ジェレスタ17「家 族 へ の 想 い 遊 矢 V S ト ー マ ス 」
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「い、良いんですか!?」
「当然だよ!ね、兄様」
「あぁ、遊矢を俺たちの家に招待するぜ」
まさか・・・まさかあのトーマスさんの自宅に招待されるなんて・・・きっと豪華なんだろうなぁ・・・!!
そういえばトーマスさんとミハエルさんにはお兄さんとお父さんがいるんだっけ?お母さんは他界してるらしいけど、そこが気になるなぁ・・・。
「父様?父様はねー・・・えっと、行けば分かるよ」
「ん?」
「とにかく迎えが来てる、一緒に行こうか」
「はいっ!」
ともかく楽しみ楽しみ!この2人の家だもん、どんな内装なのか気になって仕方ないぜ!!
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「ただいま帰りましたー」
「お帰りなさい!お兄様ー!!」
「リン!ただいま!」
「トーマス兄様、2回戦進出おめでとう!ミハエル兄様も・・・残念だけど、アイツは強いよ。俺でも敵うかなって感じで」
「そうだったんだ~」
「・・・・・・・・・」
えっと・・・兄弟、だよな。確かリンってリン・アークライトだよな?でもリンさんは18歳で高校生のはず・・・だけど見た目は俺と同じくらい?どういうことなんだかさっぱりわかんねえぜ・・・。
「お前が遊矢か、俺はリン。翔で構わないぞ、俺の見た目年齢が低いのは訳があるんだ、後々話すさ。それよりもっ!もう晩御飯ができてますよ!早く来てくださいな!」
「お、おう!!」
なんだか不思議な奴だなぁ・・・それはそれで面白いかも!翔もデュエル強そうだしな!!
「兄様!父様!」
「お帰り、ミハエル。トーマス」
「はぁ・・・帰ったよ・・・」
「お帰り、トーマス」
「え・・・こ・・・子供ぉぉぉおおお!!?」
「子供じゃないよ、僕らの父様・バイロン・アークライトさ」
「あの人がバイロンさん!?あれってWDCの決勝で遊馬さんとデュエルしたトロンってデュエリストじゃ・・・」
「うーん、まぁそうなんだけどちょっと違うかな?」
トロンさんが・・・バイロンさん、だけどトロンさんとはちょっと違う・・・あぁややこしくなってきたぁぁぁ!!わぁけわかんねえ!
と、とりあえず。リンさんは全く動じてないけど、あの人もバイロンさんと同じ影響を受けてるってことなのか?ちょっと違う感じみたいだけど。バイロンさんは幼児化でリンさんは成長が止まってる?そういうことで間違いなさそう。
「とーにーかーく!ご飯よ、ご飯!」
「うわぁ~!今日はクリス兄様が当番ですよね?こんなおいしそうに作れるんですか?!」
「あぁ、さぁ遊矢くんも座って」
「ありがとうございます。ってすげえ・・・」
イタリアンだなぁ・・・ムニエルやら小鳥姉さんでもこんなすげえ味付けできるか・・・。と、とりあえず・・。
「いただきますっ!!」
「そういえば、遊矢は料理作るのか?」
「おふぇはあんまひふくひまへんほ?」
「なんていってんだ・・・?」
ちなみに今のは「俺はあんまり作りませんよ?」という意味。食べながら喋るのはダメだな・・・。
「じゃあ今度は僕が作ってあげr「うわぁあああ!!遊矢~!デザート持って来るねー!」
「あ・・はぁ・・・」
なんでミハエルさんを遮ったんだ・・・?わけわかんねえぜ・・・。
「もー!トーマス兄様!食べ方汚いです!」
「うるせえ、別にいいだろ?」
「トーマス、ちょっとは高貴な心を身につけなさい・・・」
「んだとー!?」
・・・家族・・・か。
「(父さんたち、今頃どうしてっかなぁ・・・)」
「おいしいかい?」
「え・・・」
「ふふっ、トーマスが珍しく人を招待したいと言ったものだからね」
「そうだったんですか・・・とってもおいしいですよ!」
トーマスさんは家族に囲まれて暮らしてるんだ、俺も・・・。
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「父さーん!」
「遊矢~!すまない、また遠くに行かなければ行けないんだ・・・」
「またなの?父さんとデュエルしたいよぉ・・・」
「また1週間後に帰ってくるからね、それまで我慢していて?」
「・・・うん!」
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父さん達が毎回帰ってきてくれるって言ってたから俺はきっと・・・。だけど・・・。
「すまねえな、ミハエルの奴。本当は料理が苦手でな」
「トーマスさん・・・」
「お前、観月小鳥から聞いたけど、家族が海外赴任中なんだろ?」
「え、あぁまぁそうです」
「わりィな。なんか、辛かったかも」
「そ・・・そんなことないですよ!俺は、俺は・・・」
「無茶すんな、俺にもそんな頃があったからよ」
トーマスさんにも?あんなに家族に囲まれて幸せそうなのに、そんなことがあったんだ・・・。一体何故?
