ジェレスタ36「約 束 の 宝 物」


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――キーンコーンカーンコーン


「ち・・・遅刻ーーーーーーー!!」


またまた遅刻ギリギリ!もうあと10秒!いつもの荒業にでるぜ!



「ま・・・間に合ったぁ・・・」

「もう・・・小鳥さんに起してもらってる意味、あるのかしらね」

「あるさ!別に良いじゃん・・・」


だって・・・小鳥姉さんの声じゃあんまり聞こえてねえし。


「遊矢くんは昔からよね」

「へへっ!まぁな」

「ムゥ・・・!」



「はい、HLを始めるぞ。今日から半年間、教員研修期間というものに入る。大学部の教員試験を受ける生徒たちが毎年1度行う行事で、今回はこのクラスにその1人がやってくるぞ」


その1人・・・・大学部ってことは、19とかか。なんか知り合いだったら気軽なんだけど、小鳥姉さんにその気はないし、大体高等部だし・・・。


「入ってきてくれ」


「おぉぉ・・・」


「ねえ、遊矢、あれって・・・」

「まさか!」


あの凌牙さんの妹で水属性鳥獣族デッキを巧みに使い、チャンピオンになる前のトーマスさんをギリギリまで追い詰めたっていう・・・。


「今日から半年間、教員研修に入る神代璃緒と申します。よろしくお願いします!」


「り・・・璃緒さん・・・・」

「・・・!可愛いー!凌牙から聞いてる、遊矢くんでしょ?可愛い!」

「は・・・・はぁ・・・」


「璃緒・・・?」


「ハッ!・・・ドロワさん・・・・?」


察したらしい。とりあえず一件落着か・・・。

にしても凌牙さんの妹さん・・・凄すぎる、いろいろな意味で。


とりあえず、苦難(?)な午前中を終えて昼の時間。屋上(というのか・・・?)で弁当ターイム!!

・・・のはずだった。平和なはずだった、すっかり終わってしまった!



「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」

「と、というわけで~いいかな?」


璃緒さんがいた。

加わってお弁当タイムの時、アミが閃いてなにか言い出した。


「ねえ、雪那と遊矢の思い出話って聞いたことないような気がするんだけど・・・」

「ん?あぁ、確かに・・・」

「話したこと、ないですね・・・」


もう何年も前だから、話すつもりは毛頭なかったんだけど・・・ここに興味津々の人がいるし・・・みんな聞きたそうだし、話しても良いかな?

