ジェレスタ15「魂 を 燃 や す デ ュ エ ル ! 命 懸 け の 銀 河 空 間 」



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「カイトっ!」


「お前は・・・しょ・・・リンか、どうした?」

「前みたいに呼んでも全然構わないよ。どちらにしても俺は今、神無月翔として動いてるんだから」

「そうなのか・・・。だが何故、トーマスの推薦を断った?」

「とある人物を探してたんだ、俺たちの目の前から行方をくらませたアイツを」

「なにっ?!」

「そして見つけ出した、今はクリス兄様に頼んで連れてきてもらってる」



「カイトさーん!」


「遊矢、これから3戦目で行かなきゃいけないんだが・・・」

「あ、そうでした・・・頑張ってください!」


とある人物・・・アイツを見つけ出すとは、さすがの情報網ということだけはある。俺の想像を超えてきたな・・・。とにかく、今は目の前の敵を倒す事に志を向けなければな。


「それじゃあな」

「あぁ!」

「はいっ!」


コイツと――遊矢と戦うために決勝まで行かなければいけない、立ち止まるわけにはいかないんだ。



~~~



≪さぁ3戦目!天城カイトVSゴーシュのデュエルだー!!≫


「久しぶりだな、ゴーシュ!」

「こちらこそだ。俺もこのデュエルは楽しみにしてたぜ!さぁおっぱじめようぜ!」

「あぁ、お互い本気でやるしかないな。デュエルモード、フォトンチェンジ!」

「デュエルディスクセット!」


お互いに全力を出し切る、ゴーシュは確かに強敵。だが戦略が分かっている以上こちらに勝ち目がないわけではない!


《ARヴィジョン、リンク完了》


「「デュエル!!」」


「俺の先攻ドロー!俺はフィールド魔法《ギャラクシー・フォトン・スペーシアン》を発動!このカードは自分の手札のフォトンモンスターを除外する事で、デッキからギャラクシーもしくはフォトンモンスターを手札に加える!俺は手札の《フォトン・ケルベロス》を捨てて《銀河眼の光子竜》を手札に加える!」


「いきなりおでましか?」


「俺は魔法カード《フォトン・サンクチュアリ》を発動!その効果で攻撃力2000のフォトントークン2体を特殊召喚!さらに俺はこの2体をリリース!闇に輝く銀河よ、希望の光となりて我が僕に宿れ!光の化身、ここに降臨!現れろ《銀河眼の光子竜》」

《攻撃力:3000/レベル:8》


「更にフィールド魔法《ギャラクシー・フォトン・スペーシアン》の効果で、ギャラクシーと名のつくモンスターの召喚に成功した時、カードを1枚ドローする!」


ゴーシュもギャラクシーアイズの効果は分かっている、簡単に突破してくるはずだ。だが、策はある。


「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド」




「・・・カイト・・・」

「ドロワ先生!?い、いつの間に・・・・」




「俺のターンドロー!俺は《H-C(ヒロイック・チャレンジャー) ダブルランス》を召喚!ダブルランスはH-C(ヒロイック・チャンピオン)をエクシーズ召喚する時、2体分として扱える!俺はレベル4のダブルランス2体分でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《H-C スピリット・フォース》!」

《攻撃力:2300/ランク:4/ORU:1》


「スピリット・フォースは攻撃時にオーバーレイユニットを1つ使う事でエンドフェイズまで相手モンスターの攻撃力の半分を得て、効果を無効にする!」

「なにっ!?」

《攻撃力:3800/ORU:0》


やはりギャラクシーアイズの攻撃力を意図も簡単に上回ってきたか・・・!!


「いけっ!スピリット・フォースでギャラクシーアイズを攻撃!」


