今年のドラゴンズのドラフトについて書いていこうと思います。
1位指名は慶応に実力で入ったエリート投手福谷。
理学部で部活時間に制限がありながらも最速155kmのストレートを武器とする本格派のようだ。
時間制限がありながらもというのがミソでのびしろがまだまだ合っての指名ということだ。
プロでの実力は見てないがいい投手を一本釣りできたのは大きい。
他の球団で一本釣りしているのは大谷指名日ハムと実質逆指名の巨人菅野だけだ。
大卒なので即戦力として期待できる。
2位は左先発として期待されている濱田。
サウスポーながらも最速147kmの伸びのあるストレートとキレのあるスライダーが武器でコントロールもいいとのこと。
藤浪、大谷と並びビッグ3と呼ばれていた程の実力。
小笠原、久本らの戦力外で相変わらずのサウスポー不足の中日投手陣にありがたい指名。
左先発は大野、ソトのみ。
中継ぎも三瀬、聡文、ワンポイントのコバマサ、悲しいが今年で衰えが見えてしまった岩瀬と慢性的に左投手が不足している。
高卒なのですぐにとは言わないがいずれは先発ローテに入る投手になってほしい。
3位は大学No.1強打者とのお呼びもある古本。
外野手でスイングスピードが速く長打力があり、肩も強い。
しかし、夏に自打球で左目眼窩を骨折、手術を受けている。
和田さんの後継者もそろそろ必要となってきてでの指名だろうか。
森野不調の中クリーンナップに座る長打力のある打者がほしかったところ。
吉見、平田、大野と怪我持ちを取って復活させている選手が多いドラゴンズだけに大丈夫だろうと考えている。
ただし外野手はただでさえ多く、堂上兄や平田、野本を押しのけてレギュラーを取るのは簡単ではない。
大学卒と目の影響を考えて来年、再来年あたりに出てきてほしい。
4位は秋季リーグ戦三冠王目前としている杉山。
ブランコ残留に少しかげりが見え、もし放出となると引退説のある山崎か森野をコンバートするしかない中での指名であろう。
過去の大学三冠王の中には高橋由伸、鳥谷、後藤など現在も活躍している選手が多い。
一塁手なのであまり守備に気を使う必要もなく辛抱強く待てば将来のクリーンナップとして期待できる。
5位には高卒の遊撃手溝脇。
50m6.0秒の俊足と守備範囲の広さ、強肩が売りの選手で井端の後継としての指名であろうか。
甲子園3大会で平均4割を超えるなど打撃も問題ない。
セカンドは直倫、岩崎などいる中、ショート要員がいなかっただけにありがたい指名。
井端が今年はフル出場してくれたが、もしもの時のためにショート要員も必要だろう。
高卒なので1年目からとは言わないが20～22頃には1軍レベルの選手になっていてほしい。
6位は社会人から24歳の井上。
最速146kmのストレートとスライダー、カーブ、フォーク、カットボールなどがある。
スカウトからは24だがまだ伸びるのではないかとの評価。
コントロール、変化球の精度などもそこそこで特徴は・・・それと言ってない。
個人的には吉見スタイルが似合うのではないかと思う投手。
ストレートのキレ、制球、変化球の精度を上げていけば140前後の直球でも打ち取れることは吉見が証明している。
社会人だけに1,2年で出てこなければ切られてしまう可能性が高いために一年目から頑張ってほしい。
7位は高卒投手若松。
143kmの直球に緩いカーブを混ぜるピッチング。
制球力にも自身があり肘の柔らかさ来る球持ちの良さと球のキレも魅力。
自身で吉見を目標にやっていきたいとのコメント。
カーブで打たせて取るピッチングを得意としている。
これを見る限りは山内か本人の言うとおり吉見の投球を目指してほしい。
制球がいいところと球持ちの良さからからやはり吉見タイプの方がいいだろうか。
高卒なのでこれからどのような投球を目指すかによって随分と将来が変わってくる。
個人的には結構期待している選手の一人だ。
総合的に今回のドラフトは野手、投手のバランスが良かった。
中日の特徴として下位指名の選手が活躍している例が多々あり井上や若松などにも期待している。
投手王国だけあって投手は伸びやすい環境にあるので努力さえあれば何巡目であろうと問題はない。
しかし、中日は本拠地が本拠地なだけに長距離スラッガーとして取った選手が失敗する可能性が高く（例として直倫）古本や杉山は少々苦労するだろう。
即戦力といえる選手は福谷ぐらいであろうが、将来性の高い選手が多く数年後どうなっているかが期待される。
総じてなかなか質の高いドラフトであったと言えよう。
