ジェレスタ11 「愛 の ラ ブ レ タ ー ?

. 遊 矢 V S 仮 面 デ ュ エ リ ス ト ! 」



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「遊矢~!おはよ~!」


「アミっ!おっす、見ろよっ!じゃじゃーん!」

「?なにそれ」

「見て分かるだろっ?!」


今日も晴天!今アミに見せてるのはワールドデュエルグランプリのポスター!今日朝一番に届いてたんだ、もちろんお届け人はカイトさん!そんな朝じゃなくても良かったはずなんだけど本人曰く「俺も忙しい」ってことらしい。

まぁ世界大会出るデュエリストってそうなんだろうなぁ・・・。


「ふむふむ・・・ええーーー!?」

「どうしたんだ?アミ」

「出場者リスト見てみなさいよ!これとこれ!」

「???」


小さく書かれてる出場者のところを良く見ると・・・・・。

ヒカルに・・・托都ぉ!??こいつらも出るのかよ・・・しかもトーマスさんにミハエルさんまで・・・こりゃすっげえ大会になりそうな予感・・・。


「朽祈先輩は、2代目カイトって呼ばれるくらい本気になれば強いらしいわ。この間のデュエルは遊矢の強気な口調に苛立ってたのかも・・・」

「そうなら本気のヒカルとデュエルしなきゃな!托都とも決着つけなきゃいけないし・・・くぅぅ!この大会!優勝するしかねえぜ!!」


――キーンコーンカーンコーン


あ、チャイム・・・!急いでアミと一緒に教室までダッシュした。


「・・・孤鈴さん・・・・」



~~~



――キーンコーンカーンコーン


今日も授業終わり!さぁてデュエルタイムだ!ワールドデュエルグランプリに向けてしっかりやらないとな!


「ということでドロワ先生!」

「ダメだ、私も業務で忙しい。ほかを当たれ」

「そんなぁ~・・・」

「そんな目で見てもダメだ。孤鈴たちに頼めばいいだろう」


あ、でもドロワ先生はWDCの決勝大会進出者でベスト8だし・・・仕方ないかぁ・・・。


「ということでアミ!俺とデュエルだぜ!」

「いいわよ!受けて立ってやるんだから!」

「じゃあデュエル広場まで競争だ!」

「分かったわ!」


いっせーのーせの勢いで走り出す。後ろで慶太が「なにやってんだか、あの2人は・・・」という声は当然後から敏也に聞いたことだけど。


1番苦戦するのは下駄箱で靴を履き替える時だ、俺は靴紐結ばないといけないのに女子はローファーだから簡単に履き替えができる。だから思う存分差をつけておかないと!

しかもアミは運動神経が良いから俺に簡単に追いついちまう!


「もらったぁ!!」

「そうはさせないわよ!私がいちば・・・・ん???」


――カタッ


「手紙?」


アミの下駄箱から手紙らしきもの、確かコレは手紙の内容を映写してくれるやつだよな、随分旧式のだけど・・・。


「っ!?遊矢!ちょっとあっち行ってて!!」

「なんだよ、急にそんな」

「じゃあ先にデュエル広場行ってて!」

「ちぇ~わぁかったよ・・・」


(なんでか知らないけど)怒られた俺はとりあえずデュエル広場に向かった。誰かデュエルしてねえかなぁ~・・・。



「・・・・・・・・・・・ちょっと・・・これって・・・」



~~~



「はぁぁ??!敗れたーってなんだよ」

「ラブレターよ!そのギャグ古いわよ、寒いし」

「ちょっと待て!なんでアミみたいな男っぽくて優しくもない奴にそんなアイダァッ!!!」


アミから拳骨1つ。脳天直撃です。

とにかくラブレターには今日の夜に学校屋上に来てくれってあったらしい、送り主の顔は仮面で分からなかったらしいけど制服は1年のものだとか。

でも本当にアミへラブレターってどーいうことなんだ?


「とにかく、夜の学校に女子1人というのは危ないじゃないか?」

「確かにそうだな・・・」

「よし!アミ、俺たちも屋上まで一緒に行くぜ!」

「ちょっと!?これは女子の秘密なのよ?本気でついてくるの?」

「屋上の扉前か教室でまってっからさ!な?」


とにかく「ムム・・・」と言いながら頷くアミと一緒に4人で夜の学校へ行く事になった。



時間は現在9時過ぎ。確かにこんな時間に女子1人は危ないかもしれない・・・。

階段を上って屋上にたどり着いた。けど・・・。


「どこにも、いないわね」

「本当だぜ。おーい!いるなら返事しろよー!」


「・・・この声は・・・やいっ!!」


「「「「!?」」」」


仮面・・・で、制服着てて・・・まさかコイツが?