「罠発動!《光子化(フォトナイズ)》!このカードは相手モンスターの攻撃を無効にし、自分フィールドの光属性モンスターにその攻撃モンスターの攻撃力を加えることができる!」

《攻撃力:6800》


「やっぱりそう来たか!ノリがいいぜ!」

「早くターンを進めろ、全く貴様は・・・」

《カイト、お前の嫁はこっちだ、こっち。しかも嫁になるのはお前だろう》

「何の話だ。ドロワ」

《とにかく・・・さっさと勝って、遊矢に顔を見せろ。お前が攻撃されたりするたびにソワソワしててならん・・・》

「あ・・・はぁ・・・」


遊矢は絶対に遊馬の生まれ変わりかなにかだ、絶対に。そんな簡単に俺がやられるわけがなかろう。なにを考えてるんだか。


「はーぁ・・・これだから新婚は怖いねえ」

「それは俺に対する皮肉か?」

「なんでもねえよ、カードを2枚伏せターンエンドだ」


なぜゴーシュがそんな話を切り出すんだ?まさか・・・。いやいや、今はデュエルに集中だ。


「俺のターンドロー!俺は《フォトン・クラッシャー》を召喚!」

《攻撃力:2000/レベル:4》





「一気に勝負を決めるつもりだぜ!いっけえカイt」

「いけっ!カイト!」

「うええ!?」




「いけっ!ギャラクシーアイズ!破滅のフォトンストリーム!」

「罠発動!《戦士の誇り》、このカードはバトルおよび戦闘を終了させる!」

「く・・・!カードを2枚伏せ、ターンエンド!エンドフェイズにギャラクシーアイズの攻撃力は元に戻る」

《攻撃力:3000》


それでも、奴のモンスターの攻撃力はギャラクシーアイズよりも下、さらにオーバーレイユニットもない。《フォトン・クラッシャー》さえ守り抜けば、あとはネオ・ギャラクシーアイズの餌食にしてくれる・・・!


「俺のターンドロー!俺は魔法カード《ヒロイック・コール》を発動!効果を無効にする代わり、手札からH-Cを特殊召喚できる!現れろ《H-C エクストラ・ソード》!そして、《H-C ソード・シールド》を召喚!レベル4のエクストラソードとソード・シールドでオーバーレイ!オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《H-C ガーンデーヴァ》!」

《攻撃力:2100/ランク:4/ORU:2》


攻撃力2100・・・確かに《フォトン・クラッシャー》は破壊できる、だが次のターンオーバーレイユニットを吸収されれば奴のライフも・・・。


「俺は更に魔法カード《フォース》を発動!ギャラクシーアイズと《フォトン・クラッシャー》の攻撃力を半分にし、攻撃力を半分いただくぜ!」

《攻撃力:4600》《攻撃力:1500》《攻撃力:1000》


「攻撃力4600だと!?」


「いけっ!ガーンデーヴァで《フォトン・クラッシャー》に攻撃だ!!」


「罠発動!《模擬戦闘(バトルシュミレーション)》!このカードはバトルするお互いのモンスターの攻撃力を半分にし、破壊を無効にする!」

《攻撃力:500》《攻撃力:2300》


「これで俺が受けるダメージは減る!更に罠発動!《フォトン・ショック》!これで、俺のフォトンモンスターが戦闘によってダメージを受ける時、そのダメージをお互いのプレイヤーが受ける!」

「なんだと?」

《カイトのライフ:2200》《ゴーシュのライフ:2200》





「すげえ!お互いに、ライフをあんなに!」

「これがカイトとゴーシュのデュエル・・・」




《模擬戦闘》の効果で《フォトン・クラッシャー》は破壊されなかった、更にガーンデーヴァのオーバーレイユニットをギャラクシーアイズが吸収する。そして次のターン、攻撃力200以上のモンスターを引ければほぼ勝利が確実。あのカードがただのブラフでなければ・・・。


「カードを1枚伏せてターンエンドだ」