雪那がむしろ話したがってるし・・・。


「自分の大変な時期なのに、良いのか?」

「良いのよ!今となっては良い思い出でしょ?」

「・・・理解はできないけど、まぁいっか。俺たちが初めて出会ったのは幼稚園の頃で・・・」



~~~(回想パート)


その頃、俺は幼稚園であんまり友達いなくてだな・・・。

幼稚園でもある意味よく逃げ出したり、デュエルしては負けて大泣きしてたりしたらしい・・・まぁ昔の話だけどさ。


ある日だったんだ。


「よわっちいカードばっかなのにデュエルデュエルってさ!」

「ほんっとうに生意気だよなー!」

「わ、私のカード!返して!」

「やーだね!」


「・・・・おいお前ら!人のカード勝手に取るなよ!」


雪那のカード取った奴らにさ、デュエル申し込んで、俺が勝ったらカード返してもらうって・・・。


「うわあっ!」

《遊矢のライフ:100》


「なぁんだ!よわっちい!」

「ざーこざーこ!」


「なんだと~!」

「頑張れ遊矢くん!ファイトファイト遊矢くん!」


後ろで雪那が声張って応援してくれてさ、嬉しかったんだよな。それで、俺のエースモンスター・・・エア・ストリームソードのおかげで勝つことができたんだ。


「ほらっ!俺が勝ったんだから、カード返せよ!」

「く・・・覚えてろー!」「覚えてろー!」


「あの・・・ありがとう、風雅くん・・・」

「遊矢!俺の名前は遊矢だから、そう呼んでくれよ」

「よろしくね・・・えっと・・遊矢くん・・・」


それからさ、結構2人で仲良くしてたんだよ。男女なのに、他人なのに兄妹みたいってよく言われたっけな・・・?それがたまに気恥ずかしかったりしたけど、あんまり気にはとめなかった。だって雪那も同じだったしさ。


そんなある日の事だった。


「ないないっ!俺のカードがない!」

「どうしたの?遊矢くん・・・あれ?、この手紙って・・・」


結構旧式のメッセージで、俺のカードを返してほしかったら今度は雪那がデュエルしろって雪那のカード取った奴から伝言だった。

最初は雪那のデッキを俺が借りて、と思ったけど雪那が自分でやるって聞かないから・・・。


「意外と早かったな!」

「あんた達なんかに絶対負けないもん!」


でもさ、雪那はあの頃俺が言うのもなんだけど・・・ちょっと・・・弱かったというか、やっぱりそいつらいじめっ子には敵わなくってさ、でも、勇気1つでなんでもできるって学べたんだぜ。


「っ~!」

《雪那のライフ:300》


「もう終わりだな~!ヘッヘーンだ!」


「まだよ!まだまだよ!」


「フレーフレー!雪那~!頑張れ頑張れ雪那~!」


「遊矢くん・・・よし、私のターンよ!ドロー!」


その時に今のワンターンキル戦法が完成して、見事にいじめっ子を打ち負かしたんだぜ。

でも、数年後に2人とも離れ離れになって、現在に至るってわけ。


~~~(回想終了)


「そ・・・そんなルーツが・・・」

「まるでカップルみたいですね」

「素敵!」

「ム~ッ・・・」


なんかみんなに冷やかされてる気分だなぁ~・・・。つーかアミ、なんか頬膨らんでるけど・・・どした?

ま、いいか!昼もそろそろ終わりだし、早く行きますか!


立ち上がってみんなで教室に戻る。授業の前に陸上の練習もしておきたいしな。



~~~



「さぁ、そろそろ出番があるんじゃないかしら。ねえ、どう思います?マスカローズ卿?」

「私(わたくし)は・・・、出番はないと思いますの」

「何故、そう思うのです?」

「私の作り出した人形達がうまく働いてくれますわ、そうでしょう?」

「なるほど、貴方に賭けてみるのも悪くありませんね。マスカローズ卿・・・いえ、トルテ・マスカローズ」

「ふふっ・・・」


誰が、貴方達に協力を・・・?私は私の独断で動きますわ。


「それじゃあ、貴方に頼みますわ。あの邪魔者の風雅遊矢を潰せる唯一のデッキを持つ貴方なら今までのクズよりもよっぽど良い働きをするのでしょう?」

「はい、僕にお任せください。全てはこの世の秩序のために・・・」

「良かったわ。闇風のネロ・・・さぁ、楽しみにしているわ」



~~~



「さぁってと、今日もデュエ・・・・・ん?・・・遊馬さんから・・・?」


嫌な予感がする。さっさと着替えて遊矢さんの家に行こう。


着替えてダッシュで遊馬さんの家へやってきた。そこにはヒカルとアミもいて、なんか深刻な顔をしている遊馬さんとカイトさんの姿が・・・。


息を呑んで「どうしたんですか」とたずねる。


「・・・遂に敵も本格的に動いてきたな・・・」

「マジですか!?」

「あぁ、次に行くの時代自体、この世界に関わる重要な時代。もしも消滅すれば俺たちも消滅するんだ」

「ひええ・・・」


ヒカルも、やっとヒカリの病状が回復したのに大変だなぁ・・・って言ってる場合じゃねえだろ!!そんなに重要な時代があるなんて・・・じゃあ今までのじゃ俺たちに直接な関係はしなかったってことなのか?


「まぁそういうことになるな、だからこそ奴らは秘策を用意したらしい」

「秘策・・・?」

「それが分かれば苦労はしない。ただ遊矢、お前に関係があることだ」


俺に関係のあること・・・。どういう意味だ?