「孤鈴さん以外がどうしてここに・・・?!」


「俺たち、夜の学校にアミ1人じゃ危ないからここまで一緒に来たんだ、大丈夫!これから俺たちは教室で待ってるからさ?」

「むむむむ・・・風雅遊矢!」

「お、俺ぇ?!」

「これから孤鈴さんに告白しようというのに邪魔ばかり!やっぱりお前、孤鈴さんのフィアンセだな!?」


「遊矢さんが・・・」

「アミの・・・」

「フィアンセ~~~!?」

「???おい!フィレ肉ってなんだよ!!俺は人間だぞ?!」


――ドォオン


なんでか分からないけどみんなずっこけられた、俺なんかおかしいこと言った?

つーかコイツ今、アミに告白するとか言ってなかったか!?


「フィアンセだ!くぅ~~!!許すまじ、風雅くん!僕とデュエルだ!」

「俺とデュエル?」

「あぁ!勝った方が孤鈴さんのフィアンセになる!それでいいだろう?」

「なんかよくわかんねえけど面白そうだな!受けて立つぜ!」


「はぁ・・・」

「なんか、よくわかんない方向になってる気がするわ・・・」


どういうことかさっぱりわかんねえけどデュエルと聞いたら黙っちゃいないぜ!!やるしかねえって!


「行くぜ!Dシューター展開!」

「デュエルディスクセット!」


アイツのデュエルディスクは旧式なのか、意外だなぁ・・・。


「Dゲイザー、セット!」

「「デュエルターゲット・ロックオン!」」


《ARヴィジョン、リンク完了》


「「デュエル!!」」


「先攻は僕だ!ドロー!僕はモンスターを裏守備表示でセット!カードを4枚伏せてターンエンド!」


よ・・・4枚!?どんだけだよ!

いや、全部ブラフなのかも!これは攻撃のチャンスだぜ!


「俺のターンドロー!俺は《Ss-ワンダー・ガール》を召喚!」

《攻撃力:1200/レベル:4》


「更に装備魔法《ワンダーウィンドロッド》をワンダー・ガールに装備!このカードは装備モンスターの戦闘破壊を無効にして、攻撃力を1000ポイントアップさせる!」

《攻撃力:2200》


これで突破余裕だぜ!やるしかないっしょ!!


「いけっ!ワンダー・ガールで裏守備モンスターに攻撃!ワンダー・ブレイク!」


『はぁっ!!』


「罠発動!《魔法の筒》!」

「ぎょええええええええ!!?」


確か《魔法の筒》は相手モンスターの攻撃を無効にして、俺に攻撃力分のダメージを与えるカードじゃなかったっけ・・・?ということは2200ポイントぉ!?


「うわぁああああ!!」

《遊矢のライフ:1800》


ま・・・まさか初手でこんなダメージ喰らうなんて想像してなかったぜ・・・。


「カードを1枚伏せてターンエンド!」

「僕のターンドロー!僕は裏守備モンスターを反転召喚!《ウランドラン》を召喚!」

《攻撃力:200/レベル:1》


「《ウランドラン》はリバース効果で伏せカードを2枚墓地に送る事で相手に500ポイントのダメージを与える!僕は2枚の伏せカードを墓地に送る!」

「ってことはまた1000のダメージ!?」

《遊矢のライフ:800》


「凄い!守備モンスターだけで遊矢さんのライフをここまで削るとは・・・」

「確かにあの人、かなり強敵かも・・・!」


確かにリバース効果とか罠カードを巧に使ってきやがる、バーンダメージだけでライフを3200も減らすなんてそうそうあるもんじゃない!