「俺のターン!・・・《フォトン・サークラー》か・・・。俺は《フォトン・サークラー》を召喚!」

《攻撃力:1000/レベル:4》


「いけっ!ギャラクシーアイズでガーンデーヴァを攻撃!更に効果発動!バトル終了まで、ギャラクシーアイズとガーンデーヴァを除外する!」

「へへっやっぱりか!」

「これで貴様のフィールドにモンスターは消えた!やれ!2体でダイレクトアタックだ!」


決まったか・・・・!?


「罠発動!《炸裂装甲》!これで《フォトン・サークラー》を破壊!ただし2000ダメージは受ける!!」

《ゴーシュのライフ:200》


なぜだ、攻撃力の高い《フォトン・クラッシャー》を選択していれば、ライフはまだ1200も残っていたのに、どういうことだ。


「バトルが終わった時、ギャラクシーアイズとガーンデーヴァがフィールドに戻る。効果で攻撃力が1000ポイントアップ!そして《フォトン・クラッシャー》もバトルが終わった時、守備表示になる。ターンエンドだ」

《攻撃力:4000》


「俺のターンドロー!俺は《戦士の誘惑(バイターズ・チャーム)》を発動!このカードは相手フィールドの守備表示モンスターを攻撃表示に変更し、攻撃力は元々の守備力となる!」

「なんだと!?」


守備力0・・・ということは攻撃力は0!


「いけっ!ガーンデーヴァで《フォトン・クラッシャー》に攻撃だ!!」

「ぐっ!!うわぁああああああ!!」

《カイトのライフ:100》


まさか、アイツにこんな芸当があるとはな・・・意外だがライフは100、これ以上ウカウカしていられるほどじゃない。とにかく、ガーンデーヴァを倒す事に専念しろ。


「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ、さぁ掛かって来い!」


「俺のターンドロー!俺はギャラクシーアイズでガーンデーヴァを攻撃!これでとどめだ、破滅のフォトンストリーム!!」


「掛かったな!罠発動《ヒロイック・ギフト》。このカードは相手ライフが2000以下の時、ライフを4000に回復する!」

「なにっ!?俺のライフを回復!?」

「話は最後まで聞け、さらに永続罠《ライフ・コール・インビテーション》を発動。これで相手が回復する効果は自分が回復する事になる!」


ということはゴーシュのライフが4000まで回復するという事か!?《フォトン・クラッシャー》をわざわざ破壊しなかったのは、《戦士の誘惑》で俺に大ダメージを与えた上で自分のライフを回復する為の物。しまった!!


《ゴーシュのライフ:4000》

「更に俺はカードを2枚ドローする!」

「だが戦闘は続行だ!やれっ!!」

「ぐっ!」

《ゴーシュのライフ:2100》


「俺は、これでターンエンドだ」

「俺のターンだな、ドロー!俺は魔法カード《死者蘇生》でガーンデーヴァを復活!そして《H-C スパルタス》を召喚、更に装備魔法《エクシーズの宝冠》でガーンデーヴァのランクはレベルとなり1体で2体分のエクシーズ素材になる!レベル4のスパルタスとガーンデーヴァ2体分でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《H-C クサナギ》!」

《攻撃力:2500/ランク:4/ORU:2》


まさかあれほど簡単にエクシーズ召喚を・・・いや、違う。ギャラクシーアイズの効果が分かっていてなぜクサナギを出す必要がある?


「へへっ!分かってないようだな!」

「当たり前だ、ギャラクシーアイズ対策にするならばウォーハンマーなどのモンスターがいるだろう、それともなにか?エクシーズ召喚する必要があったのか?」

「その通りだ、良いノリしてやがる!見せてやるぜ、俺の新エースを!」

「!?」


あのカードは、遊矢の持っているカードと同じ系統!?



