!・・・なーんちゃってね、僕は速攻魔法《灯火の戦火》発動!その効果で僕の受ける効果ダメージは0になる。更に《猛毒の風》を発動!」


2枚目の《猛毒の風》がもう手札にあったってわけか・・・。


「カードを1枚伏せてターンエンド」


「俺のターン、ドロー!・・・・!」


これは、もしかしたらアキさんのカードを出せるかも・・・!


「俺は魔法カード《同調展開》を発動!このカードはデッキから決められたレベルのモンスターを除外する事で、シンクロ召喚としてシンクロ召喚する!」

「なんだって!?」

「俺はデッキの《Ss-エア・ハッカー》と《Ss-エア・ウィンディアン》を除外して、行くぞ!シンクロ召喚!舞い上がれ《ブラックローズ・ドラゴン》!!」

《攻撃力:2400/レベル:7》


「ブラックローズ・・・」


「アキ、いつの間に遊矢に貸したんだ?」

「秘策よ。秘策」


「ブラックローズはシンクロ召喚に成功した時、フィールドの全てのカードを破壊する!」

「・・・・・・」

「いけっ!ブラックローズガイル!!」


これでフィールドの全てのカードが破壊されて、《死者蘇生》でエア・ストリームソードを呼び出せば、ホープ・オブ・ソードが呼べる!これで俺の勝ちだ!


「カウンター罠《ガイストトルネード》を発動!」

「なにっ!?」

「シンクロモンスターの効果を無効にして破壊する!」


これでブラックローズは破壊されて、効果の発動もできなかったって言うわけかよ・・・冗談じゃねえ。


「そろそろ負けを認めて、サレンダーしたらどうだい?」

「・・・・・・・・・・」


「遊矢・・・・」

「完全にこのフィールドでは遊矢が不利、勝利確率も・・・「俺がやろう」


「「!?」」

「なぜお前が・・・・」

「・・・・托都・・・?」


「どういう風の吹き回しだお前は!」

「良いから失せろ、そのデュエル!俺のデッキでライフを引き継がせてもらおうか!」


托都がデュエルを受けるってわけかよ・・・・!!

でもそれって、俺が負けるってことなんじゃ。


「遊矢、お前は頑張ってる。お前に助けてもらった分、今度は恩返し代わりだと思え」

「・・・・・・ごめん」

「気にするな、さぁどうするネロ!!」


「・・・いいよ、受けて立つ。掛かってきな!」

「面白い・・・!」


なんか悪い事しちゃったかな・・・それでも、托都にかけてみよう。


「「デュエル!!」」

「遊矢のターンの続きからか、俺はエア・ストリームソードを墓地に送り《ネクロスフィア・トルクライス》を特殊召喚!このモンスターは闇属性、お前のメタデッキが通用するとは思えんな」

《攻撃力:3000/レベル:8》


「く・・・!」


「更に俺はモンスターの特殊召喚に成功した事により《ネクロスフィア・モルフィーネ》を特殊召喚!!レベル8のモルフィーネとトルクライスをオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《機械堕天使 ネクロ・ブラッティ》!」

《攻撃力:2500/ランク:8/ORU:2》


・・・?どうして攻撃力3000のトルクライスで攻撃しなかったんだ?


「トルクライスは特殊召喚で召喚した場合、攻撃できない効果がある」

「なるほどな・・・」


「更に俺はネクロ・ブラッティをカオスエクシーズチェンジ!現れろ、混沌を創造せし闇の天使!《機械堕天使 スフィアディオル》!」

「カオスエクシーズチェンジ・・・・」


応援しかできねえけど、それでも托都は相変わらずすげえ戦略だぜ。風属性メタ相手だからかもしれないけど・・・。

どちらにしてもすげえよな・・・。


「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド」

「なるほど、闇の申し子ってところか。実に面白そうじゃないか」

「なんとでも言えば良いさ、さぁかかってこいよ」

「分かってるさ!」



39話へ続く


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【あとがき】


遊矢メタに2話もいらなかった、まぁ元々1話で引き継ぐつもりだったけど。引き継げば良いじゃない!!托都の過保護さに傾倒wwwダメだこの兄貴早く何とかしないと・・・。速攻でランク8作るとかむちゃくちゃだぜ托都さん・・・。

にしても風属性・光属性・エクシーズが使えない遊矢のデッキはほぼクズになっていたwwwダメだこいつwwwなんかデッキ作れ、いやマジで・・・。儀式も確か風だもんなぁ・・・遊矢に無茶振りさせんなよ!!

そして今回こそアーマードする時間もなくしてお兄さんが出てきちゃった不思議。まぁライフもちょうど良いくらいだしいいか。


次回は托都VSネロ後半戦!あれ遊矢は?相変わらず闇使いは世界観がぶっ飛んでますw托都はとり憑かれなくても色々とぶっ飛んだ考えを持ってると思うんだけどな・・・。・・・これからデュエル回数増えるのにその戦歴で良いのか。あと遊矢は托都にジェレスタエクシーズを返さないといけない気が・・・。


【予告】

絶望的に勝ち目のない遊矢のデュエルを受け継いだ托都と風属性エクシーズメタを使うネロの容赦ない一騎打ちが始まった。序盤からエクシーズ召喚の嵐が巻き起こり、ネロは遂にシンクロモンスターで托都のライフを減らしに行く。

だがその托都も新たな闇の力を手に、ドリーミストへの秘策が発動する!そして、勝利の行方は・・・・。

第39話「新たな闇の猛攻!托都VSネロ」


【おまけ】


今日の最強カードは《猛毒の風》!

風属性専用メタカードで、お互いに風属性モンスターの特殊召喚ができず、攻撃力が500ポイントダウンする。

特殊召喚が主軸のガスタなどに使えば効果絶大だ!