「そこが面白いぜ!」

「く・・・!僕は新たなモンスターを裏守備表示でセット!更に魔法カード《リバーシブループ》を発動!リバースモンスターが効果を発動したターン、裏守備表示に変える!その代わり効果は発動できない!」


「守備ばっかじゃん、つまんねえなぁ・・・」

「とっとにかく!これでターンエンド!」


リバースモンスターというか・・・守りばっかりって・・・。


「俺のターンドロー!俺は《Ss-ワンダー・ナイト》を召喚!」

《攻撃力:1800/レベル:4》


『お兄様!』

『久しぶりだな、ガール!マスターのためだ!行くぞ!』

『はいっ!』


「更に装備魔法の効果でワンダー・ガールは2体分のエクシーズ素材になる!俺はレベル4のワンダー・ガール2体分とワンダー・ナイトをオーバーレイ!3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《Ss-鋼の風戦士 疾風のエフェクトライダー》!」

《攻撃力:2800/ランク:4/ORU:2》


エフェクトライダーの3つ目の効果を使うにはもう1つオーバーレイユニットが必要になる、だけどワンダー・ナイトの効果があれば・・・!


「ワンダー・ナイトの効果発動!このモンスターがエクシーズ召喚の素材になった時オーバーレイユニットを1つ増やす事が出来る!」

《ORU:3》


よしっ!これで効果が使えるようになった!


「エフェクトライダーの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使うごとに3つのうちから1つを選択して発動できる!俺は3つのオーバーレイユニットすべてを使って3つ目の効果を発動!このモンスターはオーバーレイユニットをすべて使った時攻撃回数を2回に増やして、貫通効果を持つ!オーバーレイブレイド!」


「これで僕の守備モンスターを貫通できる・・・!?」


「いけっ!エフェクトライダーで2体のモンスターを攻撃!!ダブルイリュージョンシュート!!」


《守備力:2000》《守備力:1500》

「わぁあああああああ!!!」

《仮面デュエリストのライフ:3200→2100》


「これで遊矢さんが大幅にライフを削った!」

「やったわね!!」


「俺はこれでターンエンドだ!」


よしっ!これでなんとか持ち直したぜ!


「ぼ、僕のターン!僕は永続罠《リボーンリバース》を発動!前のターンに破壊されたリバースモンスターを守備表示で特殊召喚できる!現れろ《ウランドラン》2体!」

《攻撃力:200/レベル:1》


「更に魔法カード《リバダイス》を発動!サイコロを振って出た目の数、自分フィールドのモンスターのレベルに変える!それ!」


サイコロの目は5・・・!てことはみんなレベルが5になるのか、これでレベル5のモンスターが2体にそろった。


「僕はレベル5になったウランドラン2体でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ《鉄壁の巨人リバリアス》!」

《守備力:4000/ランク:5/ORU:2》


「しゅ・・・」

「守備力4000!??」


そんなモンスター聞いたことあるかあぁぁぁ!!ってどーやって倒せばいいんだよ!!わぁけわかんねえだろぉ・・・!しかも攻撃力は1000だからホープ・オブ・ソードでも・・・。


「うぅ・・・これでなんとか次のドローに・・・」


「・・・・・・・・?おい、そういえばお前、どうしてモンスターを攻撃表示にしようとしないんだ?」


「な、なんでってそりゃ攻撃して罠に掛かるくらいなら守備表示にしてバーンしたほうが・・・」

「そんなのつまんねえじゃん!デュエルっていうのは、真正面から向き合ってぶつかり合うモンなんだよ!」

「正面から・・・ぶつかって・・・・」

「そうさ!俺も最初は怖かったけど、なんでもチャレンジすれば絶対に怖くないっ!そう!遊馬さんのかっとビングのように!」


諦めずに、困難だってチャレンジし続ける!それが俺の教えてもらったデュエル魂!

アイツにも伝えたい!デュエルの無限の楽しさを!


「だから、もっと真正面からぶつかってこいよ!俺はお前のチャレンジを待ってんだ!そうさ!お前がアミに気持ちを伝えたいならデュエルにももっと真正面から気持ちをぶつけてみろよ!なっ?!」

「風雅くん・・・・・・・」


「そうね」

「確かに」

「良い事言いますね・・・!」


「・・・分かったよ!僕の本気をぶつけてみる!」

「あぁ!そうこなくっちゃ!」

「僕は魔法カード《ミリバトル》を発動!このカードは自分フィールドに守備力3000以上のモンスターがいる時、攻撃表示に変更して守備力と攻撃力をお互いのモンスターは入れ替える!」

《攻撃力:4000》《攻撃力:1000》


って攻撃力と守備力が逆転して、差が3000に!?これって超マズいじゃん!!