「5年前―――」
いきなり話を振ってきた、5年前といえばちょうどWDCの年だ。遊馬さんが優勝した年。
「父さんはカイトの父―Dr.フェイカーへ復讐を仕掛けてたんだ」
「ふ、復讐!?一体なんで!」
「10年前に父さんが1度行方不明になってな、その数年後に今の姿で戻ってきた。だけど父さんは別人に変わっていたのさ。それを変えたのがおま・・・遊馬ってわけ」
今思いっきり「おまけ」って言おうとしてたよな、この人・・・。
「でもどうしてトーマスさんたちも?」
「父さんを止められなかったままに流れ流れた結果だ。だけど最後はみんな、元の場所に戻れた。これ以上なことはない」
5年前・・・そういえばWDC直後に1度父さん達が出張で1年家を開けてたんだっけ・・・。
「そうですか・・・」
「変な愚痴っぽくてごめんな、さぁってと明日は大会の2回戦だ!お互いに気張っていこうぜ!」
「はいっ!!」
そうだ!俺たちはこれからまだまだやるべきことがある、迷ってなんかいられないんだ!!
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「・・・・・・アーチャー・・・」
「なんだい?マスター」
「久しぶりにその呼び方で呼ばれた、遊馬は?」
「家にいるよ。見張りにライダーがいる」
「そっか・・・もう5年か・・・長かったな・・・だけど、アイツ」
「遊矢のことか?」
「アイツの家族に関する記憶に干渉したいんだけど、アーチャー?」
「分かっている、君の言いたいことはね」
「感謝感激。了解よ、それじゃ向かおうか」
そうだ。俺にはやるべきことがある、この世界がある、その更なる未来まで―――。
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≪さぁ!今日は2日目!張り切っていこうぜ!!≫
「遊矢っ!」
「よう!アミ!みんな!」
「昨日はトーマスさんの家にいたんでしょー?今日張り切れるの?」
「大丈夫だぜ!ばっちりデッキも構築してきたからな!」
「その調子で頑張れよ!」
「応援してますからね!遊矢さん!」
「頑張れ!」
「おう!!」
とにかく今は前を向くしかねえ!次の対戦相手は一体誰なんだろう?!
≪今日の対戦組み合わせの発表だ!2回戦1戦目は1回戦で見事に逆転勝利を収めた風雅遊矢と極東エリアのイケメンチャンピオン!トーマス・アークライトのデュエルだーー!!≫
トーマスさんと2回戦で当たった!?これって・・・!
でも、やるっきゃない!
「行って来るぜ!みんな!」
「いってらっしゃーい!!」
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「トーマスさん!」
「遊矢!今日は昨日の事も忘れて、全力をかけたデュエルをしよう!」
「はいっ!それじゃあ行きますよ!Dシューター展開!デュエルディスクセット!」
これは真剣勝負!俺たちの誰にも邪魔されるわけにはいかない勝負なんだ!
「Dゲイザーセット!」
《ARヴィジョン、リンク完了》
「「デュエル!!」」
「俺の先攻!ドロー!俺は《Ss-ワンダー・ガール》を墓地に送って《Ss-暁のブラフ》を特殊召喚!カードを1枚伏せてターンエンド!」
《攻撃力:2000/レベル:5》
「俺のターンドロー!俺は相手フィールドに上級モンスターがいるとき、コイツを特殊召喚!現れろ《ギミック・パペット-アルケミス》!」
《攻撃力:0/レベル:8》
「へえ、始まってんじゃん!」
「お前が遅く到着しすぎただけだろうが・・・」
「しゃーないしゃーない!それよりもこのデュエル、面白くなりそうだぜ」
「ふんっ・・・お前らしいデュエルバカっぷりだな、遊馬・・・」
「俺は更に自分のフィールドにレベル8のギミック・パペットがいる時《ギミック・パペット-ロイヤルヘンス》を特殊召喚!」
「レベル8のモンスターが2体揃った・・・!」
トーマスさんのデッキは主にレベル8とランク8のモンスターエクシーズで構成されてる、これはエクシーズ召喚してくる・・・!
