「仔羊たちの聖夜」西澤保彦著

匠千暁シリーズの長編第3弾。過去2作で語られなかった千暁たち主要メンバーがどのようにして出会ったのかが明かされます。

大まかなあらすじ

クリスマスのある日千暁と千帆は祐輔からラッピングされた謎の箱を見せられる。

それは3人が初めて出会った1年前のクリスマスの日に起きた事件で亡くなった女性のものではないかという。

千暁と千帆は箱を持って亡くなった女性の関係者のもとに向かうことに。

そこで徐々に女性が亡くなったわけを知っていくことに・・・・

感想(ネタバレなし)

一言で表すと親ガチャの概念ってこんな感じなんだろうかということです。

ここ最近親ガチャという言葉が言われていますがある種この作品で親という存在が子供にとって時にどれだけ苦しめられる存在なのかを現していた作品だったのではないかと考えられます。

今作はなぜ女性は死を選んだのかという点が重要ですが千帆が早い段階で真相を読み取っている感じが見られ次回作で明らかになる点を考慮するとかなり感情輸入をしていたとみられます。

今作は過去2作で探偵役を担っていた千暁ではなく千帆が主体となっておりもっぱら千暁は助手みたいな扱いになっています。その理由を千帆が千暁が語ると重いといってるシーンがありますが過去に真相を聞いて泣いた千帆を見るとその時と比較にならないくらい涙を流すのではないかと思いこれでよかったと感じられました。

登場人物紹介3

コイケさん

安槻大学の学生。本名は不明で学生や教師すら性格な名前を知っている者はおらず下の名前がヤスヒコということしかわかっていない。コイケという名前は藤子不二雄作品に出てくる天然パーマのラーメン好きなキャラに風貌が似ていることからついた名前である。どこから仕入れたのかと突っ込みたくなるほどの情報通で事件の際千暁たちは彼から情報を得ることが多い。

好きな本の紹介3