とにかく負けるつもりなんてねえ、絶対に負けてたまるかよ。


「俺も同行しよう」

「うええ!?托都・・・」「いつの間に・・・」

「俺がいたらなにかマズいことでもあるのか?」

「いやねえけどさ、むしろサンキューな!心強いぜ!」


遊馬さんが《時の魔術師》を掲げると扉が開いた。どうやら遊馬さんが少しの間だけ力を借り受けてるらしい。リンさんはほかに用事があるって・・・一体なんだろ?とにかく、今は次の時代を救うことに専念しよう!


時の扉を潜り抜けると・・・。


「「「「・・・え?うわぁああああ!!」」」」

「おい遊矢!朽祈!これはどういうことだ!」

「「いつものことだーーー!!」」

「朽祈貴様!俺の弟になにをするか!」

「俺のせいにするな!!」


というわけで今日はいつもよりも落ち度が凄い。かなり上空からだけど・・・これって落ちたらさすがに死ぬだろーーーーー!!リンさん!座標考えて行動してくれえええ!!


「たすけてええぇぇ?」

「大丈夫か?」

「あ、はい・・・・」

「良かった」


どうやら4人組のバイクに助けられた。・・・どういうことなんだ?


とにかくバイクに乗った人たちに、噴水の有る広場まで連れて行ってもらい、降りた。


「ありがとう、助かったぜ」

「いや、君たちが降ってくるのを見て偶然、な?」

「この人!!」

「・・・マジかよ・・・」


蟹みたいな頭、赤いDホイール・・・。藍色のジャケット・・・間違いなく、この人は・・・!


「不動・・・・遊星・・・さん」


3人目の伝説のデュエリストに出会ってしまった。俺って、幸運なのか?


「・・・・・・・・・・・・」



~~~



「アイツが、風雅遊矢・・・どうやらそこまでじゃなさそうだね、まぁ僕が相手するんだから少しは楽しませてよね」



37話へ続く



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【あとがき】


内容的に薄い内容になってしまいました・・・すいません、久々なのに・・・。

とりあえずトルテさんはシルエットと口元だけしか登場してません。だけどいきなり「クズ」発言。遊星「((ガタッ」さすがは巨悪的脳内辞書の持ち主・・・。ちなみに顔芸はしません。

とりあえず托都が仲間入り。珍しく初期メインメンバー勢ぞろいでした。そしてショタ遊矢キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!ショタロリコンホイホイやーっ!!お持ち帰りしましょう(^p^)

そしてこれの製作時期的に璃緒の性格が・・・。まぁカードが判明したおかげでシルフィーネ無双できるけどな!!


次回からはネオドミノシティです!!遊星登場とほかのメンバーは・・・お楽しみに!アニメの遊星デッキを回す方法を教えてください!コメントで!

ちなみに今回からは遊矢が例の長袖スタイルです。制服もこんな感じ、
希望を1つに!エクシーズ・チェンジ・ZEXAL!!-121009_1651~01.jpg

希望を1つに!エクシーズ・チェンジ・ZEXAL!!-121009_1651~03.jpg
ガチで過去絵ですwwwすいませんwww


単に尺があまったからここで紹介しようという魂胆なんですけどねwww遊矢ェ・・・。



【予告】

第4の時代、遊矢たちは伝説のデュエリスト・不動遊星とそのチームであるチーム5D`sのメンバーたちと出会う。シンクロ召喚に憧れる遊矢は思い切って遊星にデュエルを申し込む。

最初から全力でデュエルすることを約束した遊星は、序盤から大量のシンクロ召喚で遊矢に襲い掛かる!負けじと遊矢もエクシーズ召喚でシンクロに対抗しようと張り切る。そして遂に遊星のエースにしてシグナーの竜《スターダスト・ドラゴン》が現れる!!

第37話「脅威のシンクロ召喚!?スターダスト飛翔!」


【おまけ】


遊矢「なぁ、女子って一年中同じ長袖なのか?」

アミ「さぁ?キャラクターデザインn「それ以上言うなァァァ!!」