「俺はレベル8のロイヤルヘンスとアルケミスでオーバーレイ!2体の闇属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス》!」
《攻撃力:3000/ランク:8/ORU:2》
いきなりヘブンズ・ストリングスって・・・早すぎる・・・!
「俺はヘブンズ・ストリングスでブラフを攻撃だ!いけっ!!」
「俺はブラフの効果発動!コイツは戦闘対象になった時、リリースすることで特殊召喚に使ったSsを守備表示で特殊召喚して、戦闘破壊を無効にする!現れろ!ワンダー・ガール!」
《守備力:1500/レベル:4》
「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド!」
凄い・・・ブラフじゃなかったらあっという間にライフを削られてたぜ。ワンダー・ガールがフィールドにいる、そしたら・・・。
「俺のターン!俺は《Ss-シュート・ブレイブ》を召喚!行くぜ!レベル4のシュート・ブレイブとワンダー・ガールをオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《Ss-隻眼のフレイム・フォース》!」
《攻撃力:2700/ランク:4/ORU:2》
「どうして!?」
「エア・ストリームソードを召喚して、ホープ・オブ・ソードにすればヘブンズ・ストリングスを破壊できるのに・・・」
「違うわ!遊矢の目的は・・・!」
「俺はフレイム・フォースの効果発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットとデッキからカードを3枚墓地に送ることで、相手フィールドのカードを2枚まで破壊できる!これで1枚の伏せカードを残して、全部破壊だ!」
「くっ!!」
「いっけえ!フレイム・フォースでダイレクトアタックだ!フレイム・ブレード!」
「罠発動!《ギミック・ボックス》!ダメージを無効にして、ダメージと同じ攻撃力となって特殊召喚される!」
《攻撃力:2700/レベル:8》
まさか、《ギミック・ボックス》を残すなんて俺も運がないというか・・・。
「これでターンエンド!」
「俺のターンドロー!俺は相手フィールドにモンスターエクシーズがいるとき《ギミック・パペット-マグネ・ドール》を特殊召喚!レベル8の《ギミック・ボックス》とマグネ・ドールをオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《ギミック・パペット-ヘル・バーニング》!」
《攻撃力:4000/ランク:8/ORU:2》
攻撃力4000!?だけど、俺のフィールドには罠カード《逆境逆綸》がある、これは俺のバトルダメージを2倍にして送り返すカード!これでトーマスさんのライフを一気に削れれば!
「ヘル・バーニングの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使う事で相手フィールドのカードをすべて破壊する!」
「なにっ!?」
これで俺のフィールドはがら空き!攻撃力は4000、この攻撃が決まったら!!
「ヘル・バーニングで遊矢にダイレクトアタック!!」
「・・・!!」
18話へ続く
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【あとがき】
攻撃力4000のワンターンキルだと!?説明死って知ってるかい?www
というわけで久々の更新。中々ストーリーが固まらずに焦っていたのものでwwwすいません。イラストも多数ありがとうございます。
今回は家族を前面に出しました。というかもうすぐ1期完結なんですが1期のテーマ自体は家族なので遊矢の家族関係がかなり関わります。そしてもう1人・・・親や身元が全く不明な主要人物が・・・。
リンちゃんさんキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!ルージュにはなりませんよwww
ミハエルが料理ヘタなことを知らしめたかったのもありましたがwww監督ェ・・・。
【予告】
遊矢とトーマスの激しいデュエル!互いの思いをぶつけ合うデュエルの中、遂に遊矢の父が現れる。父の思いに触れた遊矢は心の奥にある鍵を外して全身全霊のデュエルに挑む!
そして、デュエルが終末に向かう時、遊矢の希望の力・ライトニングスカイアーマードが再び覚醒する!
次回!「アーマード覚醒!未来へ繋ぐ家族の絆」
【おまけ】
遊矢「いやぁ!ミハエルさんが料理苦手なんて知らなかったぜ」
リン「食べてみる?このからあげ」
遊矢「じゃあ一口!ッ!!?う・・・これ、作ったの誰ですか・・・?」
リン「ミハエル兄様・・・」
遊矢「こ・・これは・・・ひど、い・・・・・」