~~~



「なっ!?」

「っ・・・?」

「どうした遊矢、ゴーシュのカードに見覚え・・・あれは・・・」

「ジェレスタエクシーズ!?」


「・・・・・・・・・・」



~~~



「さぁ行くぜ!俺はクサナギをヒロイックエクシーズチェンジ!現れろ、ジェレスタエクシーズ!《H-C アロンダイト》!」

《攻撃力:3200/ランク:4/ORU:3》


まさか、ジェレスタエクシーズの使い手だとは・・・これは俺も効果を知らない、倒せるのか・・・?


「どうだ!ギャラクシーアイズを上回ったぜ!」

「だが、ギャラクシーアイズはバトル中に相手とこのモンスターを除外する効果がある!貴様のモンスターも無意味だ!」

「それはどうかな?アロンダイトはバトルで相手のモンスター効果を向こうに出来る効果がある!」


バカな、これではギャラクシーアイズの効果が発動できない!?


「やれっ!ギャラクシーアイズを攻撃だ!グラディウスストーム!!」

「俺は、手札の《クリフォトン》の効果発動!手札からこのモンスターを墓地に送り、俺のライフを半分払う事で攻撃を無効にする!」

《カイトのライフ:50》


「く・・・」

「まだまだァ!アロンダイトの効果発動だ!このモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、オーバーレイユニットを1つ使う事でその攻撃力分のダメージを与える!」

《ORU:2》

「なんだと!?」

「攻撃力は3000!つまり、3000のダメージをお前に与えるぜ!」


この効果ダメージを受けたら、俺のライフは・・・・・!そうか!


「俺は、手札の《フォトン・レオ》を墓地に送る事で墓地の《クリフォトン》を改修する!そしてライフを半分払って効果を再び発動!」

《カイトのライフ:25》


「うわぁああああああああ!!」


「かわされたか・・・俺はこれで、ターンエンドだ!」


まさかライフがこんなところまで削られるとは、しかもかなり極限。そしてゴーシュのライフは2100・・・あとは、あのカードだけがくれば・・・!


「行くぞ!俺のターン、ドロー!・・・!」


来た、このカードを待っていたんだ!


「俺は装備魔法《銀河零式》を発動!その効果により、ギャラクシーアイズの効果を無効にして、特殊召喚する!更に俺は《フォトン・サテライト》を通常召喚!」

《攻撃力:3000/レベル:8》《攻撃力:0/レベル:1》


「《フォトン・サテライト》の効果発動!自分フィールドのフォトンモンスターのレベルを足したレベルになる!俺はギャラクシーアイズのレベルをコピー!そして2体分のエクシーズ素材に出来る!俺はレベル9となった《フォトン・サテライト》2体分でオーバーレイ!」


「なにっ!?」


「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《天蓋星ダイソン・スフィア》!!」

《攻撃力:2800/ランク:9/ORU:1》


「攻撃力はアロンダイトよりも下・・・いや、狙いは!」

「そうだ!ダイソン・スフィアの効果発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使う事で、このターン、ダイソンスフィアはダイレクトアタックができる!」


アロンダイトはバトルする相手モンスターの効果は無効にするが今この状態の効果を無効には出来ない、欠点をそこで突く!


「やれっ!ダイソン・スフィアでゴーシュにダイレクトアタック!!」


「ぐっ・・・!ぐぉおおおおおおおおお!!」

《ゴーシュのライフ:0》


《WIN:天城カイト》


≪決まったーーー!!3戦目勝者は天城カイト!≫


「ゴーシュ、良いデュエルだった」

「お前も良いノリしてたぜ。受け取れよ」

「だがこれは・・・」

「良いんだよ、それはお前が持つべきだろ?」

「・・・あぁ」


ジェレスタエクシーズ・・・まさか自分の手に渡るとは・・・。遊矢に預けるべきか?



~~~



「おめでとうございます!カイトさん!」

「あぁ、このカード、お前に預けるべきだろうか・・・」

「いや、持っててください!カイトさんのカードですから!」


まさかカイトさん、あんなギリギリから勝つなんて凄いぜ!やっぱり尊敬する人だなぁ~!!


「カイトっ!ギリギリだったけど1勝おめでと」

「姉さん・・・バカにしないでくれ、俺だって流石にゴーシュに負けるほど腕は鈍っていない」

「ふふっ・・・いつものカイトね」

「そうですね!」


4戦目、次はトーマスさんと・・・カオリさんのデュエルか・・・。



16話へ続く


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【あとがき】


2話完結させるはずが1話で終わっちゃったよ!!こりゃ次1話完結で2回戦全2話完結で決勝ですな・・・。てことは・・・16話が次回、17,18話、19,20話、3話も使うかなぁ・・・もしかしたら・・・いや使っちゃうかもです。

予定通り全23話で完結予定。なので2期はもうすぐですよ!!2期登場キャラのデザインとかしてきます!


次回は遂にお待ちかねのファンサービスですよ!!カオリさんは一体、何者なのか!?


【予告】

1回戦もいよいよクライマックス!4戦目は極東チャンピオン・トーマスのデュエル!対戦相手は十六夜カオリというデュエリスト、経歴が一切未知数の彼女にトーマスは普段のプレイングどおりにデュエルを進めていく。

だがデュエルが進むにつれて彼女の正体が明らかになり・・・・。

次回!「極東VS極西!2人のチャンピオンデュエリスト!」