「いっけ!リバリアスでエフェクトライダーを攻撃!バーストパンチ!」

「俺は手札から《ウィンドクリボー》をリリースすることで攻撃ダメージを無効にする!」


あ・・・あぶねえ・・・。このままダメージが当たってたら、俺が負けてたぜ・・・。

汗がたれるっていうか、アイツ本気になったら強いじゃん。しかも攻撃力はエンドフェイズになっても守備力分のまま・・・こりゃマズい展開だな・・・。


「僕はこれでターンエンド!」

「くぅぅ!!面白いぜ!お前のデュエル、さいっこうじゃん!」

「僕、褒められたの初めてだよ!嬉しいなぁ!」

「よしっ!これからもそのデュエルでぶつかってこいよ!いつでも相手になるからさ!」


「・・・なんか、私が関係なくなってないかな?」


「俺のターンドロー!・・・おぉ!俺は魔法カード《融合》を発動!エフェクトライダーと手札の《Ss-バーストハート》を融合!現れろ《Ss-炎の騎士 エア・ファイヤーソウル》!!」

《攻撃力:2600/レベル:8》


「そしてエア・ファイヤーソウルは融合素材にモンスターエクシーズを使用した場合、そのモンスターの元々の攻撃力分、攻撃力をアップする!」

《攻撃力:5400》


「攻撃力がリバリアスを上回った!?」

「いけっ!エア・ファイヤーソウルでリバリアスを攻撃!一刀真剣!!」

「うわぁあっ!!」

《仮面デュエリストのライフ:700》


「更に俺は罠カード《ブレイブ・ソウルユニット》発動!自分フィールドのモンスター1体を手札に戻す事で墓地の風属性モンスター1体を特殊召喚できる!現れろワンダー・ガール!」

《攻撃力:1200》


これでライフは上回った!


「いっけえワンダー・ガールでダイレクトアタック!ワンダー・マジック!!」


「あわわわわぁああああ!!」

《仮面デュエリストのライフ:0》


《WIN:風雅遊矢》


なんとか勝てたぁ・・・って、仮面外れてる?大丈夫かな、アイツ。


「大丈夫か?」

「う?大丈夫だよ、ってあぁ!!仮面がぁ!?」


「あなた!本宮袢太くんじゃない?」

「本宮袢太・・・あぁ!同じクラスの!!」


仮面被ってたのは同じクラスの元宮袢太、てことはアミに告白しようとしてたのは袢太ってことなのか!?


「あわわ・・・」

「なぁんだ、ごめんね、袢太くん。私、ほかに好きな人が居るんだ。だからごめんね?」

「あわわわ・・・」

「あっ!袢太!今度またデュエルやろうぜ!今日のデュエル、超面白かったからさっ!!」


どうやら失神してるらしい、また明日学校で教えてやろっと!



~~~



「・・・・・・・・・風雅、遊矢・・・」



12話へ続く



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【あとがき】


袢太くんはめがねかけたアンナちゃんみたいな容姿になっちまったでござるの巻。でも頭脳派っぽい感じで良いよ、頭実際に良いキャラだし。


Ⅳがワンダー・ガールを好評してくれたのでフィニッシャーをワンダー・ガールにしました!そしてワンダー・ナイトというお兄様が登場。ウィンドクリボーも再登場して、なんだか懐かしい回になりましたがな・・・。

最後に名前を呼んだのは一体誰なんだろうねー(棒)久々にドロワ姉さん登場で俺も胸が熱くなりやしたね!!


さぁ次回はお待ちかね!新ヒロインの登場ですよ!!


【予告】

遂に明日へ迫ったワールドデュエルグランプリ。遊矢もテンションが上がりデュエル三昧。ところが遊矢の家に謎の女の子!?その子は「刹那川雪那」、その一件で遊矢に一目惚れし、アミの嫉妬を買ってしまう。

そしてなぜかアミVS雪那の仁義なき女の戦いが始まる・・・!?

次回!「冬の妖精生誕!アミVS雪那」


【おまけ】


遊矢「トーマスさん!」

アミ「私達を描いてくれて、ありがとうございます!」

敏也「まさかトーマスさんに描いてもらえるとは・・・っ!!」

アミ「嬉しい限りよね!次回は描いてもらった雪那も登場だよ!」

遊矢「お楽しみにっ!!」